フィニッシュ・ホールド
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フィニッシュ・ホールドはプロレス用語であり、各プロレスラーの決め技を意味する。
[編集] 概要
プロレスラーは様々な技を駆使して観客にアピールするが、その中で、あるレスラーがその技を出せば試合に決着を付けられるとされる技のことを特にフィニッシュ・ホールドと呼ぶ。
フィニッシュ・ホールドは、レスラーのキャラクター性を構成する重要な要素である。そのため、既存の技を自分のフィニッシュ・ホールドにする際に、敢えて別の名前をつけるレスラーも多く存在する。この場合、技の名前には、レスラーの名前やキャッチフレーズ、外見的イメージを含むケースが大半である。
特にそのフィニッシュ・ホールドがあるレスラーの開発したオリジナル技であった場合(元祖)、「アックスボンバー=ハルク・ホーガン」というように、その技を使うレスラーの代名詞、または同義語として扱われる。
つまり、如何に自他共に認める説得力のあるフィニッシュ・ホールドを身につけるかが、レスラーとしてのステータスを決めるといっても過言ではない。
近年は受身が高度に発達してきていることから、フィニッシュ・ホールドを出しても決まらなくなってきているケースが増えている。ストーリー性を重視するWWEでは、試合の決着や、試合の流れが変わる際にフィニッシュ・ホールドが多用されている。フィニッシュ・ホールドを使用しても勝利できなかった場合、相手に逆襲されて敗北するというパターンも多い。それだけフィニッシュ・ホールドは勝負に重要な意味を持つということである。
なお、日本語のプロレス用語では固め技以外のものもフィニッシュ・ホールドと呼ぶのが一般的であるが、紛れを嫌って英語圏で必殺技一般を指す言葉「フィニッシュ・ムーブ」を用いる人もいる。(参照:w:Finishing move)
代表的なフィニッシュ・ホールド、およびその技を用いる著名なレスラーを以下に記す。
- 十六文キック : ジャイアント馬場
- 足4の字固め : ザ・デストロイヤー、リック・フレアー
- ウエスタンラリアット:スタン・ハンセン
- 延髄斬り、卍固め : アントニオ猪木
- サソリ固め:長州力
- 垂直落下式ブレーンバスター : 獣神サンダー・ライガー
- ピープルズ・エルボー : ザ・ロック
- スタナー : ストーン・コールド・スティーブ・オースチン
- バックドロップ : ジャンボ鶴田
- 53歳 : 天龍源一郎
- シャイニング・ウィザード : 武藤敬司
- STF : 蝶野正洋
- 豪腕ラリアット : 小橋建太
- リストクラッチ・エクスプロイダー : 秋山準
- エメラルド・フロウジョン : 三沢光晴
- パワーボム : 川田利明
- ノーザンライト・ボム : 佐々木健介
- アックスボンバー : ハルク・ホーガン、大森隆男