ブラジルのサッカー

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ブラジルのサッカーは大きく全国リーグと州リーグ（州選手権）・ブラジルカップの3つの大会に大別できる。

[編集] 全国リーグ戦

リーグ構成、過去の優勝クラブは、カンピオナート・ブラジレイロの項を参照

ブラジルの全国リーグ「カンピオナート・ブラジレイロ」（日本ではしばしば「ブラジル選手権」、または「ブラジル全国選手権」と言及される）は1971年の発足来、毎年大会の運営方法やチーム数がマイナーチェンジされてきたが一般的には、

1次リーグは1回戦総当り
上位チームによる決勝トーナメントは2回戦（ホーム・アンド・アウェー）方式

というのが基本だった。

ところが2003年のシーズンから他の国と同じように完全ホーム・アンド・アウェー方式が実施されるようになった。2005年シーズンの場合は22チームの2回総当りで順位を決定し、決勝トーナメントをしないで勝ち点の多いチームが優勝。下位の2チームが2部リーグに陥落するという仕組であった。チーム数は2003年と2004年が24チームだったが、2005年は22チーム、2006年から20チームに縮小する予定になっている。チーム数を除いて前年と同じ大会要領で開催されるのは2004年のシーズンが初めてのことだった。

[編集] 1部リーグの拡大傾向

このカンピオナート・ブラジレイロは1980年代初期の頃、地方のクラブにも積極的に参加してもらうことをブラジルサッカー連盟が提案したため、実に100を超えるチームが1部リーグに参加する拡大路線を進めた。しかし、これにフラメンゴ、サンパウロFCをはじめとする多くの主力クラブが猛反発し、1987年には主力クラブ主催による16チームの大会とそれ以外の地方クラブを中心としたブラジルサッカー連盟主催の16チームによる2つの1部リーグが乱立するという事態が起きてしまった。

その後両者が歩み寄りを進めて1988年度以後はチーム数を減らして20チーム前後による1リーグ制で開催するようになっていった。

[編集] 州リーグ（州選手権）とブラジルカップ

州リーグ（州選手権,ポルトガル語:Campeonatos Estaduais）はブラジルで古くから行われている伝統ある大会で、特に強豪ひしめくサンパウロ州とリオデジャネイロ州の州リーグ戦に人気が集まっている。中でもリオ州のフラメンゴとフルミネンセ、サンパウロ州のサンパウロFCとコリンチャンスの対戦は全国リーグも含めて「ナショナルダービー」と称される人気カードだ。下記に明記しているようにブラジルには各27州全てに州リーグがあり、この点もブラジルが王国と言われるゆえんである。

この州リーグとほぼ並行して「コッパ・ド・ブラジル」（日本ではしばしば「ブラジル杯」と言及される）という大会が行われている。これは州リーグ戦の前年度の優勝チーム（一部の州では準優勝チームも含む）の32チームがホーム・アンド・アウェートーナメント（2試合のスコアを基にして勝敗を決する）で優勝を争うが、リーグ戦ほど盛り上がらないのが現状のようだ。

このコッパ・ド・ブラジルは、1959年-1968年にもこれと同じように州リーグの優勝チームが集結したトーナメントを行って優勝を決めていたが、当時は全国リーグ戦の組織がなかったため実質的にはこの大会で優勝したチームがブラジルナンバーワンクラブの称号を得ていた。その後全国リーグの発足で一旦消滅したが1989年から再開されている。

よく雑誌などでは州リーグと全国リーグ（ブラジル選手権）が直結しているように表現されることがあるが、全く別の大会と扱われている。

[編集] 各州リーグ（各州選手権）の名称

アクレ州 - カンピオナート･アクレアーノ (Campeonato Acreano)
アラゴアス州 - カンピオナート･アラゴアーノ (Campeonato Alagoano)
アマパー州 - カンピオナート･アマパエンセ (Campeonato Amapaense)
アマゾナス州 - カンピオナート･アマゾネンセ (Campeonato Amazonense)
エスピリトサント州 - カンピオナート･カピサーバ (Campeonato Capixaba)
ゴイアス州 - カンピオナート･ゴイアーノ (Campeonato Goiano)
セアラ州 - カンピオナート･セアラエンセ (Campeonato Cearense)
サンタカタリーナ州 - カンピオナート･カタリネンセ (Campeonato Catarinense)
サンパウロ州 - カンピオナート･パウリスタ (Campeonato Paulista)
セルジッペ州 - カンピオナート･セルジパーノ (Campeonato Sergipano)
トカンチンス州 - カンピオナート･トカンチネンセ (Campeonato Tocantinense)
バイーア州 - カンピオナート･バイアーノ (Campeonato Baiano)
パラー州 - カンピオナート･パラエンセ (Campeonato Paraense)

パライバ州 - カンピオナート･パライバーノ (Campeonato Paraibano)
パラナ州 - カンピオナート･パラナエンセ (Campeonato Paranaense)
ピアウイ州 - カンピオナート･ピアウイエンセ (Campeonato Piauiense)
連邦直轄区 - カンピオナート･ブラジリエンセ (Campeonato Brasiliense)
ペルナンブーコ州 - カンピオナート･ペルナンブカーノ (Campeonato Pernambucano)
マットグロッソ州 - カンピオナート・マトグロッセンセ (Campeonato Matogrossense)
マットグロッソ・ド・スル州 - カンピオナート･スル＝マトグロッセンセ (Campeonato Sul-Matogrossense)
マラニョン州 - カンピオナート･マラニェンセ (Campeonato Maranhense)
ミナスジェライス州 - カンピオナート・ミネイロ (Campeonato Mineiro)
リオデジャネイロ州 - カンピオナート・カリオカ (Campeonato Carioca)
リオグランデ・ド・スル州 - カンピオナート･ガウショ (Campeonato Gaúcho)
リオグランデ・ド・ノルテ州 - カンピオナート･ポティグァル(Campeonato Potiguar)
ロンドニア州 - カンピオナート･ロンドニエンセ (Campeonato Rondoniense)
ロライマ州 - カンピオナート･ロライメンセ (Campeonato Roraimense)

[編集] ナショナルチーム

詳細はサッカーブラジル代表を参照

ブラジルのナショナルチームは世界サッカーをリードする名門国で、FIFAワールドカップは1930年の第1回・ウルグアイ大会から2006年のドイツ大会まで全大会に出場し、5回の世界チャンピオンに君臨している。しかしオリンピック代表については全く重視しておらず、1992年のバルセロナ大会に次いで2004年アテネ大会も出場を逃してしまった。また1996年のアトランタ大会では日本代表に伊東輝悦（清水エスパルス）のゴールの前に大金星を献上してしまった。