プレイボール (漫画)
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『プレイボール』は、ちばあきおによる野球漫画、及びそれを原作としたテレビアニメ。
目次 |
[編集] 概要
『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて1973年から1978年にかけて連載された。平行作品として月刊作品の『キャプテン』がある。 第22回(昭和51年度)小学館漫画賞を、『キャプテン』と共に受賞。(週刊少年ジャンプでは史上初とされる)
元々作者は、ラグビーかアメリカン・フットボールを題材にした漫画を描くつもりでいたが、ルールの把握や資料集めに時間がかかり、連載開始の予定を大幅に遅れそうになった為、その資料が集まるまでの繋ぎとして、『キャプテン』の主人公だった谷口タカオの高校野球での活躍を描くつもりで連載を始めた。しかし、描いている内に構想が大きく膨らみ、繋ぎが繋ぎで無くなり長期連載となった。
連載終了から四半世紀経過した2005年にテレビアニメ化(UHFアニメ)された。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
中学時代の試合で指を骨折し、その後遺症から野球の出来なくなった谷口タカオ。墨谷高校入学後、実際にはプレーできない野球部を毎日眺めていた。それを見かねたサッカー部キャプテンが、出来ない野球に未練を持つよりは新しい道へ、と谷口をサッカー部に勧誘する。サッカーは全くの初心者だったが、中学時代に培った努力と根性で、みるみる上達し、チームメイトからも認められる。だが、一度は野球をあきらめ、サッカーに専念した谷口だったが、少年野球の審判を買って出るなど野球に対する情熱はまったく薄れることはなかった。それはほどなくキャプテンにばれる事となり当然の如く怒りを買うが、このままサッカーを続ける事は谷口にとって最良ではないことを察したキャプテンの勧めもありサッカー部を退部し、野球部に入部する。墨谷高校野球部は、毎年1回戦負けの弱小野球部だったが、谷口の入部後徐々に変化が起こっていく…。
[編集] 主要登場人物
【注意:生年月日・血液型が記載されているが公式に発表はなく、正式設定ではない。3/27から数回に分けて登録名のない投稿者によって追記されている。表記は「人物名:声の出演」。】
- 谷口タカオ:前田賢一朗
- 本作の主人公。右投右打。ポジションは投手、三塁手。右翼手を守った事もある。中学時代に、試合中のアクシデントで指を骨折し、無理をして試合続行し投げ続けた事から原作では利き手の人差し指が曲がったまま伸びなくなり、(アニメでは利き手の人差し指が伸びたまま曲がらなくなり)、まっすぐにボールを投げられなくなる。だが、努力の末に投げられる様になり、その過程でフォークボールをマスターする。その後、手術を受け指の怪我を克服する(この過程は原作とアニメ版では若干異なっている)。打順は通常4番。ピッチャーとしてはコントロールを身上としており、倉橋の要求するボール半個分の出入りを可能とする程の見事な投球術を持っている。対戦相手を徹底的に研究かつ分析するタイプで、その姿勢は例え相手が強豪であろうと弱小であろうと関係は無い。結果、それまで5年連続1回戦負けを喫し勝利とは程遠かった墨谷高校野球部を、1年次は3回戦、2年次は準々決勝にまでコマを進めさせた。ただ野球に熱心な余り学業がおろそかになることもあり、母親から釘を刺されてしまうことも。9月6日生O型
- 田所:河野裕
- 谷口が入部したときのキャプテン。右投右打。ポジションは捕手。東都実業戦では投手を行ったこともある。打順は通常5番。卒業後は家業の電気屋を継ぎ、合間を見て野球部の見物や試合の応援に駆けつける。面倒見の良い性格で、アイスを買ってきてくれたりカツ丼をご馳走してくれたりする。また仕事上あちこち駆け回るため顔が広く、後輩勧誘の手助けをしたこともあった。
- 倉橋豊:日野聡
- 谷口のよきパートナー。右投右打。ポジションは田所の後の捕手。打順は通常3番。中学時代に谷口がいた墨谷二中と激戦を繰り広げた隅田中出身(ただし『キャプテン』ではこの話は描かれていない)で、当時は地区随一の名捕手と噂されていたほどの実力者。高校入学時は野球部の不真面目さに呆れて3日で退部していた。その後しばらくは草野球でプレイしていたり中学時代の先輩・田渕がいる川北商の練習に参加していたが、谷口の勧誘で改めて野球部に籍を置くこととなる。言いたい事をはっきり口にする性格で、先輩でも遠慮はしない為、反感を買ってしまう事もあるが、それもチームを思っての事である。二重アゴ。7月7日生AB型
- 中山:呉本圭崇
- 谷口が入部してノーバウンドの送球が出来る様になるまでのエース。右投右打。その後は三塁手と控え投手を兼任。松川が登板するときは左翼手も守る。打順は2年次に9番、3年次に6番。谷口の1年先輩。普段は割としっかりした性格だが、気分屋で怒りっぽく、トラブルを起こすことがある。また精神面が脆く、打たれるとすぐに動揺し、コントロールがひどく乱れてしまう。なぜか谷口がエースになった後も背番号は1番のままであった。眼鏡。5月1日生A型
- 山本:疋田高志
- 谷口の1年先輩。右投右打。2年次は当初右翼手だったが、谷口がライトの守備に入ったのをきっかけに一塁手を経験。それを受けて3年次も一塁手となる。打順は常に1番。おっちょこちょい。ザリガニ捕りの名人。出っ歯。アニメでは一旦キャプテンとなったが、谷口に譲った。8月31日生B型
- 太田:福井信介
- 谷口の1年先輩。右投右打。100mを12秒台で走る俊足(アニメでは11秒台)。2年次は遊撃手だったが、足の速さと強い肩による剛速球など運動能力の高さに着目した谷口の意向で3年になると中堅手を守る。打順は常に2番。水を飲むと元気が出る。ニキビ(もしくはそばかす)。9回裏2死になって打順が回ると、どういう訳か必ず出塁する。4月14日生A型
- 山口:南田親彦
- 谷口の1年先輩。右投右打。谷口が入部するまでは三塁手。その後は左翼手、3年次には遊撃手を守る。打順は3番だったが、倉橋入部後は5番となった。右頬にある大きなほくろがトレードマーク。メンバーきってのユーモラスなキャラ。12月1日生AB型
- 半田:田中恭兵
- 谷口の同級生。右投右打。ポジションは右翼手控え。元草野球選手。真面目で野球好きだが、プレイヤーとしての才能が無いのか、最初は練習でも試合でもエラーを連発していた。その後、努力の甲斐あってか、エラーの数は減るようになった。分析能力が高く、対戦相手のデータ収集等で活躍しチームを勝利に導く力となっている。目が×。6月16日生O型
- 横井:柴崎幸一
- 谷口の同級生。右投右打。田所らが引退してからレギュラーとなった。ポジションは2年次に二塁手、3年次に遊撃手。松川が二塁手の時は左翼手、イガラシが遊撃手の時は三塁手を守る。なぜか谷原戦で丸井からタメ口を使われる。頬に渦巻きがある。2月28日生?型
- 鈴木:杉山大
- 谷口の同級生。右投右打。ポジションは右翼手控え。半田と共に途中から入部する。当初はダイエットが目的の入部だったが、体力があり、技術も最終的には同時入部の半田を越えることになる。7月27日生A型
- 戸室裕之:窪田亮
- 谷口の同級生。右投右打。田所らが引退してからレギュラーとなった。ポジションは左翼手。6月16日生O型
- 島田:安斎龍太
- 谷口の1年後輩。漫画は右投右打で、アニメは左投左打。ポジションは1年次に右翼手、2年次に中堅手。丸井と共に墨谷二中を地区大会優勝に導いたメンバーの一人。1月29日生AB型
- 加藤正男:関直人
- 谷口の1年後輩。左投げ左打。中山らが引退してからレギュラーとなった。ポジションは一塁手。丸井と共に墨谷二中を地区大会優勝に導いたメンバーの一人。11月24日生AB型
- 松川:岩間健児
- 谷口の1年後輩。右投右打。隅田中出身で、中学時代倉橋とバッテリーを組み、谷口がいた墨谷二中と激戦を繰り広げた。ポジションは三塁手で、谷口の代わりに投手を務める事もある。中学時代の経験から、倉橋が言いたい事を先輩でも遠慮なく言う事で、部員達から反発された時にも、それがチームのためを思っての事だと理解している。12月24日生A型
- 丸井:浅野雄
- 谷口の1年後輩。右投右打。中学生の時は、谷口の後を継いで墨谷二中のキャプテンを務めた。谷口を追って墨谷高校を受験するも、不合格。朝日高校の軟式野球部で1年活動、翌年編入学する。ポジションは二塁手。
[編集] この後の展開
原作では、3年生になった谷口がそのままキャプテンとしてチームを率い、イガラシ達墨谷二中のメンバー達も墨谷高に入学し、少ないメンバーながらも徐々にチームも充実していく。その中で行われた夏の予選前の練習試合で、谷原高に途中までは善戦するものの、相手がレギュラーに入れ替わった後に惨敗し、再び這い上がろうとする所で終了している。その為、その後墨谷高がどうなったかは不明。ただし、最終回で「墨谷の甲子園の道は遠くない」と書かれていて、希望の持てる終わり方をしている。また、作者も単行本の後書で「これから晴れの甲子園を舞台に」と書いているので、作者としては墨谷高を甲子園に行かせるつもりでいたと思われる。作者の構想では、谷口が大学野球を経てプロ野球の選手として活躍する所まで描く考えはあった。だが、当時月刊誌にてキャプテンを連載しており、その上での週刊誌の連載は精神的にも体力的にも困難という理由から、プレイボールの方を一旦終了させ、機会があれば続きを描くつもりでいた。しかし、作者の逝去のため、その機会は永久に失われることとなった。
[編集] アニメ
2005年7月よりテレビアニメがUHFアニメの形態で放映された(全13話)。放映期間及び時間帯は局によって異なる。関西テレビが幹事局を務めた影響からか、元大阪近鉄バファローズの監督、捕手だった梨田昌孝がタイヤキ屋のおやじ役で出演した。
また2006年1月より続編にあたる「プレイボール2nd」が1stとほぼ同じ放映形態で放送された(全13話)。
[編集] 原作とアニメの相違点
- アニメでは、谷口の指の怪我は手術しても成功率が低く、失敗した場合2度と指は動かなくなると医者に言われたことで、手術を受けるかどうか悩むシーンがある。しかし、原作では無理な投球から肩に炎症を起こし病院に行った際、医者から指のことを聞かれ、手術すれば簡単に治ると言われたため全く悩まず手術を受けている。この原作とアニメ版の違いは、アニメ版『キャプテン』では、ちゃんと病院に行き、その際に医者から「2度と指は動かない」と診断されたという設定をそのまま引き継いだからと思われる(原作では、谷口自身がもう指は動かないものと思い込み、病院に行かずそのままにしておいたことになっている)。
- 谷口の指の怪我の症状設定は、アニメ版では利き手の人差し指が伸びたまま曲がらない設定だが、原作では利き手の人差し指が曲がったまま伸びないという正反対の設定になっている。これはアニメ化(動画化)すると画数が多くなり、それに関わる人も多くなる事から複雑回避したと、公式Webで製作者側から話が出ている。
ポテンヒットVol.1 間違い探し←公式Webからの抜粋
- 第一部終盤から最終回にかけて田所らの送別試合として墨谷高-墨谷二中戦が行なわれ、途中で青葉学院の佐野と当時・草野球チーム所属の倉橋が乱入してくる。(墨谷二中側として参加)
- 原作に比べ倉橋が棘のある、一匹狼的な性格として描写されている。原作では初期にはそのような点が目立ったものの、2年になってからはチームに溶け込んで言うことは言いつつも副キャプテン格としてチームをまとめ、チーム内での対立も一度だけだった。
[編集] 放送局
第1期の放送局。なお第2期は下記のうちTAKARAND以外で放送。
[編集] 地上波
仙台放送、群馬テレビ、テレビ埼玉、ちばテレビ、東京MXテレビ、tvk、石川テレビ、長野放送、東海テレビ、関西テレビ(幹事局)、山陰中央テレビ、四国放送、テレビ愛媛、高知さんさんテレビ、熊本放送、テレビ宮崎、鹿児島テレビ
※関西テレビ・東海テレビにとっては、『1st』が『藍より青し~縁~』以来のUHFアニメとなり、これ以後、引き続きこの枠が現在でも作品を変えながら続いている(ただし、関西テレビでは『ひぐらしのなく頃に』から火曜日に移行している)。また、ネット局は関東地区とフジテレビ系列局のない徳島県を除き原則としてフジテレビ系列局で統一されていたが、熊本県ではフジテレビ系列局があるにもかかわらず、TBS系列の熊本放送で放映されていた。
[編集] 衛星放送
[編集] スタッフ
- 総監督:出崎哲
- 監督:四分一節子
- シリーズ演出:高橋滋春
- 脚本:大浜誠、末永光代、植田浩二
- 文芸:小出一巳、末永光代
- キャラクターデザイン:清水恵蔵、泉保良輔
- 総作画監督:桝井一平
- 美術設定:小林七郎
- 美術監督:海津利子
- 色彩設定:鈴城るみ子
- 撮影監督:岡崎英夫
- 音響監督:壺井正
- 音響制作:グロービジョン
- 音楽:和田薫
- 音楽制作:エイベックス・エンタテインメント
- プロデューサー:阿部祐督、大泉浩之、水上高志、一色弘安
- アニメーションプロデューサー:山口秀憲、芝原豊
- 協力:エフアイユー、集英社、ホーム社、日本プロ野球選手会
- 制作:エイケン
- アニメーション制作:マジックバス
- 製作:プレイボール製作委員会
[編集] 主題歌
- プレイボール
- オープニング曲:「君は何かができる~プレイボール2005~」(歌:ザ・ルーズドックス)
- エンディング曲:「レインボウ」(歌:ザ・ルーズドックス)
- プレイボール2nd
- オープニング曲:「君は何かができる~プレイボール2006~」(歌:東京60WATTS)
- エンディング曲:「サマータイムブルース」(歌:同上)
- エンディング曲(最終回のみ):「ありがとう~プレイボール2006~」(歌:墨高野球部)
[編集] キャスト
主要登場人物も参照。
関西テレビ・東海テレビ UHFアニメ枠 | ||
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[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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