ラリッサ (衛星)
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ラリッサ Larissa |
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ボイジャー2号が撮影したラリッサ | |
仮符号・別名 | S/1981 N 1 S/1989 N 2 |
発見 | |
発見年 | 1981年5月24日 |
発見者 | H・J・ライツェマ W・B・ハバード L・A・レボフスキ D・J・ソーレン |
軌道の性質 元期:1989年8月18日 |
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海王星からの平均距離 | 73 548 ± 1km |
離心率 (e) | 0.001393 |
公転周期 (P) | 0.55日 |
軌道傾斜角 (i) | 0.251°(赤道) 0.205° (黄道) |
海王星の衛星 | |
物理的性質 | |
直径 | 216×204×164km |
質量 | ~4.2×1018kg |
平均密度 | 0.75 ± 0.1g/cm3 |
自転周期 | 同期回転 |
アルベド(反射能) | 0.09 |
赤道傾斜角 | ~0 |
表面温度 | ~51K |
大気の性質 | |
なし | |
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目次 |
[編集] 概要
ラリッサは、海王星の既知の衛星の中で、内側から5番目の軌道を回る衛星である。歪な形をしており、クレーターで覆われている。地質変化の兆候は見られない。
軌道が不安定であり、海王星の同期軌道半径を下回っているため、ラリッサは潮汐力により徐々に崩壊しつつある。いつの日か砕け散り、海王星の輪になるか海王星の大気の中に消え行くと予想されている。
[編集] 発見
ラリッサは、1981年5月24日、ハロルド・J・ライツェマ、ウィリアム・B・ハバード、ラリー・A・レボフスキ、デイビッド・J・ソーレンによって、星の掩蔽を利用した地上からの観測により発見された。S/1981 N 1という仮の名を与えられ、1982年1月15日サイエンス誌にて公表された。
ラリッサが再発見されたのは1989年、ボイジャー2号が海王星に接近通過したときである。このときS/1981 N 1であることに気づかれないまま、新たにS/1989 N 2という仮の名を与えられ、同年8月2日スティーブン・P・シノットによって国際天文学連合回報にて公表された。公表に際しては5日間に渡って撮影された10枚の静止画像が語られたのみである。発見日は7月28日より前とされた。
[編集] 名前の由来
ラリッサの名は、ギリシア神話において海神ポセイドンの妻とされた女神ラリッサに由来する。
[編集] データ
- 軌道半径: 73,548 km
- 直径: 216×204×168 km
- 推定質量: ~4.9×1018 kg
- 推定密度: 1.3 g/cm3
- 公転周期: 0.555日
- 表面における重力: 0.034 m/s2
- 離心率: 0.0014
- 海王星赤道面に対する軌道傾斜角: 0.242°
- ラプラス面に対する軌道傾斜角: 0.205°
- 黄道面に対する軌道傾斜角: 28.63°
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