下条康麿

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下条康麿（しもじょうやすまろ、明治18年（1885年）1月20日～昭和41年（1966年）4月25日）は、昭和時代の政治家、内務官僚、統計学および社会学者。経済学博士。貴族院議員、参議院議員、吉田茂内閣の文部大臣を歴任した。参議院議員、厚生大臣を務めた下条進一郎は長男、衆議院議員の下条みつは孫に当たる。

[編集] 来歴・人物

明治18年（1885年）1月20日東京日本橋に生まれる。一中、一高を経て、明治42年（1909年）東京帝国大学法科大学政治学科を卒業する。高等文官試験に合格し、内務省に入省する。最初の見習い期間は警保局の属であった。地方行政に携わり、佐賀県学務課長を経て、大正元年（1912年）内閣書記官に就任する。後に参議院議長を務めた河合弥八はこのときの同僚である。その後、内務省に戻り、警保局^[要出典]、統計局で勤務。大正12年（1923年）内閣恩給局長、翌大正13年（1924年）内閣統計局長を兼務し、大正14年（1925年）第二回国勢調査を実施、関東大震災後の国勢調査に当たる。日本の人口増加など人口問題に関心を持った下条は、勤務の傍らに大学で統計学と人口問題を研究し、社会政策に研究が及んだ。下条の研究は、論文「日本社会政策的施策史」としてまとめられ、昭和6年（1931年）経済学博士号を授与された。昭和4年（1929年）浜口雄幸内閣の賞勲局総裁に抜擢される。当時の賞勲局は、下条の前任者である天岡直嘉にからむ売勲事件があり、汚職事件によって評判が地に堕ちていた。下条は、昭和15年（1940年）まで足掛け11年にわたり、賞勲局総裁を勤め、厳正かつ公正に職務を全うし、同局の建て直しに尽力した。賞勲局総裁を辞した後、功績により、貴族院議員に勅選される。戦時中も東京大学で統計学の研究を続け、昭和19年（1944年）日本大学に教授として招聘され、統計学・社会政策論の講義をする。

戦後、日本国憲法により貴族院が廃止され、新たに参議院が発足すると昭和22年（1947年）第1回参議院議員通常選挙に全国区から立候補し当選する。下条は同じ無所属で当選した河合弥八、松平恒雄、佐藤尚武、田中耕太郎、高橋龍太郎、山本有三らと語らって、緑風会を結成する。昭和23年（1948年）第二次吉田茂内閣の文部大臣に就任する。翌昭和24年（1949年）法隆寺金堂焼失に伴い、引責辞任する。大臣辞任後、下条は、郡山女子短期大学の学長に迎えられ、この間、統計学、社会政策研究も怠ることなく、日本統計学会会長、家族計画連盟会長にも就任している。また、農地改革によって没落した旧地主層に対する保証を求め、全国開放農地国家補償連合会長にも押されたが、この運動は成功しなかった。昭和41年（1966年）4月25日死去。81歳。