京成千原線
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千原線(ちはらせん)とは、千葉県千葉市中央区の千葉中央駅と市原市のちはら台駅を結ぶ京成電鉄の鉄道路線。
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[編集] 路線データ
- 路線距離:10.9km
- 軌間:1435mm
- 駅数:6駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線) - ※但し、複線化のための用地は既に準備されている。
- 電化区間:全線(直流1500V)
- 閉塞方式:自動閉塞式
- 保安装置:京成電鉄・新京成電鉄・北総鉄道・京浜急行電鉄・芝山鉄道・都営地下鉄浅草線で使用されている1号型ATS。C-ATSに更新予定。
[編集] 概要
開業当時は第三セクターの千葉急行電鉄の路線であったが、経営不振による同社の破綻により、1998年に京成電鉄が経営を引き継いだものである。現在でも、千葉中央駅を除く各駅の駅名標は千葉急行時代のままであるため、他の京成各駅のデザインとは異なっている。 運賃体系も受け継いだ関係で、現在も他の京成電鉄の路線とは別運賃であり(キロ数計算は千葉中央駅で打ち切り、千原線と他線の運賃を合算する)、割高感もあって旅客需要が伸び悩んでいる。
中でも、千葉市緑区にある学園前駅とおゆみ野駅はどちらもおゆみ野という地名の場所にあるが、同じおゆみ野にJR外房線の鎌取駅があり、且つ同駅~千葉駅間の運賃が190円とおゆみ野~千葉中央間の310円、学園前~千葉中央間の300円をそれぞれ120円、110円下回っているため、外房線の方が利用者が多い。
実質的には千葉線の延伸線であり、千葉中央駅で千葉線と相互直通運転を行っている。同駅からしばらくの間は東日本旅客鉄道(JR東日本)外房線と並行して走り、本千葉駅を過ぎたあたりで同線と別れた後にオーバークロスし、進路を東へ向ける。京葉道路をアンダークロスする手前で進路を再び南東へ向け、大森台駅を過ぎた後に再び進路を南に向け、外房線の下をくぐり、進路を再度東、南に向け、そのままちはら台駅まで到達する。
なお、同線の免許は元々、小湊鉄道が千葉市中心部への進出を目指して海士有木~京成千葉(現在の千葉中央)間で取得したものである。この免許は千葉急行電鉄、次いで京成電鉄に譲渡されている。未開業の海士有木~ちはら台間の事業免許は現在でも有効であるが、実質的に建設は凍結状態にある。
[編集] 歴史
- 1957年12月27日 小湊鉄道が地方鉄道業免許を取得
- 1975年12月20日 地方鉄道業免許が小湊鉄道から千葉急行電鉄に譲渡
- 1992年4月1日 千葉急行電鉄 千葉中央~大森台間 (4.2km) 開業
- 1995年4月1日 大森台~ちはら台間 (6.7km) 延伸開業(全通)
- 1998年10月1日 京成電鉄が譲受。同社の千原線となる
[編集] 運行形態
すべての列車が千葉線との直通運転となっている。京成上野駅から本線・千葉線経由で各駅停車が乗り入れて来る。
電車の大半は千葉線京成津田沼駅~千葉中央駅~ちはら台駅間の運行となっていて、本線と直通運転する電車は朝夕の一部に限られる。
なお、2006年12月10日より新京成線が千葉線に片乗り入れ開始しているが、千原線には乗り入れていない(ただし将来の乗り入れ区間拡大も検討されている。また試運転ではダイヤ乱れに対応するためか乗り入れていた)。
[編集] 駅一覧
駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|
京成電鉄千葉線直通運転 | |||||
千葉中央駅 | - | 0.0 | 京成電鉄:千葉線(直通運転) | 千葉県 | 千葉市中央区 |
千葉寺駅 | 2.5 | 2.5 | |||
大森台駅 | 1.7 | 4.2 | |||
学園前駅 | 3.1 | 7.3 | 千葉市緑区 | ||
おゆみ野駅 | 1.5 | 8.8 | |||
ちはら台駅 | 2.1 | 10.9 | 市原市 |
[編集] その他
- 新3000形以外のちはら台行の電車の行先表記は「(千葉)ちはら台」となっている。新3000形では単に「ちはら台」表記となった。