国際興業バス飯能営業所
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国際興業バス飯能営業所（こくさいこうぎょうバスはんのうえいぎょうしょ）は、埼玉県飯能市にある国際興業バスの営業所である。飯能駅（北口）をターミナルとし、主に飯能市（旧名栗村を含む）・日高市を運行する路線を所管している。
営業所の所在地は埼玉県飯能市柳町10-6で、駅前の商業地の中にあり、狭隘な車庫である。最寄りバス停は「車庫前」と称する。他に飯能市大字上名栗368-7に名栗車庫を有する。こちらの最寄りバス停は「名栗車庫」である。
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[編集] 沿革
飯能営業所は、1959年10月26日に地元のバス・タクシー会社であった飯能交通を合併することにより開設された営業所である。合併時には、名栗村に名栗営業所も設置されたが、1964年10月17日に飯能営業所が現在地に移転した際に名栗営業所は廃止され、名栗出張所となった。
飯能・名栗地域の路線の歴史は、大正時代に個人事業者の柏木代八や本橋藤太郎（入間自動車商会）によって運行されていた路線に始まる。いずれも飯能から名栗川・入間川に沿って名栗方面に向かうものであった。これらの路線は、のちに県議会議員となる柏木真八の経営を経て、終戦後の1951年に設立された名栗林材交通に引き継がれた。同社のもとで間野方面への路線拡張が行われたのち、1957年にタクシー会社の飯能自動車が同社を合併し、同時に社名を飯能交通と改めた。そして前記のように、1959年に国際興業が飯能交通を買収・合併し、飯能営業所とした。 飯能交通より継承した路線は、飯能駅～名栗～山伏口など9系統であったが、1961年には早くも路線が新設され、池袋駅から川越街道、川越駅、飯能駅を経由して名栗村の観世音センターまでの急行運転が開始された。この頃には他にも清流で名高い有間への路線が休日に限り運行されるなど、観光客の利用を当て込んだ路線がいくつかあった。しかし、昭和40年代に入るとマイカーの普及や渋滞の悪化によって利用者が減少し、こうした路線は姿を消していった。
一方、昭和50年代には郊外住宅地造成の波が飯能営業所の管内にも押し寄せ、西武飯能日高分譲地、東急こま武蔵台の入居が始まった。これにより、 飯能駅や高麗駅、高麗川駅などから両住宅地への路線が開設され、従来の山岳ローカル路線に加え、ニュータウン輸送路線を抱えるようになった。
その後、1986年に有間川をせき止めた有間ダム（名栗湖）が完成し、1990年代にダムのほとりにカヌー工房や村営温泉施設「さわらびの湯」ができたことにより、名栗村は再び観光地として注目を浴びるようになった。これを受け、飯能営業所では1997年に飯能駅～湯の沢線のさわらびの湯への乗り入れを始めるとともに、グループ会社の岩手県交通で保存されていたボンネットバスを再生し、「さわらび号」として観光シーズンに飯能駅～名栗方面の路線で運行することとなった。さわらび号は2002年まで運行され、この間にかつてのような有間渓谷までの運行が季節限定ながら復活した。
2006年には埼玉医大保健医療学部の開設に伴い、飯能駅～高麗川駅線を延長する形で埼玉医大（病院）までの路線が開設された。これにより、営業エリアは毛呂山町にも広がっている。
報道によると、2007年4月より、高萩地区から埼玉医大保健医療学部方面への路線申請があり、国際興業でも既存路線増回などのダイヤ改正を予定している。[1]
[編集] 現行路線
「飯能駅」バス停は、全て北口にある。
[編集] 飯能駅～湯の沢線
※名栗01・02を除き、全て東飯能駅を経由
- 飯01：飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 原市場 - 上赤沢 - 名栗車庫 - 名郷 - 湯の沢
- 飯01-2：飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 原市場 - 上赤沢 - さわらびの湯 - 名栗車庫 - 名郷 - 湯の沢
- 飯02：飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 原市場 - 上赤沢 - 名栗車庫
- 飯02-2：飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 原市場 - 上赤沢 - さわらびの湯 - 名栗車庫
- 飯03：飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 原市場 - 上赤沢 - 名栗車庫 - 名郷
- 飯03-2：飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 原市場 - 上赤沢 - さわらびの湯 - 名栗車庫 - 名郷
- 飯06：飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 原市場 - 上赤沢
- 名栗01：名栗車庫→名郷
- 名栗02：名栗車庫→名郷→湯の沢
飯能駅から東飯能駅を経由し、入間川に沿って上流の名栗地区へ向かう路線である。上記のように多数の系統から形成されている。なお、日中便は市営日帰り温泉「さわらびの湯」を経由して運行される。このうち飯01-2は国際興業バスの中で最も長い距離を走る系統で、その全長は約30kmにもおよぶ。
[編集] 沿革
- 2003年3月12日：原市場折返場の廃止と飯09：飯能駅 - 原市場折返場が廃止となる。
- 2004年9月1日：飯02系統に深夜バスを設定する。
飯能交通から路線の譲渡受けた当時は、湯の沢よりさらに奥の山伏口まで路線が達していたが、その後湯の沢までに短縮されている。
[編集] 飯能駅～有間線（季節限定運行）
※有馬01・01-2は東飯能駅を経由しない。
- 有間01：飯能駅～さわらびの湯～有間渓谷観光つり場（急行・季節運行）
- 有間01-2：飯能駅～岩根橋～新寺～原市場～上赤沢～さわらびの湯～有間渓谷観光つり場（各停・季節運行）
[編集] 飯能駅～中沢線
- 飯04：飯能駅 - 東飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 中藤（青石橋） - 中沢
- 飯05：飯能駅 - 東飯能駅 - 岩根橋 - 新寺 - 中藤（青石橋）
[編集] 飯能駅～西武飯能日高線
- 飯07：飯能駅 - 岩根橋 - 永田 - 西武飯能日高
- 1989年：運行開始。
[編集] 飯能駅～間野黒指線
- 飯11：飯能駅 - 岩根橋 - 下畑 - 間野黒指
岩根橋を渡って直竹方面に行く路線である。名栗方面とはまた違った趣のある山間ローカル路線で、南高麗小学校付近と南高麗より先は道幅が非常に狭い。下畑 - 成木一丁目四ツ角間では都営バスとの乗り換えが可能である。
[編集] 沿革
この路線は1955年の開通で、当初は畑トンネルを経由し間野まで運行していた。畑トンネルを走ったのはこの路線が最初ではなく、戦前は武蔵野鉄道（現・西武）の青梅～飯能線が通っていた。しかし、西武は戦後このルートでの運行を止めてしまったため、当時の名栗林材交通が畑トンネル経由での運行を復活させるべく飯能駅～間野黒指線を新設したというのが開通のいきさつである。[2]
[編集] 飯能駅～こまニュータウン～高麗川駅～埼玉医大線
- 飯12-2：飯能駅 - 天覧山入口 - 恩田 - ｛新滝不動→高麗駅→木綿沢｝（こまニュータウン循環）
- 医大31：飯能駅 - 天覧山入口 - 恩田 - 木綿沢 - 高麗駅 - 巾着田 - 高麗川駅 - 埼玉医大保健医療学部 - 埼玉医大国際医療センター - 埼玉医大
- 医大32：飯能駅 - 天覧山入口 - 恩田 - 木綿沢 - 高麗駅 - 巾着田 - 高麗川駅 - 埼玉医大保健医療学部 - 埼玉医大国際医療センター
- 飯12：飯能駅 - 天覧山入口 - 恩田 - 木綿沢 - 高麗駅 - 巾着田 - 高麗川駅
- 医大11：高麗川駅 - 埼玉医大保健医療学部 - 埼玉医大国際医療センター - 埼玉医大
- 医大12：高麗川駅 - 埼玉医大保健医療学部 - 埼玉医大国際医療センター
- 医大11-2：高麗川駅 - ［快速］ - 埼玉医大保健医療学部（途中無停車、休校日運休）
- 飯30：飯能駅→天覧山入口→恩田→木綿沢→西武飯能日高（深夜バスのみ運行）
医大11、医大31系統は埼玉医科大学病院と日高市・飯能市を結ぶ路線であり、利用者の多くは埼玉医科大学への通学利用や病院への通院利用者となっている。
[編集] 沿革
- 2002年6月1日：飯12系統の一部ルートを変更する。
- 2003年3月12日：飯12系統を廃止し、高麗12系統を設定する。
- 2004年9月1日：高麗12系統：西武飯能日高 - 高麗駅 - 高麗川駅を廃止する。飯12：飯能駅 - 高麗駅 - 高麗川駅の運転を再開する。
- 2006年3月18日：医大11、医大31系統が新設される。
- 2006年6月18日：医大11-2系統を新設する。
- 2007年3月1日：埼玉医大国際医療センターへ医大31、医大32、医大11、医大12系統が乗り入れを開始する。
2003年に飯12系統は廃止され、高麗12系統が設定された。しかし、約1年後の2004年には、飯12系統が再び運転されることとなり、高麗12系統は廃止された。2006年に入ると、埼玉医科大学が「保健医療学部」を新設する「日高キャンパス」へのアクセス路線として、医大31系統、医大11系統が設定された。
[編集] 飯能駅～新光線
- 飯13：飯能駅～東飯能駅～市役所～県合同庁舎～双柳市営住宅～新光
- 飯14：飯能駅～東飯能駅～市役所～県合同庁舎～双柳市営住宅
- 飯14-2：飯能駅～東飯能駅～市役所～東飯能駅東口～県合同庁舎～双柳市営住宅
- 飯80：車庫前～六道～双柳市営住宅
[編集] 日高市コミュニティバス
- 西コース：日高市役所 - 高麗川駅 - 高麗神社 - 高麗駅 - 武蔵台公民館 - 高麗駅 - 武蔵横手駅東 - 巾着田 - 高麗川駅 - 日高市役所
- 西コースおはよう便・ゆうやけ便：西武飯能日高 - 山脈公園 - 高麗駅 - 巾着田 - 高麗川駅 - 日高市役所
- 1996年10月：運行を開始する。
- 2007年3月31日：運行を終了する。
1996年10月に運行を開始した日高市の市内循環バスである。当営業所では、「せせらぎ号西コース（愛称はせせらぎ号ウエスト）」と「おはよう・ゆうやけ便」を担当している。しかし、利用客の多くが既存路線バスとの並行区間で目立つこと（毎年の赤字は2000万円以上となっている[3]）、市内の路線バス網が充実してきたことなどを理由として2007年3月30日の運行をもって全路線の廃止が決定している。[4]
[編集] 近年の廃止系統
- [飯15] 飯能駅～市役所～六道～双柳市営住宅 2004年9月1日
- [飯12] 飯能駅～高麗駅～高麗川駅 2004年9月1日（代わりに、高麗12が設定された）
- [有間02] さわらびの湯～有間渓谷観光つり場 2003年9月6日
- [飯09] 飯能駅～原市場折返場 2003年3月12日
- [高麗12] 高麗川駅～高麗駅～西武飯能日高 2004年9月1日（代わりに、飯12が運行復活された）
[編集] 車両
一般路線車両は、全ていすゞの車両である。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ 日高市 議会だより
- ^ 「飯能昭和史年表」
- ^ 日高市 議会だより第59号5頁
- ^ 広報ひだか平成19年2月1日号4～5ページ
カテゴリ: 国際興業 | 関東地方のバス営業所
