履歴書
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履歴書(りれきしょ)とは、学業や職業の経歴など、人物の状況を記した書類の事である。就職や転職時の選考資料として用いられる。また、学歴や職歴によって給与や資格等を決定する手続き(査定)において、それを証明する各種の書類とともに提出する。
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[編集] 概要
日本で用いられている一般的な履歴書の様式はJISで定められており、これに従った履歴書用紙が市販されている。通例、履歴書を作成する時は、市販の履歴書用紙に必要事項を記入し、上半身を写した証明写真を貼付することが多い。
記載内容が採用者の選考の参考資料になる就職活動では、特に日本では自筆での記載が求められる。自らの経歴を示す程度の用途で、特に自筆である必要がなければ、パソコンで作成することもある。
[編集] 記載事項
JIS Z 8303の解説に様式例が挙げられており、これに従っているものが多い。用途によっては、これ以外の欄(特技、趣味など)を設けた様式を使用したり、就職活動では大企業や中堅企業でエントリーシートと呼ばれる独自の様式を使用する場合がある。印鑑を必要とする場合がある。最近では携帯電話の番号や電子メールアドレスを記入することが多い。
- 氏名、ふりがな
- 性別
- 生年月日、満年齢
- 郵便番号、現住所
- 電話番号
- 連絡先(現住所以外に連絡を希望する場合のみ記入)
- 学歴、職歴
- 資格、免許、検定○級(英検、N検)、TOEIC○点など
- 賞罰(最近の市販履歴書には欄を設けていないものもある)
- 志望の動機
- 本人の希望(給料、職種、勤務時間、勤務地など)
- 通勤時間
- 扶養家族(配偶者除く)の人数
- 配偶者およびその扶養義務の有無
- 本人が未成年の場合は、保護者の氏名、郵便番号、住所、電話番号
日本では学歴や職歴を時系列順に記入するが、英文では、最近のものから順に記入する。
誤字・脱字など書き損じた場合は、修正液や訂正印で書き直さずに、再び新しい用紙で書き直す。
選考で不採用となった時は、不採用を伝える旨の書面と共に履歴書を志望者に返却する場合が多い。募集時に「歴不返」と提示し、返却しない事業所も存在するが、記載された個人情報が悪用される危険性もあるため、近年では問題視されている。また、選考を辞退した場合も、志望者本人に返却する場合がある。
なお、アメリカでは、性別・年齢・顔写真の欄がないものが多い。これは募集に当たっての年齢上限設定が法により禁止されているため[要出典]である。また顔写真提出要求も“人種差別につながる恐れがある”として、禁止されている所もある[要出典]。
[編集] その他
自伝や歴史などのタイトルとして、『○○の履歴書』などの表現を使う事がある。(例 『巨人、大鵬、卵焼き 私の履歴書』 大鵬幸喜著、『辛抱の履歴書』 水戸泉眞幸著、日本経済新聞連載『私の履歴書』)
[編集] 関連項目
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