日産・ノート
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ノート (Note) は日産自動車で製造されているハッチバック型の乗用車である。
目次 |
[編集] 歴史
[編集] 初代(E11型, 2005年-)
日産・ノート | |
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製造期間 | 2004年 - |
ボディタイプ | 5ドア ハッチバックコンパクトカー |
エンジン | HR15DE 1.5L 直4 109ps |
トランスミッション | エクストロニックCVT 4速AT (E-ATx) |
サスペンション | 前:独立懸架ストラット式 後:トーションビーム式 |
駆動方式 | FF / 4WD (e-4WD) |
全長 | 3990mm |
全幅 | 1690mm |
全高 | 1535mm/1545mm |
ホイールベース | 2600mm |
車両重量 | 1090 - 1170kg |
乗車定員 | 5人 |
車台を共有 する車種 |
Bプラットフォーム |
同クラスの車種 | ラクティス ホンダ・フィット トヨタ・ヴィッツ 三菱・コルト 日産・キューブ フォルクスワーゲン・ポロ プジョー・206SW |
- 2004年9月2日 - ムラーノの発表会でフーガなどとともに先行公開される。同月、パリサロンでノートをベースとするコンセプトカー「トーン」 (Tone) を出展。
- 2005年1月20日 - ノート発売。オーテックジャパンによる特別仕様車「ライダー」を設定。
- 2005年4月 - 特別仕様車「サルサグリーン」が発売。
- 2005年9月 - フランクフルトモーターショーに欧州向けノートを出展。1.4Lおよび1.6Lのガソリンエンジンと、2仕様の1.5Lディーゼルエンジンを設定する。
- 2005年10月 - 第39回東京モーターショーに「ノート インスパイアード by アディダス」を出展。
- 2005年12月 - 一部改良。
- 2006年1月 - 英サンダーランド工場にて「NOTE」生産開始。ロシアを含む欧州各国で販売。
- 2006年12月 - 一部改良。HR15DEとCVTの見直しにより、燃費向上。同時にインテリジェントエアコンの採用、シートの形状が変更される。
[編集] エンジン
型式 | HR15DE |
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種類・シリンダー数 | DOHC・水冷直列4気筒 |
シリンダー 内径×行程 mm | 78.0×78.4 |
総排気量 L | 1.498 |
圧縮比 | 10.5 |
最高出力 kW (PS) /rpm | 80 (109) /6000 |
最高トルク N・m (kgm) /rpm | 148 (15.1) /4400 |
燃料供給装置 | ニッサンEGI (ECCS) 電子制御燃料噴射装置 |
使用燃料・タンク容量 L | 無鉛レギュラーガソリン・45 |
搭載時期 | 2004年9月 - |
[編集] 車名の由来
車名には、音符を意味するnoteと、雑記帳を意味するnoteの意味がある。これには日常の何気ない音に混じり、また生活を記録することで使用者の生活の一部になって欲しい。という開発陣の願いがこめられている。
同時に、N・O・T・Eは、トランク部分の活用モードの名称の頭文字であり、載せる荷物により、
- N・二段トランクモード
- O・オープン・モード
- T・たっぷりモード
- E・イージー・フラット・モード
の四種に活用できる
また、パリサロンで発表されたコンセプトカーは、車名が「トーン」(tone)であり、こちらも音色などを表す語である。トランクは、
- T・トゥイン・トランク・モード
- O・オープン・モード
- N・ノン・リッド・モード
- E・イージー・フラット・モード
とノートの機能の順番を並び替えずに頭文字を車名にあわせることができる。
日産は「ノート」を登録商標として獲得しなかったため、正式な表記は日産NOTEである。
[編集] キャッチコピー
- 初期「オドロクベキチカラ、自由自在」と「オドロクベキトランク、自由自在」である。
2006年5月~12月「日産ノート。いちばん自由なコンパクトカーを選ぼう。」
2007年1月~「家族の思い出、もう全部コンパクトカーで。」
- 日産新型車の掲げる明確なヴィジョンを表すシフト_ワードは、「コンパクトのフレキシビリティを、シフトする」(SHIFT_compact flexibility)。
- ちなみに、パリサロン出展時におけるキャッチフレーズは「小さなMPV(マルチ・パーパス・ビークル、多目的車両)」。
- 日本以外の各国・地域におけるシフト_ワードはイギリス、ドイツ、オランダなどが「SHIFT_family inspiration」、スペイン、ポルトガル、イタリア、ロシアなどが「SHIFT_family life」、なかでもフランス、ハンガリーはアスタリスクがつき「SHIFT_family life*」である。また、ベルギーやチェコのようにシフトワード自体がない国もある。
[編集] ノートの特長
- 1.5Lエンジンでありながら2.0L車に乗ってるかと思わせるような鋭い発進加速性能が特徴。この加速性能は同エンジン・ミッションを装備するティーダ・キューブ・マーチよりも優れている。
- ノートは、1.3L車の価格またはそれ以下の価格で買うことのできるクルマ。競合車種の多くがシートアレンジにこだわり、座りごごちなどクルマのシート本来の質感を犠牲にしている中、ノートは、座りごごちにすぐれるシンプルなシートバック一体式または分割式の前倒し式リアシートを採用し、価格を抑えた。
- 内装は2005年1月~2005年12月までのモデルがボッサべージュとジャジーブラック内装だったが、小変更によりベージュ内装が三角型のドット模様からスウェーデン刺繍を思わせる柄に、ブラック内装が、円形の模様をちりばめた比較的派手なマーブル模様からシンプルで素っ気ないブラック一色となった。なお、2005年夏のプレミアムインテリアシリーズと同時に設定されたサルサグリーン内装は、小変更後も15RX以外のグレードに引き続き設定されている。2006年12月の小変更で平坦な形状で座り心地が悪く不評だった運転席・助手席のシート形状が変更されスポーティバケットシート形状となった。
- 運転の仕方(加速時の踏み込み・巡航時のエンジン回転数等)により、車の性格が全く変わる。スタート時から鋭く踏み込み、DOHCの咆哮を聞くまで踏み込めば、スポーツカー感覚を味わえる代わりに、燃費は8km/l程度である。スポーツモードを使用すれば、その性格はより強くなる。エンジン回転数を2000rpm前後で抑えていれば、12km/l程度の燃費は期待できるが、本当のファミリーカーになる。面白いエンジンであり設定である。
[編集] ノートのボディカラー
- ホワイトパール
- ダイヤモンドシルバー
- シェリーシルバー(2005年12月の小変更時に新設定)
- トワイライトグレー
- スーパーブラック
- ルミナスレッド
- ブライトカッパー(2005年12月の小変更時に新設定)
- パシフィックブルー(2006年12月の小変更時に新設定)
- ウォーターブルー(2006年12月の小変更時に新設定)
- グラスグリーン(2006年12月の小変更時に新設定)
[編集] 廃色となったボディカラー
- ルミナスゴールド(2005年12月の小変更時に廃色)
- カベルネレッド(2005年12月の小変更時に廃色)
- オアシスグリーン(2006年12月の小変更時に廃色)
- ユーカリグリーン(2006年12月の小変更時に廃色)
- マリンブルー(2006年12月の小変更時に廃色)
[編集] ノートのグレード
- 15RX
- 15E
- 15S Vパッケージ (2006年12月末の改訂により廃止)
- 15M (2006年12月末の改訂により設定)
- 15S
- 15E FOUR
- 15S FOUR Vパッケージ (2006年12月末の改訂により廃止)
- 15M FOUR (2006年12月末の改訂により設定)
- 15S FOUR
- Rider
- Rider αⅡ
[編集] ライバル
1.5リッター車ながら1.3リッターの他社モデルと同等の値段に抑えているため、群雄割拠するコンパクト・カーのカテゴリにおいても、最大のライバルホンダ・フィットのほか、トヨタ・ヴィッツ、ラクティスや、スズキ・スイフト、三菱・コルト、マツダ・デミオもライバルと考えられる。また、ボディタイプ、排気量ともに違うがトヨタ自動車のベルタも、顧客層や使い勝手から考えるとライバルになりうる。