朝香宮鳩彦王

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朝香宮邸
白金

朝香宮鳩彦王(あさかのみややすひこおう;1887年(明治20年)10月20日 - 1981年(昭和56年)4月12日)は日本の皇族（朝香宮家の初代当主）。後に皇籍を離脱して、朝香鳩彦（あさかやすひこ）という。

官位は陸軍大将大勲位功一級に昇り、近衛師団長、上海派遣軍司令官等を歴任する。また、「ゴルフの宮様」として知られる。

久邇宮朝彦親王第八王子で、久邇宮邦彦王、梨本宮守正王の弟で、東久邇宮稔彦王の兄である。明治39年 3月に朝香宮家を創設する。「朝香」の名は明治天皇より賜ったもので、父朝彦親王が伊勢神宮祭主を勤めていたことにちなみ、伊勢国朝香山から採られた宮号である。明治43年に明治天皇皇女允子内親王と結婚する。

皇族男子は陸海軍何れかで奉職する仕来りがあったため、鳩彦王は学習院、東京陸軍幼年学校、陸軍中央幼年学校を経て明治41年 5月27日に陸軍士官学校(第20期)を卒業、同年12月25日に陸軍歩兵少尉に任じられ、近衛歩兵第2連隊附を命ぜられる。大正3年 11月には陸軍大学校(26期)を卒業し歩兵第61連隊中隊長となる。その後、大正11年にフランスに留学するが、兄の北白川宮成久王の運転する自動車に同乗していた時に交通事故に遭う。この事故で成久王は薨去し鳩彦王は重傷を負う。王はその後陸軍少将・陸軍中将と昇級し歩兵第１旅団長、近衛師団長、軍事参議官を歴任する。階級は陸軍大将にまで昇り、上海派遣軍司令官であった時には上海・南京攻略にも参加した。

昭和22年の皇籍離脱後は、東京白金にあった朝香宮邸を外務省に貸し出し（現在は東京都庭園美術館になっている）、自身は熱海の別荘に隠棲してゴルフ三昧の日々を送った。数多くのゴルフクラブの会長・名誉会長を務めたが、その中で昭和5年に鳩彦王が名誉会長を務める「日本ゴルフ倶楽部」が埼玉県に移転した際、移転先の膝折村が朝香宮にちなんで昭和7年5月1日に朝霞町（現朝霞市、宮号をそのまま使うのは恐れ多いとして一字を替えた）と改称された。