東京都交通局6000形電車 (軌道)
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東京都交通局6000形電車(とうきょうとこうつうきょく6000がたでんしゃ)は、1947年(昭和22年)に登場した東京都交通局(都電)の路面電車。

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[編集] 概要
1947年(昭和22年)から1952年(昭和27年)までの6年間に290両が製造された。その頃に更新された3000形242両と4000形117両が6000形と同じ形状で製造され、都電の標準形態になった。また、日本各地に類似した設計の車両が登場(後述)した。製造年度およびメーカーによって差異が見られる。
1,067mm軌間の都電杉並線を除くほとんどの路線に在籍した。その後、ほとんどの車両が都電荒川線以外が全廃されるまでに廃車されたが、残った13両が1978年(昭和53年)に荒川線でのワンマン運転が開始されるまで営業運転に使用された。そのうち5両がワンマン化記念花電車「乙6000形」に改造されたが、その後廃車され、唯一6152号のみが応急車として残された。車内には工具などが置かれていたため、営業運転は行っていなかった。
その後、6152号は1987年(昭和62年)に外部塗色を1950年代当時の深緑とクリーム色に塗り変えた上でイベント車両として復活したが、評判が良かったので翌1988年(昭和63年)には車体更新が行われた。「一球さん」と親しまれて運用されていたが、京福電気鉄道(現・えちぜん鉄道)の衝突事故(京福電気鉄道越前本線列車衝突事故を参照)後、ブレーキ系統が1系統しかないことが問題となり、またその対応には多額の費用を要し、財政難の東京都には負担できないため、惜しまれつつ2000年(平成12年)12月に休車となり、翌2001年(平成13年)12月に廃車され、あらかわ遊園に静態保存されている。その他に東京都府中市の交通遊園に6191号が、都電荒川線飛鳥山電停に近い飛鳥山公園に6080号が静態保存されている。なお、荒川電車営業所では2007年(平成19年)度に留置中の5500形と7500形各1両を修復し、静態保存させる予定であるが、6000形は同所への移転は行わず、引き続きあらかわ遊園で静態保存を続けることになっている。
なお、この6000形に代わるイベント車両として2007年度より9000形を新造し、都電荒川線で営業運転を開始する予定である。
[編集] 主要諸元
[編集] 他の事業者への影響
日本最大の路面電車であった東京都電で量産された車両であったため、日本各地で当形式に類似した設計の車両が導入された。具体的には以下の事業者である。