潮騒 (小説)
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1954年6月、ギリシャの恋愛小説『ダフニスとクロエ』に着想を得て、書き下ろし長編として発表された。
目次 |
[編集] 概要
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
三重県鳥羽市に属する歌島が舞台とされ(現在の神島の古名)、若い無邪気な恋人同士の漁夫と乙女が、いくつもの障害や不運を乗り越え、成就するまでを描く。
[編集] 作品評価
『英霊の声』・『金閣寺』など三島の他の作品の系統から外れており、現代小説で同系統の作品が見つかりにくく、独立的要素が強い。また、話には難解・狷介な要素が見当たらず、素直に青春の恋物語を描いている。そのため、三島の代表作の一つでありながら、評価には賛否分かれる所がある。
しかし全般的に評価そのものは高く、三島の作品では異例とも言える5回もの映画化がなされ、現在次作の検討が成されている。
[編集] 三島由紀夫と神島
三島由紀夫は1953年の3月と8月に神島を訪問しており、『潮騒』はその旅行直後の9月に執筆を開始したといわれている。
また記されている地形風土がよく似ており、クライマックスの舞台である監的硝や八代神社が存在する。
[編集] 刊行状況
[編集] 映画
過去、5度映画化されている。
第1作 | 第2作 | 第3作 | 第4作 | 第5作 | |
公開年 | 1954年 | 1964年 | 1971年 | 1975年 | 1985年 |
制作会社 | 東宝 | 日活 | 東宝 | 東宝 | 東宝 |
監督 | 谷口千吉 | 森永健次郎 | 森谷司郎 | 西河克己 | 小谷承靖 |
脚本 | 谷口千吉・中村真一郎 | 須崎勝弥 | 剣持亘 | ||
制作 | 堀威夫・笹井英男 | 笹井英男 | |||
配役 | 俳優 | ||||
久保新治 | 久保明 | 浜田光夫 | 朝比奈逸人 | 三浦友和 | 鶴見辰吾 |
宮田初江 | 青山京子 | 吉永小百合 | 小野里みどり | 山口百恵 | 堀ちえみ |
宮田照吉 | 上田吉二郎 | 石山健二郎 | 中村竹弥 | ||
久保とみ | 沢村貞子 | 清川虹子 | 初井言栄 | ||
灯台長 | 加東大介 | 清水将夫 | 桑山正一 | 有島一郎 | 神山繁 |
灯台長の妻 | 三戸部スエ | 原恵子 | 斎藤美和 | 津島恵子 | 岩崎加根子 |
船長 | 三船敏郎 | 青木義朗 | 室田日出男 |