猪苗代湖
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![]() 衛星写真 |
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所在地 | 福島県 | |||
面積 | 103.3 km² | |||
周囲長 | 50 km | |||
最大水深 | 94.6 m | |||
平均水深 | 51.5 m | |||
貯水量 | 5.40 km³ | |||
水面の標高 | 514 m | |||
成因 | 構造湖(断層湖) | |||
淡水・汽水 | 淡水 | |||
湖沼型 | 酸栄養湖 | |||
透明度 | 6.1 m |
猪苗代湖(いなわしろこ)は福島県会津若松市、郡山市、耶麻郡猪苗代町にまたがる湖。別名、天鏡湖(てんきょうこ)。
目次 |
[編集] 地理
福島県のほぼ中央に位置する。面積は琵琶湖、霞ヶ浦、サロマ湖に次いで日本第4位、福島県最大。磐梯朝日国立公園に属する。
強酸性の地下水や強酸性の源泉が長瀬川を通じて流入するため湖水は酸性を示す。また、鉄イオンやアルミニウムイオンの濃度が高く、酸性の流入水と中和する過程で有機物やリンが吸着・結合して沈殿するため、水中の有機物の量を示すCODは0.5mg/L(2004年現在)と日本でもっとも少ない湖である。
しかし、近年、流入する酸性水の量や質の変化、生活系や産業・農業系排水の流入等の要因によって湖水が中性化する傾向があり、今後中性化が進行すると有機物を沈殿させる作用が働かなくなったり、湖底に沈殿していた物質が溶出したりして水質が急激に変化する可能性がある。
[編集] 歴史
更新世中期、約20万年前に猪苗代盆地が形成された。その後、約1200年前に磐梯山が大規模な山体崩壊を起こし、ふもとの日橋川が土石流や泥流で堰き止められ、猪苗代湖が形成された。
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[編集] 伝説
弘法大師がこの地を通りかかった際、機を織っていた女に水を乞うが断られてしまう。そこで別の村で米をといでいた翁という名前の貧しい女に米のとぎ水を乞うと、快く飲ませてもらえた。その翌日、磐梯山が噴火して周囲の52の村が陥没して湖底に沈んでしまったが、弘法大師に水を飲ませた翁の家だけは湖底に沈まず、島となった。これが翁島だという伝説が会津地方に伝わる。
[編集] 利用
猪苗代湖の日本海側への流出口である日橋川に十六橋水門を設け湖水面の高さ調整を行い、一山越えた日本有数の米の生産地安積原野に飲料用水、農業用水を供給する重要な安積疏水の水源となっている。
福島県を代表する観光スポットである。マリンスポーツやキャンプなど、年間を通して家族連れなどの観光客が多い。白鳥の飛来地としても有名。
また冬には、強い季節風に吹き上げられた水しぶきが木などに付着して、そのまま凍り付いてできる「しぶき氷」が有名。