生コマーシャル
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生コマーシャル(生CM、生コマなどと呼ばれることもある)は、テレビ・ラジオ番組のスポンサー企業のコマーシャルメッセージ(コマーシャル)を生放送で行うもの。(近年はインフォマーシャルと表現される場合もある)
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[編集] テレビ生コマーシャルの歴史
テレビ放送開始当初は、主として1社提供番組が多かったことから、番組の本編の合間にCM専属のタレント、あるいはその番組に出演している俳優・タレントを起用して、スポンサー企業の商品について実演を交えて判りやすく紹介していた。中でも家電製品の企業は生コマーシャルを多く放送していた。有名なところでは泉大助が専属だった松下電器産業、押阪忍が専属だった東芝、元NHKアナウンサーの高橋圭三が専属だった日立製作所などが挙げられる。小川宏ショーや徹子の部屋など、番組の本編も生放送が多かった為、CMの放送時間も番組の進み具合で短くなったりすることがあった。
その後ビデオテープの普及も進んだことから生コマーシャルの体裁をそのまま生かした「ビデオコマーシャル」といわれる宣伝方式と併用するようになり、生放送のコマーシャルは主として主婦向けのワイドショーなどで行われる程度となっていった。
しかし、現在はワイドショーのほかに、テレビの深夜枠などで実験的に生コマーシャルを実施したことがある。 また、2005年のA3チャンピオンズカップの中継内では、日産自動車のコマーシャルCGを試合のハーフタイム中だったピッチ上のセンターサークル上に合成したCMを放送した。(同様に2005年フィギュアスケート全日本選手権でも放送された。) 2006年に行われた東京国際女子マラソン(テレビ朝日系列で放映)でも、マラソンの実況画面を流しながら下1/4程度の領域にNTTドコモのCMが流されたりしている。 なお、生コマーシャルを行う場合には、「これは(~の)CMです」という表示をするなど、コマーシャルだとわかるような処置をしなければならないことになっている。
現在は、はなまるマーケット(TBS)番組内8時台にライオンの生CMの他、とくダネ(フジテレビ)の花王生CMや、スーパーモーニング(テレビ朝日)番組内9時台にリーブ21、小林製薬の生CMが放送されている。(2006年6月現在)因みに何故か生CMセットは全て日芸という美術さんが製作している。
サッカーや高校野球の中継ではこの他にも特殊な放送形態でコマーシャルをする場合がある。(その項参照)
[編集] ラジオでの生コマーシャル
現在の生コマーシャルの主流はラジオである。 当該番組のパーソナリティがトークなどでリスナーに商品を宣伝する、というのが主な形式。宣伝される商品は主に保険関係が多いが、他にも飲料品、食料品、生活雑貨など、分野は多岐に渡る。 関東圏で有名なものはTBSラジオ「永六輔の誰かとどこかで」の桃屋の商品のCMが有名で、40年以上にわたり放送されている(ただし番組自体は生放送ではない)。また、関西圏ではMBSラジオ「ありがとう浜村淳です」の生コマーシャルが有名。
ラジオの生コマーシャルが特にクローズアップされたのは2003年ごろからで、パーソナリティが話すことによって親近感が持てること、時間帯ごとのラジオの聴取者層を生かしやすいこと、などに着目されたと思われる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部関連記事
- 生コマーシャルの話(テレビCM史研究拠点)
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