立花藤兵衛
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立花 藤兵衛(たちばな とうべえ)は仮面ライダーシリーズに登場する架空の人物。シリーズの重要なキャラクターの一人である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 実写作品
[編集] 『仮面ライダー』~『仮面ライダーストロンガー』
『仮面ライダー』(初代)から『仮面ライダーストロンガー』に登場(演:小林昭二)。本郷猛のオートバイにおける師であり喫茶店のマスターという役どころで登場した。
初期は「立花さん」「マスター」と呼ばれていたが、のちに「親父さん」と呼ばれるようになった。レーシングクラブや少年仮面ライダー隊では「会長」とも呼ばれている。ファンの間では「おやっさん」と呼ばれているが、これは劇中で使用された呼び名ではなく、本郷猛が「親父さん」と呼ぶ時の独特のイントネーションが、後年になってファンの使う愛称として定着したものである。
シリーズによって以下のように職業・立場を変えながら、歴代仮面ライダーおよびその戦いに協力した若者たちの後見人として、彼らを物心両面から支えていた。
- 『仮面ライダー』 1~13話 喫茶店アミーゴのマスター 立花レーシングチームのオーナー
- 『仮面ライダー』14~73話 立花オートコーナー経営者 立花レーシングクラブ会長
- 『仮面ライダー』74~98話 少年仮面ライダー隊会長(レーシングクラブは存続しているらしいが描写はなくなる)
- 『仮面ライダーV3』 少年仮面ライダー隊会長(隊長兼務) 運動具店セントラル経営者 レース活動は継続。
- 『仮面ライダーX』 コーヒーショップCOLのマスター レース活動は継続。
- 『仮面ライダーアマゾン』 レーサーとして現役復帰。特に店を持たないがエンジニアも兼業しているらしい。
- 『仮面ライダーストロンガー』 職業なし。レーサー候補生を探して旅の途中ストロンガーと知り合う。
- 『全員集合!7人の仮面ライダー!!』 不明。
エンジニアとしては高い技術を持ち、本郷猛と共同で新サイクロン号を開発し、高坂教授が持ち帰った古代インカ文明の設計図を元にジャングラーを完成させている。トレーナーとしても有能で、歴代仮面ライダーの戦闘訓練に協力して戦力向上に貢献し、その能力はショッカー側からも一度イカデビルのコーチ役として招請されるほど高い評価を受けている。
立花藤兵衛役を卒業したいという小林昭二の意向により、『仮面ライダー (スカイライダー)』以降の作品には登場していない。功績を認められICPOで働いているという設定をした雑誌もあったが、石ノ森章太郎によると、『真』でのインタビューでは、「ライダーたちに関われば、また、手助けしてくれるでしょうがそれまでの出会いの多くも、偶然ですから、また会えるかどうかわかりませんね」と語っていた。
オープニング・クレジットでは、最後(「トメ」の位置)に紹介されている。ただし、『仮面ライダー』(第40話~第98話)では、旧1号ライダー(あるいは新2号ライダー)がゲスト出演する際は、ゲストライダーに位置を譲っている(『V3』以降は、ゲストライダーが登場しても、トメのままとなっている)。
[編集] 『仮面ライダー響鬼』
『仮面ライダー響鬼』の劇場版『仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』に登場。テレビ作品の「響鬼」に登場する立花勢知郎の戦国時代における先祖。演じるのは勢知郎と同じ下條アトム。
[編集] 『仮面ライダー THE FIRST』
『仮面ライダー THE FIRST』では、オートバイショップ「立花レーシング」の主人という設定。本郷猛の身に変化があったことを見抜き(改造人間にされたことまで気付いたかどうかは不明)、自ら製作したものの並の人間には使いこなせないマシンサイクロン1号を託した。
サイクロン2号にも立花レーシングのエンブレムが貼られていることから、サイクロン2号とも何らかの関わりがあると思われるが、劇中では言及されていない。演じるのは宮内洋。
[編集] コミカライズ作品
原作者の石ノ森章太郎が執筆した『仮面ライダー』では、本郷家の執事として登場した。本郷猛の父の代から本郷家で働き、猛を「ぼっちゃま」と呼んで仕えている。猛が改造人間であることを承知し、協力者として戦いをサポートしている点はTV版と変わらないが、猛を主人として執事の立場に徹しているため、叱咤激励したりコーチ役を務めたりすることはない。猛の願いで、管理していた本郷家の財産をつぎ込み、本郷邸の地下にライダーの戦いを支援する巨大な研究所を建設した。猛が戦死した後も、その研究所を管理し、猛の後を受けて仮面ライダーとなった一文字隼人を支援している。風貌は頭が禿げ上がり、口ひげをたくわえた老人で、この点でもTV版とは大きく異なっている。この作品の世界観を継承した小説『仮面ライダーEVE』においても同一の役どころで登場し、主人公をはじめとする歴代仮面ライダーの戦いをバックアップしている。
すがやみつるが冒険王に執筆した歴代仮面ライダーのコミカライズや、山田ゴロがテレビランドに執筆した『仮面ライダー』でも登場しており、その容貌は石ノ森版、性格や役どころはTV版に準じている。 その他にも仮面ライダーシリーズのコミカライズ作品は多数あるため、多くの漫画家にその姿が描かれているが、ページ数が限られアクション主体になる幼年誌の掲載作品では、未登場に終わるケースもある。
近年、TV版をベースにして連載されている『仮面ライダーSPIRITS』では、容貌も役どころもTV版に準じたキャラクターとして登場している。ここでは電波人間タックル・岬ユリ子の死に懲りて、デルザー軍団戦を最後に戦いへの参加を拒んだとされている。しかしバダンの侵攻の前に再び立ち上がり、仮面ライダーZXと歴代仮面ライダーの戦いを支援する。
[編集] アニメ作品
1号から仮面ライダーBLACK RXまでの歴代の仮面ライダーや、地獄大使ら悪の幹部らを二頭身にデフォルメしたアニメ作品の『仮面ライダーSD』にも登場。
[編集] パロディ作品
TV版のキャラクターをデフォルメした容貌で、声の出演も小林昭二本人が担当している。さらに『とんねるずのみなさんのおかげです』でのパロディー『仮面ノリダー』『仮面ノリダーV2』で小林が立花藤兵衛を演じ、『ウルトラマンゼアス・パロディ篇』にも登場した。