仮面ライダーシリーズ
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仮面ライダーシリーズ(かめんライダーシリーズ)は、石森章太郎原作の特撮テレビドラマシリーズ。原作者自身をはじめとする多くのクリエーターによって漫画、小説、舞台等でも展開されている。日本の特撮テレビ番組においては「ウルトラシリーズ」「スーパー戦隊シリーズ」などと並ぶ代表的な特撮ヒーローシリーズ。
目次 |
[編集] 概要
[編集] 共通・基本コンセプト
「仮面ライダー」は、左右に分かれた大きな「眼」が付いた「仮面」と、「変身」アイテムである「ベルト」とを身に装い、「バイク」型の乗り物を駆り、人類の敵を相手に戦う。また、自らが人間でない「異形」のものとなってしまったことに対する「苦悩・葛藤」の描写もまた、物語を貫く重要な縦軸の一つとなる。
『クウガ』以降の「平成仮面ライダーシリーズ」においては、作品毎に独特の世界観が深く作り込まれているため、これらのコンセプトから若干外れる作品もあるが、それぞれに工夫が為された形で取り込まれている。
[編集] 海外展開
海外(米国など)では1990年頃に『仮面ライダーBLACK RX』が正式に「Masked Rider」として放送された。更に、タイではチャイヨー・プロダクションの手により「ハヌマーン&5人の仮面ライダー」というオリジナルの劇場映画が、台湾では「閃電騎士」というタイトルのオリジナルの劇場映画が、それぞれ製作・上映されたこともある。
[編集] 世界観・時間軸
- 第一作『仮面ライダー』から『ZX』までは、世界観・時間軸を共有するため、後年の作品に過去作のライダーが登場するという描写が多く見られた。敵・秘密結社の間にも繋がりが存在する。
- 『BLACK』と『BLACK RX』は同一人物が主役であり、世界観・時間軸も共有・連続する。1との関係については、『BLACK』開始当初は異なる世界観・時間軸とされていた(※1)が、『BLACK RX』終盤に1号~ZXがゲストとして登場したことで、1との接点が生じた。
- テレビ版が制作されず、Vシネマ版や劇場版のみでの映像展開となった『真』、『ZO』、『J』については、それぞれに独立した世界観とされ、『仮面ライダー』~『ZX』や『BLACK』~『BLACK RX』との繋がりは劇中では言及されていない。
- 『クウガ』以降の「平成仮面ライダーシリーズ」の各作品については、それぞれに物語上の直接的な繋がりは無い。よって、世界観・時間軸も異なるとされる。が、各種設定の共通点・類似点や制作スタッフの発言(※2)などから、いくつかの異なる作品が実は同一の世界に存在するいくつかのパラレルワールドでの出来事を描いているのではないか、と解釈されることがある。いずれにしても、『仮面ライダー』~『ZX』や『BLACK』~『BLACK RX』、『真』、『ZO』、『J』との繋がりは無いとされる。
- (※1)以下のような異説も存在する。
- 『BLACK』劇中で、主人公・南光太郎が、過去にも「仮面ライダー」が存在したかのようにも解釈できる発言をする。
- 上記の通り、『BLACK RX』劇中・終盤に、1号~ZXの10人がゲストとして登場する。但し、あくまでも『RX』は『ZX』までの諸作とは別の世界観・時間軸であって、登場した10人ライダーは歴代主役と外見がそっくりの別人であるとの解釈も存在する。
- 漫画版『仮面ライダー』と漫画版『仮面ライダーBlack』と共に、劇中に特撮テレビ番組『仮面ライダー』が存在する。なお、漫画版『Black』は漫画版『HOTEL』とも世界観を共有する。
- 石森章太郎は、『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』での設定に見られるように、自らの作り出した諸作品・諸キャラクターが世界観を共有する、いわゆる「スーパーリンク」を好んだことは広く知られ、そこでは『サイボーグ009』なども世界観を共有するとされた。
- (※2)詳しくは、仮面ライダーシリーズ第4期登場怪人一覧を参照。
- 但し、(各種実演ショーなどは当然としても、)イベント的に制作・公開された各種映像作品やゲーム作品などで、異なる世界観のキャラクターが共演することはある。詳しくは、下記「#イベント的に映像化された諸作品 / ゲーム諸作品」を参照。
[編集] 「平成仮面ライダーシリーズ」の範囲について
テレビシリーズとしての「平成仮面ライダーシリーズ」の範囲については、『クウガ』以降の諸作品を指すことに、およそ異説は無い。この場合、(1)実際は平成年間の諸作品である『真』、『ZO』、『J』が含まれず、(2)『カブト』と同時期の作品である劇場版『仮面ライダー THE FIRST』も含まれない。これらについては、単にテレビ版作品でないという形式的な理由以外にも、(1)については原作者が生前に直接関わった諸作品であって、そうでない「平成シリーズ」とは区別されるべきとの、また(2)については第一作『仮面ライダー』のリメイク的作品であるとの、それぞれ実質的な理由も存在する。
関連して、「平成仮面ライダーシリーズ」という呼称の定着以降、その対比として「昭和仮面ライダーシリーズ」という呼称が使われることがある。その場合、「昭和仮面ライダーシリーズ」に『仮面ライダー』~『ZX』が含まれることについては、およそ異説は無い。が、昭和~平成にまたがる『BLACK』~『RX』や、実際には平成年間の作品である『真』、『ZO』、『J』、『THE FIRST』の扱いについては、各種異説がある。
なお、「平成仮面ライダーシリーズ」という呼称は、第三作の『龍騎』が放送された2002年頃から使われるようになったものである。よって、少なくとも『クウガ』については後年から振り返って「平成シリーズの第一作」と呼ばれるようになったのに対して、遅くとも『555』以降は当初から「平成シリーズの第○作」として企画・制作されている。
[編集] 「○号ライダー」・「○人目の仮面ライダー」とのカウントについて
- 「10号」が作品名にもなっている『ZX』までは明解である。
- 『RX』終了後の一時期、RXを11人目とした“11(イレブン)ライダー”がユニットとしてセールスされ、再編集ビデオソフトやコミカライズ作品などで11人の仮面ライダーが強調されていた。一方で、媒体により、物語上は同一人物である『BLACK』と『BLACK RX』とがそれぞれ「11人目」・「12人目」としてカウントされるような混乱も生じ、その後の『真』~『J』も「12人目」~「14人目」、或いは「13人目」~「15人目」として、混乱を引きずったまま各種媒体などでカウントされたことがある。
- 同様に放送当時は『クウガ』や『アギト』も「15人目」・「16人目」、或いは「16人目」・「17人目」と、やや不統一ながら、各種媒体などでカウントされることがあった。
しかし、
- 『アギト』以降、同一作品中に複数の「仮面ライダー」が登場したり、変身アイテムを使えば異なる人物でも変身できる装着型の「仮面ライダー」が登場したり、(「V1システム」や「アナザーアギト」、「オルタナティブ・ゼロ」など)「仮面ライダー」なのかどうか微妙なキャラクターが登場したりと、「○人目」とカウントすることが意味を為さなくなってきたこと。
- 『龍騎』が放送された2002年頃から「平成仮面ライダーシリーズ」という呼称が使われ始め、「(石森章太郎没後の)『クウガ』以降の諸作品」と「石森章太郎生前の諸作品」とを区別する見方が定着して来たこと。
なども相まって、それ以降は「○人目の仮面ライダー」とカウントされることは見られなくなった。近年では、「シャドームーン」の扱いなども絡み、また『SPIRITS』の人気も相まって、「○号ライダー」や「○人目の仮面ライダー」とのカウントは『ZX』までを対象とすることに落ち着いて来たようである。
[編集] 『仮面ライダー』~『ZX』
[編集] 概要
[編集] 特徴・キャラクター
「仮面ライダー・本郷猛は改造人間である。」で始まるナレーションの通り、(後の「平成仮面ライダーシリーズ」には受け継がれなかったにも関わらず、)「『仮面ライダー』が『改造人間』である。」との設定は、現在においても世間一般に深く浸透している。そして、「自らが人間でない『異形』のものとなりながらも、その『異形』の力を使い、人類の敵と戦う。」という主人公の「苦悩・葛藤」をも描くことで、いわゆる「完全無欠」ではない「影」を抱えるヒーロー像を提示し、従来のヒーロー達とは異なるアクセントを「仮面ライダー」達に与えた。
また、後の「平成仮面ライダーシリーズ」とは異なり、『仮面ライダー』~『ZX』の実に8作品にも渡って世界観・時間軸を共有する点もまた、現在から振り返れば特徴として挙げられる。それゆえ、立花藤兵衛や谷源次郎といった共通キャラクターの登場、そして旧作のライダー達が客演するエピソードの存在もポイントとなっていた。
[編集] 『仮面ライダー』~『ストロンガー』
[編集] 一覧
- 仮面ライダー
- 1971年(昭和46年)4月3日 - 1973年(昭和48年)2月10日 毎日放送・NET系にて放送、全98話。
- 主演:藤岡弘(1号)、佐々木剛(2号)
- 仮面ライダーV3
- 1973年(昭和48年)2月17日 - 1974年(昭和49年)2月9日毎日放送・NET系にて放送、全52話。主演:宮内洋(V3)、山口暁(ライダーマン)
- 仮面ライダーX
- 1974年(昭和49年)2月16日 - 1974年(昭和49年)10月12日 毎日放送・NET系にて放送、全35話。主演:速水亮
- 仮面ライダーアマゾン
- 1974年(昭和49年)10月19日 - 1975年(昭和50年)3月29日 毎日放送・NET系にて放送、全24話。主演:岡崎徹
- 仮面ライダーストロンガー
- 1975年(昭和50年)4月5日 - 1975年(昭和50年)12月27日 毎日放送・TBS系にて放送、全39話。主演:荒木茂
- 全員集合!7人の仮面ライダー!!
- 1976年(昭和51年)1月3日毎日放送・TBS系にて放送。『ストロンガー』最終話の後日談。
[編集] 劇場版
- ゴーゴー仮面ライダー
- 1971年(昭和46)7月18日公開。テレビシリーズ『仮面ライダー』第13話再編集版。
- 仮面ライダー対ショッカー
- 仮面ライダー対じごく大使
- 1972年(昭和47)7月16日公開。
- 仮面ライダーV3
- 1973年(昭和48)3月17日公開。テレビシリーズ『仮面ライダーV3』第2話再編集版。
- 仮面ライダーV3対デストロン怪人
- 1973年(昭和48)7月18日公開。
- 仮面ライダーX
- 1974年(昭和49)3月16日公開。テレビシリーズ『仮面ライダーX』第3話再編集版。
- 五人ライダー対キングダーク
- 1974年(昭和49)7月25日公開。
- 仮面ライダーアマゾン
- 1975年(昭和50)3月21日公開。テレビシリーズ『仮面ライダーアマゾン』第16話再編集版。
- 仮面ライダーストロンガー
- 1975年(昭和50)7月26日公開。テレビシリーズ『仮面ライダーストロンガー』第7話再編集版。
[編集] 『スカイライダー』~『ZX』
[編集] 一覧
- 仮面ライダー (スカイライダー)
- 1979年(昭和54年)10月5日 - 1980年(昭和55年)10月10日 毎日放送・TBS系にて放送、全54話。主演:村上弘明
- 仮面ライダースーパー1
- 1980年(昭和55年)10月17日 - 1981年(昭和56年)10月3日 毎日放送・TBS系にて放送、全48話。主演:高杉俊价
- 仮面ライダーZX
- 1982年(昭和57年) - 1983年(昭和58年)に各種児童雑誌にて展開。主演:菅田俊
- 10号誕生!仮面ライダー全員集合!!
- 1984年(昭和59年)1月3日 毎日放送・TBS系にて放送。
[編集] 劇場版
[編集] 『BLACK』~『BLACK RX』
[編集] 概要
[編集] 特徴・キャラクター
この2作の最大の特徴は、そのキャラクター設定にあると言える。即ち、
- 「仮面ライダー」である主人公と同種・同格の存在とされる、敵(かたき)役・悪役としての「シャドームーン」の登場。
- 1人の人物「南光太郎」が「BLACK」・「BLACK RX」と異なる「仮面ライダー」に変身し、更に「RX」は「ロボライダー」・「バイオライダー」と2種類の再変身を行う、つまり同一人物が計4パターンもの「仮面ライダー」に変身をすること。
の2点である。
[編集] 一覧
- 仮面ライダーBLACK
- 1987年(昭和62年)10月4日 - 1988年(昭和63年)10月9日 毎日放送・TBS系にて放送、全51話。主演:倉田てつを
- 仮面ライダーBLACK RX
- 1988年(昭和63年)10月23日 - 1989年(平成元年)9月24日 毎日放送・TBS系にて放送、全47話。: 主演:倉田てつを
[編集] 劇場版
[編集] 『仮面ライダー』~『BLACK RX』の放映ネット局
- 東京都、関東広域圏 NET 日本教育テレビ〔現:テレビ朝日〕→TBS(ネットチェンジ後)
- 北海道 HTB 北海道テレビ放送→HBC 北海道放送(ネットチェンジ後)
- 青森県 RAB 青森放送→ATV 青森テレビ(ネットチェンジ後)
- 岩手県 IBC岩手放送
- 宮城県 TBC 東北放送
- 秋田県 ABS 秋田放送
- 山形県 YBC 山形放送
- 福島県 FTV 福島テレビ(スーパー1まで)→TUF テレビユー福島(BLACK、同RXのみ)
- 新潟県 BSN 新潟放送
- 山梨県 YBS 山梨放送→UTY テレビ山梨(ネットチェンジ後)
- 富山県 KNB 北日本放送
- 石川県 ITC 石川テレビ放送→MRO 北陸放送(ネットチェンジ後)
- 福井県 FTB 福井テレビジョン放送
- 長野県 NBS 長野放送→SBC 信越放送(ネットチェンジ後)
- 静岡県 SUT テレビ静岡(アマゾンは未ネット)→SBS 静岡放送(ネットチェンジ後)
- 愛知県、中京圏 NBN 名古屋テレビ放送→CBC 中部日本放送(ネットチェンジ後)
- 近畿広域圏 MBS 毎日放送
- 鳥取県、島根県 BSS 山陰放送 + NKT 日本海テレビジョン放送→BSS 山陰放送(鳥取・島根相互乗り入れ開始後)
- 岡山県、香川県 OHK 岡山放送〔旧テレビ岡山〕+ KSB 瀬戸内海放送(ネットチェンジ前)→RSK 山陽放送 + RNC 西日本放送(ネットチェンジ後、岡山・香川相互乗り入れ開始まで)→ RSK 山陽放送(岡山・香川相互乗り入れ開始後)
- 広島県 UHT〔現:HOME〕 広島ホームテレビ→RCC 中国放送(ネットチェンジ後)
- 山口県 KRY 山口放送→TYS テレビ山口(ネットチェンジ後)
- 徳島県 JR⇒JRT 四国放送(スーパー1まで)
- 愛媛県 EBC テレビ愛媛〔旧:愛媛放送〕(アマゾンまで)→RNB 南海放送(ストロンガー、スカイライダー、スーパー1、BLACK、同RXのみ)
- 高知県 RKC 高知放送→KUTV テレビ高知(ネットチェンジ後)
- 福岡県、佐賀県 KBC 九州朝日放送→RKB毎日放送(ネットチェンジ後)
- 長崎県 NBC 長崎放送(アマゾンのみ本放送時未ネット・後年長崎文化放送で放送)
- 熊本県 RKK 熊本放送
- 大分県 TOS テレビ大分→OBS 大分放送(ネットチェンジ後)
- 宮崎県 MRT 宮崎放送
- 鹿児島県 MBC 南日本放送
- 沖縄県 OTV 沖縄テレビ放送→RBC 琉球放送(ネットチェンジ後)
[編集] 劇場版やオリジナルビデオ版のみで映像化された「仮面ライダー」
[編集] 平成仮面ライダーシリーズ
[編集] 概要
[編集] 特徴
『クウガ』以降の「平成仮面ライダーシリーズ」は、結果的に『仮面ライダー』~『ストロンガー』の5作品連続を上回る、記録的な長期連続シリーズとなった。これは同じ東映製作の「メタルヒーローシリーズ」に迫るものでもある。
「平成シリーズ」がシリーズ過去作と大きく異なる点は、
- 「仮面ライダー」が「改造人間」でないこと。
- 物語が一話完結でない1年間を通した連続ドラマとして描かれること。
の2点である。前者については医術の進歩で人体に手を加えることのフィクション性が薄れ、「改造人間」を「異形」のものとして描くことの説得力・迫真性も弱まり、逆に差別意識を助長してしまう恐れも生じてきたことなどが、主な理由として挙げられる。後者については、他特撮シリーズと比較しても「平成シリーズ」の最大の特色と言え、年を追う毎に複雑化するその諸設定・物語は、一話でも観逃すと物語の筋が分からなくなるという批判を常に抱えながらも、「平成シリーズ」の成功の最大の要因であると言える。いずれの作品においても、主人公が戦うべき「敵」が何者なのか、その目的が何なのかはおろか、そもそも主人公自体が何者なのかといった、物語の根幹にあたる要素が「謎」とされ、それらの「謎解き」もまた物語の主要な縦軸となっている。結果として、従来の特撮ヒーロー番組とは異なるファン層の獲得にも成功していると言える。
なお、『クウガ』と『響鬼』1~33話とを除き、「平成シリーズ」にEDは存在せず、代わりにクライマックスシーンでの挿入歌がED扱いとなっている。詳しくは『仮面ライダーアギト』の「概要」を参照。
[編集] キャラクター
更に、過去作『RX』での「ロボライダー」・「バイオライダー」、または『ウルトラマンティガ』~『ウルトラマンガイア』のウルトラシリーズで成功を収めた「強化パワーアップ」、或いは同じ東映製作の「スーパー戦隊シリーズ」で徐々に定着の兆しを見せ始めていた「強化変身」などの系譜に連なる、設定上・商品展開上「○○フォーム」と呼ばれる二重・三重の再変身を恒例化させたことも、「平成シリーズ」の特徴と言える。
同様に、『クウガ』(※)を除き、作品オリジナルの「仮面ライダー」が、いわゆる「主役ライダー」以外にも、同一作品に複数登場する点は、「平成シリーズ」最大の革新と言える。これら同一作品内における複数の「仮面ライダー」達は、各々の理由・事情から互いに拳を交え、中には登場から退場まで一貫して「悪役」として描かれる「仮面ライダー」も存在する。これは『BLACK』~『RX』での「シャドームーン」に通じるものではあるが、当時は未だ「悪役」を正式に「仮面ライダー」として呼称・カウントすることに抵抗があったこととの比較からも、「主役」でないどころか完全な「悪役」までをも「仮面ライダー」と呼称する点は、極めて画期的な変化と言える。
なお、劇中で「仮面ライダー」という語が使われるのは『龍騎』、『剣』の2作のみで、使われないのが主流となっている。これはリアリティ重視の結果、「仮面ライダー」の語が浮いてしまうから、という理由が挙げられる。
(※)『クウガ』においても、赤いマフラーを巻きバイクに乗る敵怪人や、「クウガ」と同種の存在と設定されるラスボスが、それぞれ登場する。
[編集] キャスティング
物語上のものとは別の、もう一つの特徴的な要素として、いわゆる「イケメンヒーロー」ブームの現出が挙げられる。『クウガ』のオダギリジョーが、(同年作品『タイムレンジャー』の永井大(当時・永井マサル)と同様、)東映特撮での主演をキッカケにブレイクしたのを手始めに、『アギト』の賀集利樹、要潤(、同年作品『ガオレンジャー』の金子昇、玉山鉄二)など、後に『スーパーヒーロータイム』として括られることになる時間帯の番組が、男性キャストの出世作となる例が相次いだ。
またそれは男性だけに限らず、『アギト』の秋山莉奈、『龍騎』の森下千里など、(『ハリケンジャー』の長澤奈央や山本梓らと同様、)出演当時は無名に近かった女性キャスト(※)が、後にアイドルとして知名度を上げる例も続いた。
その一方で、『響鬼』の細川茂樹を代表例に、既にタレントとして一定のキャリアや知名度を持つキャストが「平成ライダー」・「戦隊」各シリーズにレギュラー起用される例も増え、また、東映作品に限らない他特撮シリーズのレギュラー・準レギュラー出演経験者が「平成ライダー」作品に起用される例も少なからず見受けられる。
(※)例として列挙した4名は各々、有名になった後に、「ライダー」(秋山:『電王』 / 森下:『劇場版・カブト』)・「戦隊」各シリーズに再出演している。
[編集] 一覧
- 1.仮面ライダークウガ
- 2000年(平成12年)1月30日 - 2001年(平成13年)1月21日 テレビ朝日系にて放送、全49話。
- 主演:オダギリジョー&ヒロイン:村田和美。
- 仮面ライダークウガ 新春スペシャル
- 2001年(平成13年)1月2日 テレビ朝日ほか一部系列局にて放送。
- 4.仮面ライダー555(ファイズ)
- 2003年(平成15年)1月26日 - 2004年(平成16年)1月18日 テレビ朝日系にて放送、全50話。
- 主演:半田健人&ヒロイン:芳賀優里亜。
- 5.仮面ライダー剣(ブレイド)
- 2004年(平成16年)1月25日 - 2005年(平成17年)1月23日 テレビ朝日系にて放送、全49話。
- 主演:椿隆之&ヒロイン:江川有未。
- 6.仮面ライダー響鬼
- 2005年(平成17年)1月30日 - 2006年(平成18)1月22日 テレビ朝日系にて放送、全48話。
- 主演:細川茂樹。
- 7.仮面ライダーカブト
- 2006年(平成18年)1月29日 - 2007年(平成19年)1月21日テレビ朝日系にて放送、全49話。
- 主演:水嶋ヒロ&ヒロイン:里中唯。
- 8.仮面ライダー電王
- 2007年(平成19年)1月28日 - 現在テレビ朝日系にて放送中。
- 主演:佐藤健&ヒロイン:白鳥百合子
- 原則として、放送開始日は1月4週目。但し、『龍騎』は大阪国際女子マラソン当日のため、例外。
- 原則として、放送終了日は1月3週目。但し、『アギト』は全国男子駅伝当日のため、例外。
- 全作品とも、11月第1日曜日は全日本大学駅伝のため、放送無し。
[編集] 劇場版
- 仮面ライダーアギト PROJECT G4
- 2001年(平成13年)9月22日公開。
- 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL
- 2002年(平成14年)8月17日公開。
- 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト
- 2003年(平成15年)8月16日公開。
- 仮面ライダー剣 MISSING ACE
- 2004年(平成16年)9月11日公開。
- 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼
- 2005年(平成17年)9月3日公開。
- 仮面ライダー THE FIRST
- 2005年(平成17年)11月5日公開。
- 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE
- 2006年(平成18年)8月5日公開。
[編集] 放映ネット局
- 東京都・関東広域圏 EX テレビ朝日
- 北海道 HTB 北海道テレビ放送
- 青森県 ABA 青森朝日放送
- 岩手県 IAT 岩手朝日テレビ
- 宮城県 KHB 東日本放送
- 秋田県 AAB 秋田朝日放送
- 山形県 YTS 山形テレビ
- 福島県 KFB 福島放送
- 新潟県 UX 新潟テレビ21
- 山梨県 UTY テレビ山梨
- 富山県 TUT チューリップテレビ(龍騎以外は未ネット)
- 石川県 HAB 北陸朝日放送
- 福井県 FBC 福井放送
- 長野県 ABN 長野朝日放送
- 静岡県 SATV 静岡朝日テレビ
- 愛知県・中京圏 NBN 名古屋テレビ放送
- 近畿広域圏 ABC 朝日放送
- 鳥取県・島根県 BSS 山陰放送
- 岡山県・香川県 KSB 瀬戸内海放送
- 広島県 HOME 広島ホームテレビ
- 山口県 YAB 山口朝日放送
- 徳島県 JRT 四国放送
- 愛媛県 EAT 愛媛朝日テレビ
- 高知県 KUTV テレビ高知(響鬼以降は未ネット)
- 福岡県・佐賀県 KBC 九州朝日放送
- 長崎県 NCC 長崎文化放送
- 熊本県 KAB 熊本朝日放送
- 大分県 OAB 大分朝日放送
- 宮崎県 MRT 宮崎放送(カブトは未ネット)
- 鹿児島県 KKB 鹿児島放送
- 沖縄県 QAB 琉球朝日放送
[編集] イベント的に映像化された諸作品 / ゲーム諸作品
[編集] 3D映画
- 仮面ライダー世界に駆ける
- 1989年4月29日公開。映画祭などのイベント会場などのみで上演。同一人物であるBLACKとBLACK RX、更にはバイオライダー、ロボライダーの4人が同時に(タイムトラベルを利用して)登場するなど公式に制作されたものにも関わらずかなりの異色作。脚本担当は浦沢義雄監督は小林義明。
- 仮面ライダーワールド
- 1994年公開。ZO、Jの二人が登場。敵もBLACK~Jに登場した怪人が登場しており、1号以来の同一時間軸という設定になっていた。監督は渡辺勝也。
[編集] オリジナルビデオ
- 仮面ライダーSD ※アニメ作品
- ウルトラマンVS仮面ライダー(1993年)
- ハヌマーン&5人の仮面ライダー
[編集] ゲーム
- 仮面ライダー倶楽部
- 仮面ライダー 正義の系譜
- 2003年11月27日に発売された3Dアクションアドベンチャー(プレイステーション2専用ソフト)。操作可能の仮面ライダーは1号、2号、V3、BLACK、アギトで、声も各ライダーを演じた俳優がそれぞれ担当している。ゲストとして、ライダーマン、シャドームーン、ギルスが登場する。
[編集] 玩具の企画から生まれた作品
[編集] 書籍媒体展開
[編集] 小説
[編集] 漫画
[編集] 原作者自身による作品
テレビの企画との連動で描かれたものであり、原作と呼ばれることもあるが厳密には原作ではない。真の意味での原作はテレビ用の企画である。
- 仮面ライダー
- 仮面ライダーアマゾン
- 仕上げは石川森彦の作業による。
- 仮面ライダーBlack
[編集] 他の作家による作品
- 新・仮面ライダー
- 画:すがやみつる
- 仮面ライダー (スカイライダー)
- 画:石川森彦
- 仮面ライダーZO
- 画:島本和彦
- 仮面ライダーSPIRITS
- 画:村枝賢一
[編集] 雑誌掲載
[編集] 子供向け
- テレビマガジン(『仮面ライダーBLACK』を除く)
- たのしい幼稚園(同様)
- おともだち(同様)
- テレビランド(映画『仮面ライダーJ』まで)
- 冒険王→TVアニメマガジン(オリジナル作品『仮面ライダーZX』まで。『ZX』は当初、同紙で連載されたが、翌1983年の5月号から、雑誌名称が変更された。)
- てれびくん(『BLACK』以降)
[編集] 高年者層向け
[編集] 再商品化
現在までにTVシリーズの全作品(劇場版も含む)がDVDで発売されている。しかし、仮面ライダーV3については、ディスク10枚(1枚はCD)組のDVD-BOXは発売されているものの、単品のDVDは未だに発売されていない(2007年現在)。
[編集] クロスオーバー
- 劇場版作品『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』
[編集] パロディ
- 仮面ノリダー
- 仮面ノリダーV2
- かまへんライダー
- 仮面ライダーエロス(ガキの使いやあらへんでのトークのネタ)
- 仮面サイバー
- 仮面レッダー
- 仮面レンアイダー(仮面ライダー龍騎のパロディ。『SMAP×SMAP』から)
- 同人ライダー
- 自主制作映画のライダー
- ライダー神風
- 仮面ザイバー
- ライダーヒロシマ
- 仮面ライダーXV3
- スモウライダー(初代仮面ライダーのパロディ。『めちゃ×2イケてる!?』のコーナーである『単位上等 数取團』から派生したキャラ)
- 仮面ヤイバー(同上。『名探偵コナン』から。仮面ライダーとYAIBAを合わせて命名された)
[編集] スポンサー
- バンダイ(昭和・平成シリーズのメインスポンサー)
- バンプレスト
- 丸大食品(平成シリーズのスポンサー 番組開始初期に提供)
- ユニリーバ・ジャパン(提供クレジットは自粛だが、平成シリーズでスポンサーになることがある)
- コスモ石油(平成シリーズでスポンサーになることがある)
- カルビー(仮面ライダーチップスを発売している。2007年1月と2月のスポンサーだった)
- 大塚製薬(オロナミンCドリンク名義、2005年からスポンサー 独自のCMを放送)
- HONDA(車輌・オートバイ協力〔平成年間〕ちなみにHONDAのオートバイのCMはこの番組のみ放送)
- エイベックス
- マクドナルド
- ショウワノート
[編集] 関連項目
但し、【Template:仮面ライダーシリーズ】(↓最下部)に含まれるものについては、そちらを参照。
- 特撮テレビ番組一覧
- アサツー ディ・ケイ
- ソフトバンクモバイル(平成シリーズのストーリー内で使用される携帯電話の協力)
- いのくままさお
- 松村文雄
- スズキ (自動車メーカー)(車輌・オートバイ協力〔昭和年間〕)
- Sh15uya
- 平成仮面ライダーシリーズのスタッフ、キャストが多く関わっている。
- カーフェリー
- 資生堂
- 男性用整髪料「uno」のCMで「変身!」のフレーズが使用されている。
- DEATH NOTE (アニメ)
- 関わっている脚本家は全て平成仮面ライダーシリーズでメインシナリオライターを務めていた。
[編集] 備考
- 仮面ライダーシリーズのナレーションといえば声優の中江真司と言うイメージが強いが、「アマゾン」は納谷悟朗、「BLACK」第39話までは小林清志、「BLACK」第40話以降と「RX」は政宗一成が担当していた。「クウガ」以降の平成仮面ライダーシリーズではナレーションの比重が軽く(本編中では一切発言しない作品もある)、担当者も一定しない。
- テレビ放送ではないが、1999年9月、静岡県御殿場市にあった遊園地小田急御殿場ファミリーランドの閉園記念イベントとして、『燃えろ!!ロボコン』とのコラボレーションが行われた。当日は、仮面ライダー(新・1号)と仮面ライダーV3、並びにV3を演じた宮内洋がゲスト出演した。→[1]
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第1期 | 仮面ライダー - V3 - X - アマゾン - ストロンガー |
第2期 | スカイ - スーパー1 - ZX(TVSP・ラジオ) |
第3期 | BLACK - RX |
真・ZO・J | 真 - ZO - J |
平成シリーズ | クウガ - アギト - 龍騎(怪人) - 555 - 剣 - 響鬼(戦士・怪人) - カブト(人物・怪人) - 電王 |
外伝 | THE FIRST - SD - ウルトラマンVS仮面ライダー - 駈斗戦士 |
漫画 | 仮面ライダー - Black - ZO - SPIRITS - THE FIRST - つくった男たち |
小説 | 誕生1971/希望1972 - EVE - HERO SAGA |
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