薬師寺保栄
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| 薬師寺保栄 | |
|---|---|
| 基本情報 | |
| あだ名 | |
| 階級 | バンタム級 |
| 誕生日 | 1968年7月22日 |
| 出身地 | 大分県津久見市 |
| 現在地 | |
| スタイル | |
| プロ戦績 | |
| 総試合数 | 28戦 |
| 勝ち | 24勝 |
| KO勝ち | 16KO |
| 敗け | 3敗 |
| 引き分け | 1分 |
| 無効試合 | |
薬師寺 保栄（やくしじ やすえい、1968年7月22日 - ）は、大分県津久見市出身の元プロボクサー。WBC世界バンタム級王座を4度防衛した。
現在はプロボクシング解説者のほか、テレビタレントや俳優としても活躍。また、熱狂的なカーマニアとしても知られる。
プロデビュー前はインターハイ出場を経験する等の"エリート"ボクサーであったが、その一方で、地元の暴走族の特攻隊長を務める等の札付きの"悪ガキ"としても知られていた。
目次 |
[編集] 経歴
アマチュアボクサーだった父の影響でボクシングを始め、享栄高校時代はインターハイのフライ級に出場し、ベスト8の成績を残した（同い年で同じ86年インターハイ・ベスト8には福岡県モスキート級代表で東福岡高等学校の八尋史朗）。高校卒業後の1987年、享栄高校の2年先輩で日本王座獲得して間もない畑中清詞属する、名古屋市にある松田ボクシングジムに入門し、同年7月にプロデビューを果たす。
デビュー当時は"打ってはすぐに退いてしまう"スタイルから"臆病者"と称された。デビュー6戦目までの戦績は3勝（1KO）2敗1分と平凡なもので、中日本フライ級新人王獲得したものの周囲からは「将来、世界どころか日本王者にすらなれない」と思われていた。
1989年、暴走族時代の後輩達と並走しているところを警察に見つかり、逮捕された。日本ボクシングコミッションから6ヵ月間の対外試合禁止処分を受けたが、その間に東南アジアに遠征し、勝ちを重ねた。練習をしに海外のジムに行くケースは多いが、海外に滞在しつつ正試合を重ねるケースは最近の日本選手ではかなり少ない。この遠征が薬師寺の飛躍のきっかけとなった。
1990年6月には北海道で米坂淳と対戦し、10回KO勝ちを収めるも、米坂は試合後に意識不明の重体に陥り、数日後に死亡。薬師寺は対戦相手の生命を奪った罪悪感から一時は引退も考えたが、「亡くなった米坂選手の分まで頑張っていこう」とリングに上がり続けることを決意。
その後、米国・ロサンゼルスに渡り、ここで日系人トレーナーのマック・クリハラと出会う。"常識外れ"というべき同トレーナーの地獄のトレーニングに耐える日々を過ごした。
1991年6月、日本バンタム級王座を獲得。12月には初防衛を果たし、その後返上。同い年の井岡弘樹とはスパーリングを通して知り合い、親友となった。
1993年12月23日、世界初挑戦。左眼網膜剥離で11月に予定していた世界戦をキャンセルした辰吉丈一郎の代役として、WBC世界バンタム級王者辺丁一（韓国）に挑み、12回判定勝ち。世界王座奪取に成功した。その後、辺とは翌1994年7月の2度目の防衛戦でも対戦し、この時は5度のダウンを奪った末の11回TKO勝ちを収めている。
1994年12月、3度目の防衛戦でWBC世界バンタム級暫定王者に復帰した辰吉と対戦。フルラウンドに渡る激闘の末、2-0の判定で王座防衛に成功した。
その後、4度目の防衛にも成功するが、1995年7月30日、5度目の防衛戦でウェイン・マッカラー（アイルランド）に12回判定負け（2-1）を喫し、王座陥落。結局、この試合を最後に現役を引退。KO負けはおろか、一度のダウンすら喫する事なくリングを去った。
ちなみに享栄高校同級生に中日ドラゴンズにドラフト1位で入団の近藤真市。近藤と同期でドラゴンズに入団した山崎武司も薬師寺の親友となり自主トレで薬師寺からボクシングの指導を受けた事も有る。
07年4月3日、名古屋に自身が会長を務める「薬師寺ボクシングジム」をオープンの予定。
[編集] 辰吉丈一郎との統一戦
1994年12月4日、名古屋市総合体育館（レインボーホール）でWBC世界バンタム級暫定王者辰吉丈一郎との王座統一戦が行われた。この試合は史上初の日本人同士による王座統一戦として日本中から大きな注目を浴びた。
試合前から両陣営の舌戦や、入札興行権をめぐる攻防・高額なファイトマネーなどが話題となったが、結局は薬師寺の地元・名古屋での開催となった。ランキング上では薬師寺の方が格上のはずだが、下馬評では辰吉有利とする意見が多かった。
試合は、強打で知られる辰吉の猛攻に、薬師寺は的確な左ジャブ・フック・ショートアッパーといった多彩なパンチとフットワークで対抗し、壮絶な打ち合いとなった。結局12ラウンド終了まで決着は付かず、手数で上回った薬師寺が2-0の判定で勝利をおさめた。
試合前は薬師寺のことを罵っていた辰吉であったが、試合が終わると薬師寺を抱え上げ「薬師寺は強かったよ。試合前に言ったことを謝りたい。」と勝者を称えた。対する薬師寺も試合後、リング上でのインタビューで「辰吉は自分がこれまで戦った相手の中で最も強い選手だった｣と敗者を賞賛した。試合後の2人の紳士的な発言は「この世界戦の評価をより高めた」として、試合後も対戦相手を罵倒する亀田親子・兄弟の態度と比較されることも多い。
なお、試合後、辰吉が1Rで左手を骨折していたことが判明した。
[編集] 戦績と獲得タイトル
- 戦績：24勝（16KO）3敗1分
- 日本バンタム級王座（防衛1＝返上）
- WBC世界バンタム級王座（防衛4）
[編集] 出演作品
[編集] 映画
- 極道の妻たち～危険な賭け（1996年公開）
- HANA-BI（1998年公開） - 犯人役で出演
- 残侠（1999年公開）
- センチメンタルシティマラソン（2000年公開）
- ミナミの帝王（2001年）
- 新・仁義なき戦い2（2003年公開）
[編集] Vシネマ
- かげろう（1996年公開） - 主演
- 二人のジョー（2004年公開） - 声優として出演
[編集] テレビ
- ベストパートナー（1997年、TBS）
- チャンプ×2（1999年7月～同年12月、テレビ大阪）
- SPORTS 739（2000年4月～2001年3月、CS放送）
- LONG LOVE ～遠嫁日本（2001年）
- 薬ちゃんの只今拳闘中！（2001年4月～、CS放送）
- CSダイヤモンドグローブ（2003年4月～、CS放送） - 解説者として出演
- 薬師寺保栄のドリームカー倶楽部（2003年4月～、CBC）
- リターンマッチ（2004年、東海テレビ）
[編集] ラジオ
- 薬師寺保栄のピーピージャカジャカン（1997年、東海ラジオ）
- 薬師寺保栄のぷるぷるマジックモンスター（1998年～1999年3月、東海ラジオ）
- 薬師寺保栄のSOUL TALKING（2002年、CBC）
[編集] 舞台
- 半七捕物帳（1998年、御園座）
- 石松初恋旅（2000年、明治座）
- 滝の白糸（2002年・2005年、御園座）
- Dream Boy（2004年、帝国劇場・梅田コマ劇場）
- 同期の桜（2006年、九段会館）
- 赤穂の寒桜（2007年、御園座）
[編集] CM
- マルちゃんホットヌードル夏野菜カレー（1996年公開、東洋水産）
