仁義なき戦い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『仁義なき戦い』(じんぎなきたたかい)は、戦後の広島で実際に起こったヤクザの抗争を題材に飯干晃一が著したノンフィクション小説。またこの小説をもとに東映で作られた映画。本文で特に記載なき場合は映画について述べている。
目次 |
[編集] 小説
主人公である美能幸三が獄中で書き綴った手記を飯干が入手し、これをベースにしてノンフィクション小説に仕上げた。映画本編の登場人物名は 全て実名をもじったもので、実際の名前と非常に近い名前がつけられている。1972年に週刊サンケイにて連載された。
[編集] 映画
1973年、東映配給網により正月映画第2弾として公開されたヤクザ映画。監督深作欣二。シリーズを通しての主演は菅原文太。製作東映京都。公開時の併映は『女番長 スケバン』。シネマスコープ。99分。シリーズ化された。1987年12月にレンタルビデオがリリースされる。
この映画が登場するまでのヤクザ映画はいわゆる、虚構性の強い「仁侠映画」であった。義理人情に厚い任侠路線のヤクザを描いた。この映画ではヤクザ映画に「実録路線」として、リアリティを表現させたところが新しい。 本作に出てくるヤクザの大半は金にがめつく、弱者に強い社会悪としての姿が大いに描かれており、仁侠映画のようにヤクザを美化することはない。一時英雄的に表現されるキャラクターも最後には惨めに無残に殺される場面が多い。
また、この映画はヤクザを主人公にはしているが、優れた群集活劇でもあり、暗黒社会の一戦後史でもあり、また青春映画としての側面もある。ただし、基本的に娯楽映画であるため、登場人物に感情移入させるためにもヤクザを魅力的な存在であるかのように描いており、犯罪者を美化するのかという批判もつきまとうことになる。
[編集] 深作オリジナル五部作
[編集] 深作新シリーズ
[編集] 他監督作品
- その後の仁義なき戦い(1979年) ※工藤栄一監督
- 仁義なき戦い 復讐・血の掟(1988年)※ラウ・カーウィン監督(香港映画)
- 仁義なき戦いインLA エンジェルタウン(1990年) ※エリック・カーソン監督(アメリカ映画)
- 新・仁義なき戦い(2000年) ※阪本順治監督
- 新仁義なき戦い/謀殺(2002年) ※橋本一監督
[編集] 映画化までの経緯
映画化の経緯には諸説あるが、定説としては広島県呉市美能組の元組長美能幸三が1970年、網走刑務所を出所後に獄中で書いた手記を作家の飯干晃一が入手。(入手経路は不明)。翌年暮、東映京都の日下部五郎が飯干と別件の打ち合わせにより自宅を訪問時に手記の存在を知る。当時の日下部は俊藤浩滋プロデューサーの下にいたが、映画化に意欲を燃やす。
1972年、5月に週刊サンケイ(現・SPA!)に連載が開始されるが、ゲラ刷りの内容を岡田茂東映社長が入手していたとする説がある。この後、9月に東映はシナリオ作成を笠原和夫に指示。後日、笠原が小林信彦に語ったところでは、モデルとなる人間が生きていることや、代理戦争における合田一家(劇中では豊田会:笠原は合田一家の東進が広島戦争の原因としている)の評価も難しい面があり「呉事件だけなら」と引き受けて第一作の脚本を書いたのが始まりという(キネマ旬報仁義なき戦いスクラップブックより)。
監督の深作欣二は10月、別映画の編集中に俊藤浩滋から京都で製作するやくざ映画の監督をする気があるか打診されている。俊藤浩滋は東京撮影所で製作していた人斬り与太を評価。これにより深作欣二の起用を強引にすすめたとされる。深作自身は当時日本で最も評判の悪かったスタジオである京撮(京都撮影所)に対して幾らかの先入観があったとされるが現場に入ってからは「深作組」の名の下、縦横の活躍を見せる。
なお、俊藤浩滋と岡田茂の両巨頭は大川博前社長の後任人事をめぐって抗争があったとされている。そのためか、第2作以降に俊藤浩滋の名前はない。これをして岡田茂-高岩淡-日下部五郎ラインの勝利とする向きと、これとは別にやくざ映画に美学を求めた俊藤浩滋は実録路線を最後まで認められなかったのではとする意見に分かれており、今も結論は出ていない。
中国新聞社報道部の「ある勇気の記録」(1965 青春出版社、1994 社会思想社)のテレビ化と同様に暴力団追放のキャンペーンをはろうと考えていた広島県警が当初、協力をしてくれたという話がある。
2006年現在で、国内でDVD化されており、海外でもDVDが英語字幕つきで販売されている。
[編集] 公開後の余波・逸話
物語においてモデルの団体・人名は仮名で登場する代わり、地名は実名でテロップや台詞で登場する。この映画のあまりの大ヒットの影響で、主要な設定場面である広島、神戸には「ヤクザ」のイメージが定着してしまった。当地では今もヤクザ映画に抵抗を覚える人は少なくないとされる。
この作品の登場人物は大半が実在の人物で、そのため初公開時には、映画を見た当事者達が大変なクレームを付けた。映画なのでより劇的にキャラを膨らませたり、話を面白く脚色するのは当然なのだが、それを理解できない人達からクレームがあった。「事実と違う」とか、「ワシはそがいなこまい男じゃない(私はそんなに肝の小さい男ではない)」とか、現役で子分など回りに格好がつかない人達もいたようである。中には「ワシが出とらん(私が出ていない)」というのもあったらしい。試写室に呼ばれた某親分の謎の一言が最も有名。現在は初公開時からは既に30年以上が経過し、モデルとなった人達の多くは他界している。
映画のテーマ曲は、シンプルなメロディで非常に高い演出効果を上げあまりにも有名だが、近年はテレビで「ヤクザ」や怖い人が出たり、武闘派タレントが激怒すると、このテーマソングがよく流れ定着している。また「仁義なき戦い」というタイトルも今や慣用句として定着、雑誌の見出しなどでよく使われる。そのほか第三部と第四部のそれぞれの副題“代理戦争”、“頂上作戦”も時折使われる語である。もともと“代理戦争”は国際社会の東西冷戦を、“頂上作戦”は警察による暴力団取締りを当時のマスコミがこう呼んだもので、三部と四部の映画の副題として採用した。いずれも当初の意味では死語となっているが、現在も時折使われるのは、この映画の副題として残っている理由もあると思われる。
1993年甲子園春選抜大会で大阪上宮高校が優勝。この時、決勝戦に向かうバスの中で監督が選手達に「仁義なき戦い」のビデオを見せた。選手達を鼓舞させるのに最適との判断で見せたのだが、ヤクザ映画を見せた、と大きな問題となった。監督は「いや~こちらではポピュラーな映画なのですが」と説明した。
2006年2月の横浜ベイスターズのキャンプに三浦大輔投手が、この映画のDVDをキャンプに持ち込み若手選手に見せた(実際に見せたかは不明)。コメントは「登場人物がたくさん出てきて色々するでしょう(サバイバルゲームの参考になる、の意と思われる)」(当時の東京スポーツの記事から)
初公開時には「ゴッドファーザー」の影響をいわれ、評論家筋の評価は低かった事は有名。「ゴッドファーザー」の影響は言うまでもなく有るが、安保闘争の敗北など、当時の無力感を吹き飛ばすエネルギーに満ち溢れた映画に観客は熱狂的に迎え入れた。その後は高い評価で定着したが、近年も人気は持続し関連本・研究本が続々刊行される他、大友勝利など、メインキャラのフィギュアなども発売されている。
1990年代初めにゴールデン洋画劇場でシリーズ5作が定期的に放送された事もある。テレビ初放映時は1週間おきに5部作まで放送し高視聴率を記録した。この映画はいわゆる放送禁止用語が何箇所かあり、そういったシーンはカットされた。このため例えば第1部の名シーンの一つである広能が海渡組本宅前で土居組長を暗殺するシーンでは、広能がこれから殺らないといけないプレッシャーで憂鬱にしていたところ「土居じゃが」とターゲットの土居組長が訪ねてきたとたん、獲物を狙う狼のような表情に豹変する展開が秀逸だったが、その前の憂鬱だったシーンで「ないか?」「ポンか(ヒロポンのこと)」というセリフがあり、このためか、これらのシーンは全てカットされ土居組長の来訪シーンから始まり名シーンも台無しの感があった。
[編集] 第一部
1973年1月13日封切
[編集] スタッフ
- 企画…俊藤浩滋 日下部五朗
- 原作…飯干晃一
- 脚本…笠原和夫
- 監督…深作欣二
- 撮影…吉田貞次
- 音楽…津島利章
- 録音…溝口正義
- 照明…中山治雄
- 美術…鈴木孝俊
- 編集…宮本信太郎
- 助監督…清水彰
- スチル…藤本武
- 進行…渡辺操
[編集] キャスト
- 山守組(モデル・山村組)
- 山守義雄(モデル・山村辰雄)(演者・金子信雄)…山守組組長。
- 坂井鉄也(モデル・佐々木哲彦)(演者・松方弘樹)…山守組若衆頭。山守に反目。
- 広能昌三(モデル・美能幸三)(演者・菅原文太)…山守組若衆(幹部)。物語の主人公。
- 新開宇市(モデル・新居勝巳)(演者・三上真一郎)…山守組若衆(幹部)。坂井に対抗。
- 矢野修司(モデル・野間範男)(演者・曽根晴美)…山守組若衆(幹部)。坂井に対抗。
- 神原精一(モデル・前原吾一)(演者・川地民夫)…山守組若衆(幹部)。裏切って土居組につく。
- 槙原政吉(モデル・樋上実)(演者・田中邦衛)…山守組若衆(幹部)。坂井に対抗。
- 山方新一(モデル・山平辰巳)(演者・高宮敬二)…山守組若衆(幹部)。広能の親友。
- 岩見益夫(演者・野口貴史)…山守組若衆。広能を慕う。
- 有田俊雄(モデル・今田泰麿)(演者・渡瀬恒彦)…映画では山守組若衆。新開の舎弟。
- 上田透(モデル・小原馨)(演者・伊吹吾郎)…山守組舎弟。大久保の親戚。
- 山守利香(モデル・山村邦香)(演者・木村俊恵)…山守義雄の妻。
- 新庄秋子(演者・渚まゆみ)…山方の女。のちに坂井の女。
- 土居組(モデル・土岡組)
- 国広鈴江(演者・中村英子)…若杉の女。
- その他
※ナレーター…小池朝雄
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 第二部『広島死闘篇』
1973年4月28日封切
[編集] スタッフ
- 企画…日下部五朗
- 原作…飯干晃一
- 脚本…笠原和夫
- 監督…深作欣二
- 撮影…吉田貞次
- 音楽…津島利章
- 録音…溝口正義
- 照明…中山治雄
- 美術…吉村晟
- 編集…宮本信太郎
- 助監督…清水彰
- スチル…中山健司
- 進行…渡辺操
[編集] キャスト
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
- 村岡組(モデル・岡組)
- 村岡常夫(モデル・岡敏夫)(演者・名和宏)…村岡組組長。
- 松永弘(モデル・網野光三郎)(演者・成田三樹夫)…村岡組若衆頭。
- 江田省三(モデル・原田昭三)(演者・山城新伍)…村岡組若衆(幹部)。
- 山中正治(モデル・山上光治)(演者・北大路欣也)…村岡組若衆。物語の主人公。
- 岩下光男(演者・川谷拓三)…村岡組若衆。大友組に凄惨なリンチを受けて死亡。
- 上原靖子(演者・梶芽衣子)…村岡組組長の姪。未亡人。のちに山中の女。
- 高梨国松(モデル・高橋国穂?)(演者・小池朝雄)…村岡組長の舎弟。山中によって射殺される。
- 大友組(モデル・村上組)
- 大友勝利(モデル・村上正明)(演者・千葉真一)…大友組組長。長次の息子。大友連合会を破門され時森のノレンを継いで博徒大友組を結成。村岡組と抗争。物語のもう一人の主人公。
- 中原敬助(モデル・中本敬造)(演者・室田日出男)…大友組若衆(幹部)。指を詰めて村岡組若衆頭の松永へ和解を申し入れるが、松永の指示によって村岡組組員に刺殺される。
- 池野卓也(演者・八名信夫)…大友組若衆。
- 寺田啓一(演者・志賀勝)…大友組若衆。山中に襲われ死亡。
- 大友連合会(モデル・村上組)
- 大友長次(モデル・村上三次)(演者・加藤嘉)…テキヤ大友連合会会長。
- 倉光俊男(演者・中村錦司)…大友連合会二代目会長。のちに村岡組の盃を受けて傘下に。
- 山守組(モデル・山村組)
- 山守義雄(モデル・山村辰雄)(演者・金子信雄)…山守組組長。
- 山守利香(モデル・山村邦香)(演者・木村俊恵)…山守義雄の妻。
- 広能組(モデル・美能組)
- 広能昌三(モデル・美能幸三)(演者・菅原文太)…広能組組長。山守組を離縁(正式な破門ではない)。シリーズの主人公。山中とは刑務所で懇意に。
- 島田幸一(演者・前田吟)…広能組若衆。時森を射殺。
- 岩見益夫(演者・野口貴史)…広能組若衆。
- その他
- 景浦辰次郎(モデル・清岡吉五郎)(演者・堀正夫)…広島の大親分。大友組組員によって電車内で刺殺される。
- 時森勘市(演者・遠藤辰雄)…景浦の舎弟。村岡に対抗して大友に跡目を譲る。
- 南良坂誠(演者・小松方正)…広島市会議員。公安委員。競輪場の理事。
- 石田栄輔(演者・北村英三)…広島県警。
- 和田(演者・岩尾正隆)…九州和田組組長。山中に狙撃され死亡。
※ナレーター…酒井哲
[編集] ストーリー
1.山中正治は賭場でのイカサマがバレて袋叩きにされるが、水に晒してあった包丁を凶器に使い報復。傷害罪で服役することになり、刑務所の中で広能昌三と懇意になる。刑期を終えて娑婆に出た山中はマーケットの食堂で無銭飲食をし、大友勝利とその子分によってまたも袋叩きに。重症を負った山中は、未亡人である上原靖子によって手厚く看病される。村岡組長が山中の身元引受人となり、山中は村岡組の組員となる。
2.村岡組の組員となった山中は、ふとした事から上原靖子と男女の関係となる。靖子は村岡組長の姪であったことから山中の行為は村岡組長の逆鱗に触れ、山中は松永の指示で九州へ逃れる。九州で世話先の組長と反目の和田組組長を射殺。事件は表面的には迷宮入りとなるが、裏社会で山中の名前は大きく轟くこととなる。その後、広島への帰参を許され、靖子との交際も村岡組長から晴れて認められ、激しい感謝の念とともに村岡組の組員として働く。
3.大友組組長である大友勝利は、実父である大友連合会会長の大友長次に、日頃の行いを叱責される。勝利は「美味いものを食い、いい女を抱く」ため大きなシノギを狙い、村岡組が警備を任されている競輪場のトイレをダイナマイトで爆破。村岡組組員の江田達と激しく対立する。その後、村岡組を襲撃。また、時森勘市より跡目を譲り受け、“テキヤ”から正式にヤクザ「大友組」となる。しかし、この事が原因で時森は親分の景浦に破門される。(時森を破門した景浦は、大友組組員により刺殺)
4.山守義雄が利香とともに広能のもとを訪れ、呉に逃げてきた時森の身柄を預かってほしいと頼み(村岡組組長とも付き合いのある山守は露骨に時森を匿うことができないため)、広能に金を渡そうとする。最初はきっぱりと断った広能だが、自らの組の財政的な窮乏のため、時森の身柄を引き受けることを了承。それから数日後、時森の命を狙った山中が広能のもとを訪ねる。山中に時森を殺させることによって事態の収拾を図った広能だが、その計略が山守の電話から勝利に露見し、大友組に殺されそうになってしまう。その後、広能は組員の島田幸一を使って時森を射殺。島田に罪をかぶせることで、広島の抗争が呉に飛び火するのを未然に防ぐ。
5.時森の死により後ろ盾を失くし、広島から追放されることになった勝利だが、寺田啓一 ら3人を密かに留め置く。寺田達は勝利の指示のもと村岡組長を襲撃する計画を立てるが、計画を事前に察知した村岡は山中をヒットマンとして差し向ける。寺田達を射殺し見事に使命を果した山中だが、事件直後に警察に逮捕され、裁判で無期懲役の判決を受けて服役。それを見届けた村岡組長は、靖子を元の婚家に戻し、死んだ亭主の弟と再婚させようとする。刑務所の脱衣所で高梨国松(傷害罪で短期の服役)から靖子のことを聞いた山中は裏切られたことに気づき、村岡に復讐するため刑務所を脱獄する。
6.山中の脱獄を知った村岡は即座に松永に指示し、靖子を婚家から連れ戻させ、何食わぬ顔をして山中と対面。山中は靖子が広島にいるのを見て、自分が組長を殺そうと思ったのは間違いであったと詫びる。そして、組長の反目である勝利を殺すために、勝利のアジトである“原爆スラム”へ向かい、勝利を襲撃。勝利の左足を撃ち抜いたが勝利の命を奪うことはできず、襲撃は失敗に終わる。大友組の若衆である中原敬助は松永に手打ちを申し入れるが、勝利の隠れ家を吐いたあとで刺殺されてしまう。中原から勝利の居場所を聞き出した松永は警察に連絡。大友組は一斉検挙され、抗争は村岡組の勝利に終わる。
6.脱獄により全国に指名手配された山中は、身を隠す前に広能のもとへ挨拶に訪れる。二人が酒を飲んでいる席へ村岡から電話が入り、山中は村岡から高梨が仮出所したことを知らされる。山中は自分をだました高梨を射殺してけじめをつける。そして松永を訪ねてその事を報告するが、松永から実は高梨が言っていたことこそが真実で、靖子を慌てて婚家から連れ戻したのは村岡の計略だったことを知らされる。
7.松永の家を飛び出した山中は、警察に包囲されてしまう。もはや逃げのびる術はなく、靖子も自分の手には戻らぬことを悟った山中は、口中に差し入れた拳銃の引き金を引き自殺する。後日、山中の葬儀が村岡組長によって大々的に営まれる。弔問に訪れた広能は、高笑いする村岡を醜く感じ、悲しく死んでいった山中を偲ぶのであった。
[編集] 第三部『代理戦争』
1973年9月25日封切
[編集] スタッフ
- 企画…日下部五朗
- 原作…飯干晃一
- 脚本…笠原和夫
- 監督…深作欣二
- 撮影…吉田貞次
- 音楽…津島利章
- 録音…野津裕男
- 照明…中山治雄
- 美術…雨森義充
- 編集…堀池幸三
- 助監督…篠塚正秀
- スチル…藤本武
- 進行…伊藤彰将
[編集] キャスト
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
※ナレーター…酒井哲
[編集] 呉市
- 山守組(モデル・山村組)
- 山守義雄(金子信雄)…山守組の組長。広島市の村岡組長引退によりその勢力を継承して傘下二百余名、山陽道屈指の勢力を率いる。自分の子分だが広能を嫌う。広島市の打本昇を嫌いイジメぬくが明石組の実力を恐れ二元外交を展開。1作目より登場。
- 山守利香(木村俊恵)…山守義雄の妻。1作目より登場。
- 槙原政吉(田中邦衛)…山守組幹部。槇原組の組長。山守の腹心で広能が嫌い。舎弟である浜崎が打本舎弟の小森と岩国で喧嘩しており、村岡組と山守組の合併後はその解決に広島グループや広能を利用しようとするが失敗する。1作目より登場。
- 広能昌三(菅原文太)…このシリーズの主人公。山守組幹部。広能組組長。山守組から独立し組長となるが再び傘下となる。広島市だけでなく神戸明石組、下関豊田会とも交流があり世話になった打本を男にしたいと世話をするが裏目に出て恨みを買う。神戸の軋轢が広島に飛び火すると積極外交で鎮火させようとするが山守や打本の暴走により板挟みになる。
- 広能組(モデル・美能組)
- 水上登(五十嵐義弘)…広能組若衆。
- 岩見益夫(野口貴史)…広能組若衆。
- 西条勝治(川谷拓三)…広能組若衆。槇原に金を渡され倉元を売った(自分の女が倉元に寝返ったのが原因の大半)この役は当初、歌手の荒木一郎が演じることが決まっていたが、荒木が辞退したため急遽代役が必要となり、前作で捨て身の演技をして評価された大部屋俳優の川谷が大抜擢された。荒木は「広島(は 怖い場所なので ロケに行くのが)が怖い」と言って辞退したと、山城新伍が後に語っている。
- 倉元猛(渡瀬恒彦)…広能組若衆。正式な盃は受けていない。プロレスラーの若松とケンカしたことが縁となり広能組へ。槇原射殺を試み、一度目は失敗。再び試みたとき西条にチンコロされ、槇原組組員によって射殺される。演じた渡瀬は、第一部では山守組系新開組舎弟の有田役で出演しており、本作が二度目の出演。
- 独立系・その他
- 大久保憲一(内田朝雄)…呉市の大物。渡世とは一線を引いているが山守にも強い影響力を持つ存在。広能の後見人の立場にある。
- 弘美(堀越光恵=堀越陽子)…山守の女。
- 青木彦次郎(汐路章)…広能と倉元の中学時代の恩師。
- うめ(荒木雅子)…倉元の母。
- 富枝(池玲子)…西条の女。西条を捨て倉元の女に。
[編集] 広島市
- 村岡組(モデルは岡組)
- 村岡常夫(名和宏)…村岡組組長。広島最大の暴力団のドンだが病気がち。杉原の死によりその跡目問題が浮上したが、その引退時に縄張りと組員は全て山守に譲られる。
- 武田明(小林旭)…村岡組幹部。病身のため村岡組の継承を辞退した。山守組との合併後は広島に介入する神戸明石組の影響で揺れる組を若頭となり牽引する。よい意味でも悪い意味でも原理主義者。モデルは服部武。
- 松永弘(成田三樹夫)…村岡組幹部で若頭をつとめる。余所者であるため村岡組の継承を辞退した。合併後は神戸に対しては協力はしないが、排除もしない中立の立場にあると嘯く現実主義者。モデルは網野光三郎。
- 江田省一(山城新伍)…村岡組幹部。組の功労者だが放埓が祟り村岡組組長が跡目にしなかった。合併後は武田寄りの立場だが享楽主義の脳味噌に「跡目になれる」と吹き込まれたためと周囲に見られている。モデルは原田昭三。
- 杉原文雄(鈴木康弘)…村岡の舎弟。映画の冒頭にいきなり路上で狙撃され死亡。その死は村岡組の跡目争いの原因となる。
- 打本組(モデルは打越組)
- 打本昇(加藤武)…村岡舎弟分。打本組(のち打本会)組長。タクシー会社を経営する事業家でもあるため周囲の世話を焼いて衆望を得たが明石組への接近が裏目に出て村岡に嫌われその跡目は継げず。山守組と村岡組の合併後は明石組組長の61番目の舎弟となり対抗するが、結果、広島がやくざ同士の喧嘩で戦場となる。
子分の早川に裏切られ、武田達にも神戸寄りと警戒される孤独な人物だが能天気のため苦にしていない。モデルは打越信夫。 - 早川英男(室田日出男)…打本組(打本会)幹部。早川組組長。表裏常ならざるオポチュニスト。やはり広島グループからは嫌われる人物だが苦にしていない。打本を破門され山守陣営へ。戦争突入になると積極攻撃で点数を稼ごうとする。モデルは山口英弘。室田は、第二部では村岡組に対抗する大友組の幹部、中原役で出演しており、本作が二度目の出演。
[編集] 神戸市
- 明石組(モデルは山口組)
- 明石辰男(丹波哲郎)…明石組組長。映画ではスチル写真のみ。モデルは田岡一雄。
- 相原重雄(遠藤辰雄)…明石組舎弟頭。情味のある筋目にこだわる人物だが兄弟分となった打本の人間性については疑問視している。広能には胸襟を開くが広島側の明石組シンパとして利用している面もある。モデルは安原政雄。
- 宮地輝男(山本麒一)…明石組若頭。直裁な言動を取るが周囲への目配りが行き届いた器量人。モデルは地道行雄。
- 岩井信一(梅宮辰夫)…明石組幹部。岩井組組長。明石組の切込隊長として山陽道にまで名前が響いている存在。原理主義者の実務家タイプ。広能とはウマが合うがヤクザの信念の問題として、仲間同士の流血沙汰を嫌う広能を批判し「山守造反」を勧告する。モデルは山本健一。
- 和田作次(木谷邦臣)…明石組若衆。岩井の舎弟。
- 神和会(モデルは本多会)
- 神代巳之吉(和田真士)…山口組と拮抗する広域暴力団の神和会会長。下関豊田会長の取持で村岡組合併後の山守組と親戚の縁組を結ぶ。モデルは本多仁介。
- 伊丹義市(中村錦司)…神和会の副会長。モデルは平田勝市。
[編集] その他
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
- 昭和35年の広島市繁華街、白昼にやくざの杉原が殺される。所詮、ばくちのもつれによる殺しだが杉原は病気療養中の村岡組長の舎弟であり、彼の死で村岡組の跡目が空席となる。組の継承は組長から直盃(じかさかずき)を下ろされた者のみ資格があり順当にいけば村岡舎弟である打本昇[打本組]のはずだが、杉原の仇を討たないため周囲から推されずにいた。
- 隣接する呉市。山守義雄[山守組]は分派して組を構えた広能昌三を強引に傘下に戻す。この裏には村岡組の幹部連[松永弘、武田明、江田省一]、それに打本と親しい広能を利用して広島の情勢を見極めようとする魂胆があり山守とその側近である槇原政吉[槇原組]の腹黒さに広能はうんざりする。
- 一方の打本は、広能や村岡組幹部と同盟を結び[a:打本を兄、広能らを弟とする兄弟分の盃]を交わす。また、他国の神戸・明石組へも接近。神戸は打本の価値を判断し[b:明石組舎弟の相原と打本の五分兄弟盃]を交わす。広能は明石へ己を売り込もうとする打本に幻滅する。
- 打本の盃外交は村岡組長の心証を悪くさせ、その引退時に跡目は組内から立てず子分と縄張りを山守の預りとする。広能は内心不満だが村岡と山守の橋渡しをつとめている。盃を直した新生山守組は披露目の式を設け山口の豊田会、岩国で抗争中の小森組と浜崎組、明石組、打本組が顔を揃える。宴の席で怪気炎をあげる山守としらける広能。この席で打本は山守に侮辱され、広能とも決裂。火種は岩国へ飛び火する。
- 山守は浜崎組(槇原舎弟)を応援すると幹部たちに宣言。この真意は寄り合い所帯の山守組の統制を取るために小森(とその兄貴分の打本)を仮想敵として統一戦線をはる事にあった。これに対し仲裁人にたっている打本は[b:盃]で明石とつながり、浜崎には豊田会が背後に見える以上火中の栗を拾うのは得策でない。今は組の地盤を固めるべきと松永は正論を具申するが山守に押し切られる。
- 命令はされても[a:盃]を交わしている以上は広能たちも腰は上がらない。膠着状態に業を煮やした山守は敵陣営を弱体化させるために打本組幹部の早川の切り崩しにかかる。動揺する早川。山守組内部でも仁義に外れた組長の行動に呆れながらもその方針に従はざるを得ず[a:盃]を水にする。孤立し仲裁にも失敗した打本は山守へ指をつめ逃亡。
- 絵図に見事はまり高笑いする山守。打本を裏切った早川と打本組の跡目について話始める組長の能天気ぶりに広能は「こげなことが、神戸にしれたら」と田舎やくざに身内をコケにされた以上面子にかけても明石組はケジメを取りにくると忠告した瞬間、事務所の電話が鳴る…。
- 現実に明石組と対峙すると山守陣営は総崩れであり、本気で戦うつもりの広能はかえって周囲から浮き上がり組内部から粛清される可能性さえあったことを敵の相原に教えられる。(x-1)
組織の圧力の前に岩国も手打ちがされるが、裏切った筈の早川は再び打本に乗り換えて組の若頭に選ばれている。 - 明石組長の舎弟として広島のやくざ社会に復権した打本と結束が緩んだ山守組は完全に立場が逆転する。憂慮した山守は病気療養中の武田を若頭に指名。武田は[c:神戸の神和会と山守組の提携]を推進するために豊田会を取持人とする工作を広能に依頼。しかし広能自身も明石組の岩井から打本との[a:盃]を復活させるように頼まれていた。
- ここから神戸の巨大組織同士の思惑が広島で交錯。打本との[a:盃]は間接的に広島が明石組からの干渉を認める結果となるため武田は猛反対するが、これに対し広能は組長の山守自身が早川を抱きこんでいる現状はスジがバラバラであり敵味方の安全保障は必要と反論する。(x-1)松永や江田も己の保身が優先する中で沈黙のうちに周囲を見渡す山守と槇原。
- 組内部の軋轢を抑えたいと広能は神和会との[c:盃]に協力すると武田に申し出る。式を終えると明石組との[a:盃]問題が残るが幹部会は拒絶と決定、明石組へ結論を伝えるため待合に向かった一同だが水面下で切り崩しの工作が進まれており再び打本との[a:盃]を呑まされてしまう。ここに至って広能が裏切っていた事に気づいた武田はその不実を詰るが、広能は全て山守体制崩壊のための芝居であったと告白する。
- 結果として袖にされた神和会は広島に詰問使を送り、今度は広能の絵図どおりに山守は窮地に追い詰められるが取持人の豊田会長を中心とした提携推進派は不協和音の原因は明石組シンパにありと裁定。事態の沈静化を図る。山守組長の権力奪取と保身策の果てに生まれた矛盾は解決されないまま、広能をひとりだけ破門する事で全ては糊塗された。
- 広能を見殺しにできない明石組は早川を破門する事で山守陣営と打本組を対峙させる。親子の盃を返しにきた広能を前にして武田は、盃という安全保障の前提には組の存在があり、組がなければヤクザは生きられないと説く。去っていく広能の前で鮮血にまみれる若い命。ここに広島代理戦争が勃発した。
[編集] 第四部『頂上作戦』
1974年1月15日封切
[編集] スタッフ
- 企画…日下部五朗
- 原作…飯干晃一
- 脚本…笠原和夫
- 監督…深作欣二
- 撮影…吉田貞次
- 音楽…津島利章
- 録音…溝口正義
- 照明…中山治雄
- 美術…井川徳直
- 編集…宮本信太郎
- 助監督…土橋亨
- スチル…中山健司
- 進行…伊藤彰将
[編集] キャスト
※ナレーター…酒井哲
[編集] 打本会側
村岡の跡目を巡って山守に敗れた打本は、山守組を破門となった広能と手を組み、神戸を拠点とする日本最大の暴力団組織明石組と盃を交わして傘下に加わり、広島での覇権奪回を図る。
- 打本会(モデル・打越会)
- 打本昇(モデル・打越信夫)(演者・加藤武)…打本会組長。明石組系打本会として山守組と抗争。
- 福田英泰(モデル・藤田逸喜)(演者・長谷川明男)…打本会若衆。
- 谷口亮(モデル・谷村祐八)(演者・小林稔侍)…打本会若衆。
- 本多志郎(演者・高月忠)…打本会若衆。
- 柳井秀一(演者・岡部正純)…打本会若衆。
- 三上達矢(モデル・三橋巌夫)(演者・有川正次)…打本会若衆。
- 菊枝(演者・中原早苗)…打本の女。
- 広能組(モデル・美能組)
- 広能昌三(モデル・美能幸三)(演者・菅原文太)…広能組組長。山守組を破門。シリーズの主人公。
- 水上登(演者・五十嵐義弘)…広能組若衆。
- 竹本繁(演者・黒沢年男)…広能組若衆。
- 河西清(モデル・亀井貢)(演者・八名信夫)…広能組若衆。
- 岩見益夫(演者・野口貴史)…広能組若衆。
- 明石組(モデル・山口組)
- 明石辰男(モデル・田岡一雄)(演者・丹波哲郎)…明石組組長。
- 宮地輝男(モデル・地道行雄)(演者・山本麒一)…明石組若衆頭。
- 相原重雄(モデル・安原政雄)(演者・遠藤辰雄)…明石組舎弟頭。
- 岩井信一(モデル・山本健一)(演者・梅宮辰夫)…明石組若衆(幹部)。岩井組組長。明石組の切込隊長。
- 和田作次(演者・木谷邦臣)…明石組若衆。岩井の舎弟。
- 上田組(モデル・小原組)
- 上田利男(モデル・小原光男)(演者・曽根晴美)…上田組組長。大久保の親戚。打本側。
- 義西会(モデル・西友会)
- 川田組(モデル・河合組)
[編集] 山守組側
村岡組を譲り受けた山守組は広島最大の暴力団となったが、打本会や、打本会を傘下におさめた明石組の侵攻から広島を守るため、明石組と拮抗する神戸の暴力団組織神和会と提携する。
- 山守組(モデル・山村組)
- 山守義雄(モデル・山村辰雄)(演者・金子信雄)…山守組組長。
- 山守利香(モデル・山村邦香)(演者・木村俊恵)…山守義雄の妻。
- 武田明(モデル・服部武)(演者・小林旭)…山守組若衆頭。武田組組長。
- 江田省一(モデル・原田昭三)(演者・山城新伍)…山守組若衆(幹部)。江田組組長。
- 槙原政吉(モデル・樋上実)(演者・田中邦衛)…山守組若衆(幹部)。槇原組組長。
- 吉井信介(モデル・吉岡信彦=現共政会副会長)(演者・志賀勝)…山守組若衆。
- 山崎恒彦(モデル・山田吉彦)(演者・福本清三)…山守組若衆。
- 早川組(モデル・山口(英)組)
- 三重子(演者・渚まゆみ)…早川組組員の女。
- 神和会(モデル・本多会)
- 神代巳之吉(モデル・本多仁介)(演者・和田真士)…山口組と拮抗する神戸暴力団、神和会会長。引退。
- 伊丹義市(モデル・平田勝市)(演者・中村錦司)…神和会副会長。二代目会長。山守側。
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 第五部『完結篇』
1974年6月29日封切
[編集] スタッフ
- 企画…日下部五朗
- 原作…飯干晃一
- 脚本…高田宏治
- 監督…深作欣二
- 撮影…吉田貞次
- 音楽…津島利章
- 録音…溝口正義
- 照明…中山治雄
- 美術…鈴木孝俊
- 編集…宮本信太郎
- 助監督…皆川隆之
- スチル…木村武司
- 進行…上田正直
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] キャスト
- 天政会(モデル・共政会)
- 山守義雄(モデル・山村辰雄)(演者・金子信雄)…天政会初代会長。山村組を政治結社天政会に改める。武田に会長の座を譲ったあとは表舞台からは消える。
- 武田明(モデル・服部武)(演者・小林旭)…天政会二代目会長。
- 松村保(モデル・山田久)(演者・北大路欣也)…天政会理事長。武田が刑務所に服役中には会長代行。武田出所後理事長に復任するが、武田引退に伴い三代目会長となる。武田組若頭。モデルの山田は十七年に渡り会長を務め、共政会の礎を築いた。
- 江田省一(モデル・原田昭三)(演者・山城新伍)…天政会常任理事。のちに副会長となり松村の三代目就任を支援する。松村の就任挨拶に訪れた大阪西成の車上で、松村とともに早川組の残党から銃撃を受け惨殺された。江田組組長。
- 河野幸二郎(モデル・浅野眞一)(演者・天津敏)…河野組組長。松村の後見人的存在。モデルの浅野組は岡山県南西部笠岡を本拠とし反山口組を標榜する暴力団。
- 杉田佐吉(モデル・住吉辰三)(演者・鈴木康弘)…天政会参与。金融屋。武田の経済顧問。市岡組に殺される。
- かおる(演者・野川由美子)…杉田の娘。のちに松村の妻。
- 大久保憲一(モデル・海生逸一)(演者・内田朝雄)…呉の長老。
- 江里(演者・賀川雪絵)…ホステス。
- 光子(演者・橘真紀)…山守の女。
- 槇原組(モデル・樋上組)
- 大友組(モデル・村上組)
- 大友勝利(モデル・村上正明)(演者・宍戸錠)…天政会副会長。大友組組長。第二部の大友勝利と同一人物の設定。松村と勢力争いをして破れ、最後は警察にパクられる。
- 間野豊明(モデル・竹野博士)(演者・山田吾一)…大友組若衆頭。のちに盃を返して松村の右腕に。モデルとされる竹野は山口(英)組(映画では早川組)の幹部。
- 金沢茂久(演者・誠直也)…大友組若衆。
- 早川組(モデル・山口(英)組)
- 藤村勇吉(演者・曽根晴美)…旅人。就任の挨拶回りで大阪を訪れていた松村、江田らの乗った車を襲撃。
- 広能組(モデル・美能組)
- 広能昌三(モデル・美能幸三)(演者・菅原文太)…広能組組長。天政会不参加。シリーズの主人公。
- 氏家厚司(モデル・薮内威佐男)(演者・伊吹吾郎)…広能組若衆頭。
- 水本登(演者・野口貴史)…広能組若衆。
- 清元忠(演者・寺田誠)…広能組若衆。槇原組長を射殺。
- 佐伯明夫(演者・桜木健一)…広能組若衆。
- 村田静子(演者・中原早苗)…佐伯の姉。
- 市岡組(モデル・宮岡組)
- 市岡輝吉(モデル・宮岡輝雄)(演者・松方弘樹)…広能の舎弟。天政会不参加。大友の舎弟となり松村と抗争。
- 寿美子(演者・藤浩子)…市岡の女。
※ナレーター…酒井哲
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 参考文献
- 「仁義なき戦い(死闘編)」(著者・飯干晃一)(角川文庫)
- 「仁義なき戦い(決戦編)」(著者・飯干晃一)(角川文庫)
- 「仁義なき戦い 仁義なき戦い・広島死闘篇・代理戦争・頂上作戦」(著者・笠原和夫)(幻冬舎)
- 「仁義なき戦い 浪漫アルバム」(著者・杉作J太郎、植地毅)(徳間書店)
- 「実録『仁義なき戦い』・戦場の主役たち・これは映画ではない!」(洋泉社)
- 「ある勇気の記録-凶器の下の取材ノート」(中国新聞社報道部)(社会思想社)
- 「極道ひとり旅」(著者・美能幸三)(サンケイ新聞社出版局)絶版
[編集] 外部リンク
- 「暴動シネマ刑務所」
カテゴリ: 深作欣二の監督映画 | 日本の映画作品 | ヤクザ映画 | 映画関連のスタブ項目