貴志駅
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貴志駅(きしえき)は、和歌山県紀の川市にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
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[編集] 駅構造
貴志川線の終着駅。単式ホーム1面1線と1線の留置線を持つ地上駅である。
待合室には券売窓口があり、壁には地元の東山東幼稚園の園児が旧型の1201形引退の際に描いた「みどりのでんしゃさようなら」という絵が飾られている。
南海時代は有人駅だったが、貴志川線の和歌山電鐵への移管に伴い、2006年(平成18年)4月1日から無人駅化(朝夕のみ有人集札を実施)された。同時に、待合室に設置されていた新紙幣非対応の2台の自動券売機は撤去された。
男女共用の汲み取り式便所が置かれる。
[編集] 猫の駅長
2007年1月5日に、駅の売店「小山商店」の飼い猫「たま」が駅長に、同居する猫「ちび」とたまの母親「ミーコ」も助役に就任した。報酬はキャットフード1年分。任期は終身雇用(但し日曜日は「お休み」となる)。 これは、元々市有地に置かれていた猫小屋が立ち退きを迫られ、飼い主の売店経営者が和歌山電鐵に相談したのがきっかけ。電鐵側も、招き猫になって欲しいとの願いを込め駅長などに任命することになった。 尚、たま駅長グッズ(バッジ・ポストカード)も存在するが、貴志駅(小山商店)では販売しておらず和歌山電鐵の本社のある伊太祁曽駅での販売となる。
[編集] 駅周辺
駅前には、タクシー乗り場、バス停(路線バスの項参照)や売店がある。
早春の季節にはイチゴ狩りのための観光客も多く、紀の川市貴志川庁舎(旧貴志川町役場)横の特売場ではイチゴも販売されている。なお、当駅到着前と当駅発車直後の車内放送では、名産のイチゴに因み"ストロベリー・フィールズ・フォーエバー"(ビートルズ)をアレンジしたチャイムが鳴らされる。
駅から徒歩数分のところには路線名の由来ともなった貴志川が流れている。そこに架かる諸井橋付近の国主峡一帯は大池貴志川県立自然公園にも指定されていて、休日にはバーベキューを楽しむ家族連れで一帯の公園は賑う。ここではホタルの養殖が行われており、夏季には屋形船も営業される。お盆には毎年花火大会が行われ、夏の風物詩を味わうことができる。
また少し上流の海南市との市境にホタル養殖場があり、6月上旬には公開され見学を楽しむことができる。この期間限定で、貴志川線の車両には地元の和歌山県立貴志川高等学校の生徒が手作りしたヘッドマークが掲げられる。
[編集] 路線バス
- 大十バス 貴志駅バス停
- 登山口ゆき
- 紀の川コミュニティバス 貴志駅下バス停
- 紀の川市地域巡回バス 貴志駅前バス停
[編集] 歴史
- 1933年(昭和8年)8月18日 - 和歌山鉄道が伊太祁曽駅から貴志駅までを延伸させたのに伴い開業。
- 1943年(昭和18年) - 和歌山鉄道全線の電化が完成。
- 1957年(昭和32年)11月1日 - 和歌山電気軌道が和歌山鉄道を合併し和歌山電気軌道鉄道線の駅となる。
- 1961年(昭和36年)11月1日 - 南海電気鉄道が和歌山電気軌道を合併し南海貴志川線の駅となる。
- 2006年(平成18年)4月1日 - 南海貴志川線を和歌山電鐵が継承、和歌山電鐵貴志川線の駅となる。同時に無人化。
- 2007年(平成19年)1月5日 - 駅の売店「小山商店」の飼い猫「たま」が駅長に就任。同居する「ちび」「ミーコ」も助役に就任。
[編集] 隣の駅
- 和歌山電鐵
- 貴志川線
- 甘露寺前駅 - 貴志駅