田中口駅
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田中口駅(たなかぐちえき)は、和歌山県和歌山市太田にある和歌山電鐵貴志川線の駅。和歌山駅とはわずか600mほどしか離れていない、小さな駅である。
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[編集] 駅構造
単式ホーム1面1線のみを持ち、列車同士の行き違いはできない地上駅。無人駅で木造の駅舎が1990年代には残存していたが、撤去された。ホームには上屋が設けられており、上屋の裏には小さなトイレ(男女共用・汲み取り式)が設置されている。またホームと外部とは三段の短い階段と緩やかなスロープで結ばれている。
[編集] 駅周辺
この駅は和歌山県の県庁所在地和歌山市の市街地にあり、辺りには住宅が立て込んでいる。当駅の田中口という駅名の由来ともなった田中町はこの駅の北東およそ300mほどのところにあり、当駅とわずか600mほどしか離れていない和歌山駅から行くのと、距離の点では変わらない。この駅は丁度貴志川線の線路がJR西日本のきのくに線から別れる付近にある。
- 来迎寺
- 大立寺
- 惣光寺
- 和歌山市立新南小学校
- 新南公園
- 和歌山新出島郵便局
- 和歌山県道138号和歌山野上線
[編集] 歴史
この駅の開業する2年前の大正11年(1922年)に国鉄紀勢西線(現在の紀勢本線)が和歌山駅(現在の紀和駅)から箕島駅まで開通し、東和歌山駅(現在の和歌山駅)が開業した。山東軽便鉄道はこの東和歌山駅に乗り入れをするため、秋月駅(現在の日前宮駅)から新しく東和歌山駅までの路線を開通させてそちらを使用することとした。この駅のある位置の西方700mほどの場所の旧線上にあった大橋駅は、新線開業後廃止になり、さらに新しい路線のこの附近には駅が設けられなかったので、もとの大橋駅があった附近の住民は新しい路線の開通により不便をきたすようになった。そしてそのため住民らが請願を行い、この駅は開業した。
[編集] 年表
- 1924年(大正13年)6月15日 - 山東軽便鉄道の東和歌山駅(現在の和歌山駅)と秋月駅(現在の日前宮駅)との間に新しく開業する。
- 1929年(昭和4年)11月 - 山東軽便鉄道が山東鉄道に社名変更となり山東鉄道の駅となる。
- 1931年(昭和6年)4月28日 - 山東鉄道が和歌山鉄道に社名変更となり和歌山鉄道の駅となる。
- 1957年(昭和32年)11月1日 - 和歌山電気軌道が和歌山鉄道を合併し和歌山電気軌道鉄道線の駅となる。
- 1961年(昭和36年)11月1日 - 南海電気鉄道が和歌山電気軌道を合併し南海貴志川線の駅となる。
- 2006年(平成18年)4月1日 - 南海貴志川線を和歌山電鐵が継承、和歌山電鐵貴志川線の駅となる。