近代五種競技
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近代五種競技(Modern pentathron)とは、一人で射撃・フェンシング・水泳・馬術・ランニングと異なる5つの競技をこなし、順位を決める複合競技のことである。
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[編集] 歴史
19世紀ナポレオン時代のフランスで、敵陣をつっきって自軍まで戦果を報告することを命令されたフランスの騎兵将校が、馬で敵陣に乗り込み(馬術)、途中の敵を銃と剣でうち倒し(射撃・フェンシング)、川を泳いで渡り(水泳)、丘を越えて走りぬけた(ランニング)という故事を元に、近代オリンピックの創立者であるクーベルタン男爵が古代ギリシアで行われていた古代五種(レスリング・円盤投げ・やり投げ・走り幅跳び・短距離走)をなぞらえた近代五種として競技化を提案したのが始まりと言われる。1912年の第5回ストックホルムオリンピックにおいて、近代五種は五輪種目として採用された。
日本でも1959年に日本近代五種競技連合の結成後、1960年第17回ローマオリンピックから1992年バルセロナオリンピックまで毎回五輪出場を果たしていたが、以後、2000年シドニーオリンピックで正式種目となった女子も含め、五輪に出場していない。
[編集] ルール
- 男女それぞれに個人・団体・リレーの形式がある。
- オリンピックは男女個人戦のみ。1996年アトランタオリンピックにて、競技日数が1日に短縮され、全ての競技を1日でこなす形式に変更された。
[編集] 各競技
このうち射撃・フェンシング・水泳は、基準記録を1000点とし、そこから記録に応じて得点が増減され、また馬術は1200点からの減点法で採点する。最後の3000m走は馬術までの 総得点がもっとも高い選手がスタートし、以降得点から算出された時間差毎にスタートし 最終順位が確定する。
[編集] オリンピックとの関わり
クーベルタン男爵ゆかりの競技ではあるが、馬術・フェンシング・射撃など環境の整いにくい競技も多く競技人口が増えにくい現状があり、また伝統的にハンガリーなどの欧州勢が圧倒的に強いことから、2008年予定の北京オリンピックでは、野球やソフトボールとともに、競技の削減候補のひとつに挙げられた。現時点では北京での削減は見送られている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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