阪和線運行管理システム
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SUNTRAS(サントラス)Safety Urban Network TRAffic Systemとは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が阪和線と東海道本線・山陽本線に導入した、列車の運行管理や旅客案内を総合的に管理する列車運行管理システム(PTC)の一種である。
JR京都神戸線に導入された物には「JR京都・神戸線運行管理システム」という名称が付いている。
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[編集] 概要
SUNTRASは、ラッシュ時の阪和線の超高密度運行に対応するために従来のCTCを発展・統合させたシステムである。運行状況から、信号・ポイント制御などをすべて新大阪総合指令所のコンピューターで一元管理している。指令所でダイヤ変更が入力されると、次の電車が何分遅れで到着するか即座に計算した上で各駅のPICや放送で自動的に案内する。同時に乗務員区所のTIDにも表示を自動で行う。
このシステムのメリットには、ダイヤ復旧の迅速化などがある。このように当時としては最新鋭のシステムであったSUNTRASは鳴り物入りで導入された。しかしながら導入当初はシステム障害やシステムダウンによりたびたび制御不能に陥り、ポイント切り替えを手動で行なうなどトラブルが頻発した。
[編集] 機能
[編集] 導入路線
- 阪和線:天王寺~和歌山間 - 1993年7月1日導入。
- 東海道本線・山陽本線(琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線):草津~西明石間 - 2002年7月29日導入。
- 電車線・列車線という走行する列車種別の違う路線を総合的に管理する点で、阪和線に導入されている運行管理システムよりもより信頼性が要求され、阪和線での運用実績が活かされている。
- 東海道本線:米原~草津間 - 2006年10月1日導入。
- 北陸本線:米原~近江塩津間 - 2006年10月1日導入。
- 山陽本線:西明石~上郡間 - 2006年10月1日導入。
- 赤穂線:相生~備前福河間 - 2006年10月1日導入。
なお、東海道・山陽線の後から導入された区間での放送では、種別と行き先の間に少しの間がある。
[編集] 今後の導入予定
[編集] 関連項目
- 運転指令所
- 列車運行管理システム
- 東京圏輸送管理システム(JR東日本の列車運行管理システム)
- 新幹線運行管理システム(東海道・山陽新幹線の列車運行管理システム)
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