馬路村
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馬路村(うまじむら)は、高知県にある村である。高知県35市町村で人口が2番目に少ない。幾度の市町村合併の機会も、村民の反対多数によって合併協議を離脱しており、村民の自立意識が高いのが特徴である。
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[編集] 地理
- 高知県東部の1,000m級の山々に囲まれた山間に位置する。
- 村内は馬路地区と魚梁瀬(やなせ)地区に分かれていて、両地区間の行き来は道路の都合上、北川村を経由することになる。
- 面積の96%を山林が占めている。うち、国有林が占める割合は75%に上る。
- 山:甚吉森(1,423m)、烏帽子ヶ森(1,320m)、天狗森(1,295m)、鐘ヶ龍森(1,126m)、亀谷山(1,083m)、八杉森(1,029m)
- 河川:安田川、奈半利川
[編集] 隣接している自治体
[編集] 気候
- 山間部に見られる内陸性気候であるが、太平洋で発生する黒潮上の湿った気流が四国山地に吹き付ける影響で雨が多い。魚梁瀬の雨量観測所による年間平均降水量は4,000mmを超えており、日本でも有数の多雨地帯となっている。
- 天気予報による高知県東部地方は、海岸部の室戸岬を基準にしているため、村では当てはまらないことが多い。
[編集] 行政
[編集] 歴史
- 1889年 馬路村と魚梁瀬村が合併し、現在の馬路村となる。
- 1964年 魚梁瀬ダム建設に伴い、魚梁瀬地区が現在地に移転。
- 1965年 魚梁瀬ダム供用開始。旧魚梁瀬地区が水没。
- 1979年 馬路温泉(コミュニティセンター馬路)開館。
- 1997年 魚梁瀬保小中学校にて「山の学校留学制度(山村留学)」開始。
[編集] 経済
- 基幹産業は林業、農業、観光。
- 林業では魚梁瀬杉が有名。村の木に加えて県の木ともなっており、建築材や工芸品の製造・販売を行っている。以前は両地区に営林署があり、魚梁瀬営林署では全国でも数少ない黒字を計上していたが、林野庁による営林署再編計画によって安芸森林管理署が管轄する事務所へ格下げされている。
- 農業ではユズが有名。近隣の農業協同組合が合併する中、馬路村農業協同組合は単独での生き残りを図り、馬路村の製品であることを全面に出して村自体を売る「おらが村方式」による村内販売所の整備や物産展への出展、通信販売の充実等によってユズ加工品の全国ブランド化に成功。現在では33億円産業にまで成長している。
- 観光では温泉やキャンプ場を整備し宿泊施設を充実させた上で、森林鉄道の復元、ものづくり体験教室、村長や農業協同組合役員など村を知り尽くした人による村内案内ツアーなど、村の特産・自然を生かした体験参加型の観光が浸透している。
[編集] 地域
[編集] 教育
- 高等学校
- なし
- 中学校
- 馬路村立馬路中学校
- 馬路村立魚梁瀬中学校
- 小学校
- 馬路村立馬路小学校
- 馬路村立魚梁瀬小学校
[編集] 交通
[編集] 空港
[編集] 鉄道
- なし
- 最寄り鉄道駅は、土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)安田駅
かつては村内各所や田野、奈半利等に魚梁瀬森林鉄道が通っており、一部路線では一般客も乗車可能であったが、現在は廃止されている。馬路地区と魚梁瀬地区各1箇所に、観光用に復元された森林鉄道がある。
[編集] バス
村内はすべて自由乗降区間内にあり、停留所以外でも自由に乗降できる
[編集] 道路
[編集] 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
[編集] 名所・旧跡
[編集] 祭事・催事
- 魚梁瀬桜祭り(4月上旬)
- フェスティバル魚梁瀬(7月中旬)
- 馬路納涼祭(温泉祭)(8月15日)
- 馬路おしどりマラソン大会(9月第3日曜日)
- おらが村心臓やぶりフルマラソン大会(10月上旬)
- ゆずはじまる祭り(11月3日)
- 熊野神社大祭(魚梁瀬地区:10月中旬、馬路地区:12月第1土曜日・日曜日)
[編集] 特産品
[編集] その他
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
大歳昌彦 著「ごっくん馬路村」の村おこし-ちっちゃな村のおっきな感動物語 - ISBN 4532147204