Twelve~戦国封神伝~
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『Twelve~戦国封神伝~』(とぅえるぶ~せんごくほうしんでん~)とは、2005年8月25日にコナミから発売された、プレイステーション・ポータブル(PSP)向けのシミュレーションロールプレイングゲームである。廉価版が2006年8月10日に発売。
PSPでは、発売されるタイトルの多くがプレイステーションやアーケードゲーム等他ハードからの移植作品だった。そんな中、PSP向けとしては当時極めて異例の完全新作、登場人物は100人以上、さらには豪華声優陣によるフルボイス仕様として発売された。シナリオ・世界設定原案はライトノベル作家の川上稔、キャラクターデザインは成瀬ちさと。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 世界観について
この作品は、実在の日本をベースにした「大和」という国を舞台とする「戦国ファンタジーRPG」である。登場人物のほとんどが、実在した戦国武将やその家族をモデルとしている。また、精霊や異種族として巨人族や長寿族が登場し、人間と精霊の関りの歴史が作品の一部分にもなっている。その他にも、航空船や自動人形といった機械モノが登場するなど、壮大な世界設定を得意とする川上氏のテイストが見え隠れしている。
[編集] 神器とは
このゲームのキーワードとも言える神器とは、いわゆる皇室が保有する「三種の神器」とは違い、十二支に登場する動物の精霊が転じた武器である。もともとが精霊であるため、所有する人物を選び、持つに相応しい者を転々とする。神器同士が共鳴すると独特の音を発する。対の存在として真神器が存在する(後述)。
[編集] 用語集
- 精霊
精霊は、ありとあらゆるものに存在している。それぞれが力を持ち、人間を助けていた。中には人間の姿を取れる物もいたが、魔神を封じた後は疲弊し、野に隠れるようになった。主人公達の力になる精霊達は時間と方角を司る十二支の精霊で、位階で言えば死の王と同等であるという。全て揃えば大神をも追い詰めるほどの力を持つ。また、精霊の上の存在として大精霊がいる。
- 仙玉
仙玉(せんぎょく)とは、精霊の力が凝縮されたり、精霊自体(時には人間も)が転じた玉。それぞれが違った能力を持ち、神器や武器にはめ込む事で各種ステータスを上げる事が出来る。また、その力を応用して、多くの自動人形の原動力としても利用されている。通常の仙玉では能力の大小関係が「新月<三日月<半月<満月」であり、後ろに「改」「真」が付くとさらに能力が付加される。また、挑戦状ではそれらを超える竜シリーズを手に入れることができる。ちなみに、神器村雨と一緒に入手できる犬シリーズというのもある(モデルは『南総里見八犬伝』の仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の霊玉)
- 挑戦状
特定のバトルを少ないターンで勝利すると、全体地図に現れる。全部で十種類存在する。登場する敵は通常の敵よりも強く(レベルは一行の平均レベルで変動する)、また倒すと珍しい武器(ネタ武器)や仙玉(竜シリーズ)を落とす事もある。
- 長寿族
大和の東部~奥州に多く暮らす異種族。巨人族が政権を握っていた時代は東部に押し込められていたが、オニタケマルやクロウらの活躍により、東西合戦で巨人族の西家を滅ぼした。その後東家の内紛や南北朝戦争を経て、長寿族は奥州の隠れ里に逃れた者、そして相模家に大きく二分された。身体的な特徴として、耳が横に細長い。文字通り長寿で、自動人形に関する技術に長けている。
- 巨人族
東西合戦以前に大和を支配していた異種族。概ね巨体で身体能力が高く、それを利用して政権を掌握したが、東西合戦によりほとんどが死亡している。
- 鬼族
主に奥州に住む異種族。頭に二本の角が生えている。霞家のギミッツや尾張家のマスカーがこれに当たる。マサヒメは鬼と人のハーフ。
- 自動人形
仙玉を燃料として、機械で思考し動くアンドロイドの一種。川上氏の別作品「終わりのクロニクル」に登場する自動人形と同様、語尾に「~と判断します」と付ける癖がある。戦闘に登場する剣式自動人形と銃式自動人形の声は沢城みゆきが担当している。
- 航空船
この時代における高速交通手段。ヤマトら神戸の商人団が用いるものから、全長2キロはあると言うマサナガ軍の軍艦「大坂城」まで、様々なタイプが存在する。
- 東西合戦
この物語の約600年前に、大和を二分して行われた戦争。長寿族の東家と巨人族の西家が争った。最終的には、東家のクロウが西家の長アラナカを壇ノ浦で滅ぼした後、クロウの兄オニタケマルが相模の地に幕府を開いた。
- 南北朝戦争
この物語の約150年前に、大和を乗っ取ろうとし多くの武将の賛同を得た半精霊の青年ダイゴと、帝の勢力に分かれた戦争。最終的に、帝がダイゴを大断裂の底に封印する。その後トウグウが生まれたとされる。
- 大断裂
尾張家の領内に存在する長大な地裂。この底に魔神が封印されていると言われている。マサナガによる魔神復活儀式では、この上に本能寺が建造された。
- 大神写本
人間が大神と会話するために必要だとされているもの。中東アララトの箱舟遺跡で発掘後、海賊の手によって大陸から大和に渡り所有者を転々とする。大神の存在を認めた「完全なる善人」しか開く事が出来ない。
- 真神器
マサナガが精霊の神器に対して、大神の力を使って生み出した12の武具。神器同様成長する。使用者はそれぞれ、日本刀が”道化”のランマル、槍が”恩寵”のグロリア、大剣が”鬼”のタケマス、忍者用小刀が”風魔”のコタロウ、銃が”猿女”フジヨシ、手甲が”宣教の拳”エグザビア、扇がテルヒメ、弓が”大将軍”オニタケマル、薙刀が”八丁味噌”のタダマス、糸付きグローブは”シメオン”のナカエ<一度死んだがこのために甦らされた>、杖が”大和一”のシゲ、十手が”見立て”のミナル。ちなみに、日本刀・糸グローブ・十手の真神器は名前もファンブックで判明している。それぞれ「烏羽」「神作」「鋼櫛」。
- 葵十二軍
フジヨシ軍との最終決戦で使った、全軍勢を12に割った部隊。わざわざ分割した狙いは、干支式十二方位抑制結界を組んで大神の力を抑えるためであった。その各軍勢の筆頭は次の通り。
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- 葵第一軍 ”鬼切り”霞・ギミッツ
- 葵第二軍 ”厳正なる”コウケイ(青葉家家臣)
- 葵第三軍 ”蜻蛉切り”カツ(葵四天王)
- 葵第四軍 オニヒメ・ジグマル親子(マサヒメの母と弟)
- 葵第五軍 ”神戸一番”ワドウ(神戸商人団)、”人斬り”ナオ(葵四天王)
- 葵第六軍 ”檄文”ヤス(葵四天王)
- 葵第七軍 ”伯爵”ドワルテ(外国商人団代表。ユキの父親)
- 葵第八軍 ”大太鼓"ツグ(葵四天王)
- 葵第九軍 ”北方王者”シュウコウ(奥州隠れ里の主)
- 葵第十軍 ”光の如し”サアキ(”ぐうたら賢者”)
- 葵第十一軍 ”人形姫”相模・シナオ
- 葵第十二軍 ”犬士”南総・ギキョウ
[編集] 登場人物
[編集] メインキャラクター
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- 本作の主人公。18歳。プレイ開始時にどちらかを選択する事が出来る。所有する神器は「鷹鏡」という日本刀。親が鷹を救ったらその鷹が剣霊で、帰ってくると主人公が生まれていて、その傍らに鷹鏡があった。
- 諸国を廻る旅の剣士だったが、ティエンと出会う事でマサナガの野望に立ち向かう事になる。それでも彼らの職業は「フリーター」である。
- ヒビキは飄々とした性格で少し間の抜けたところがあり、それに対しミノリはやや気が強い性格。
- 本編では主にヒロインのティエンが活躍するので基本的に影が薄い。
- ヒビキの名前は、シナリオ担当の川上によると「神器の共鳴を紡いでいく」ように、共鳴と掛けて付けられた。なお、当初川上に名前の構想は無く、男キャラクター用は「主人・公(かずひと・こう)」女キャラクター用は「主人・公(かずひと・きみ)」にしようと開発陣に提案し、却下されたという逸話がある。
- 葵・ティエン(あおい‐)(声:中原麻衣)
- ムメイ(声:諏訪部順一)
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- 傭兵として京の自警団をしていた青年。20歳。亡霊騒ぎの際に主人公一行の仲間となる。所有する神器は「村雨」という日本刀。物語中で”犬士”ギキョウから入手。
- 本名はミツヒデ。マサナガの子供であったが、魔神の力を借りるようになった父に反発し、10歳の頃に家を飛び出す。ナカエによると「白色を好んだ」という。
- 冷徹な性格だが面倒見が良く、小さい頃はタマヒメの世話をしていた。
- モデルは明智光秀。
- ヤマト(声:谷山紀章)
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- 神戸で航空船を用いた商売をする青年。21歳。京での亡霊騒ぎの際に主人行一行の仲間となる。所有する神器は「猿吉」という長銃。ワドウから成人の祝いに貰ったらしい。
- 気が合うのか、ムメイとよく掛け合いをしている。
- 実は島原の反乱の生き残りで、神戸に流れ着いた後義父のワドウに育てられる。
- ヤヨイという妹がいる。血は繋がっていないとされていたが実の兄妹。
- セイショウ(声:朴璐美)
- ジャコー・バスク(声:三宅健太)
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- 欧州から大神写本について調査しに来た司祭。42歳。所有する神器は「ツインホーン」という手甲。相当な強面であり、マサヒメに「鬼」と言われる。神器は欧州のある地方で暴れていた牛を殴って食べようとしたら”それだけはやめてくれ”とのことで神器に。この経緯から、「牛殺し」という二つ名を持つ。
- WBTヒスパニアジム会長。
- ジュリーによると、欧州では相当な有名人らしい。
- 青葉・マサヒメ(あおば‐)(声:後藤沙緒里)
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- 青葉家当主の少女。14歳。奥州の山中で隣国霞家の兵に追われていた所を主人公一行に助けられる。所有する神器は「登竜扇」という扇。神器は青葉家に伝わるものらしい。
- 青葉家の前当主ムネアキを父に、霞家の鬼族オニヒメを母に持つ半鬼半人。イラストには描かれないが、鬼の力を封じるために眼帯をしている。
- 武将に関しては青葉家編集の資料を持っており、武将の足の裏からセイセイの隠しハゲのことまで知っている。
- 心優しい性格。ティエンの事を慕っていて、「お母さん」と呼んでいる。また正直で、ムメイがマスカーと一騎打ちする時、ヒビキとヤマトとが「あいつは剣を見てニヤニヤするような武器馬鹿だから大丈夫だ」と言っていたことをばらしてしまう。<その後2人は”準備運動”としてムメイに切られないように逃走>
- 「~なのかな?どーなんだろ?」が口癖。意外と思い込みが激しい。
- モデルは伊達政宗。
- この作品の主題歌とエンディングテーマは、マサヒメもとい後藤沙緒里が歌っている。
- 東・クロウ(ひがし‐)(声:小林沙苗)
- ベンケイ
- ジュリー(声:置鮎龍太郎)
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- 俗に言う「おかま」。大和では数が少ない修道士。堺のサアキのもとで主人公一行と出会った。所有する神器は「デウスエクス」という線糸。この神器はアマクサの使用していた武器で、商館から盗んだ。(のちドワルテに見つかるがわざと見逃す)
- 過去に大罪を犯したと言っていて、流浪の身だった。
- ランマル曰く”被検体”。ランマルから「大神写本」を受け取る。
- 本名はアマクサ。平等な神の国を造ろうとした、島原の反乱の指導者。ちなみに九州には彼の銅像が多数ある。
- 一行の中では「変な人代表」として見られているようで、時折槍玉に上がる事がある。
- モデルは天草四郎。名前の由来は、1981年公開の映画『魔界転生』において天草四郎役を演じた沢田研二のニックネームからではないかと推測されている。
- ちなみになぜおかまになったのかは不明。
- カシン(声:長島雄一)
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- ティエンの教育役を務めていた老人。所有する神器は「巻法師」という杖。物語中でいつの間にか回収。
- 実は大精霊。年齢は「帝よりも少し長い程度」だとか。
- 武術におけるクロウの師匠。
- やはり年寄りでいろいろと「弄ばれる」。
- ユキ(声:柳瀬なつみ)
[編集] 尾張家
尾張家は、近畿と信濃に挟まれた地域を拠点としていた大名。マサナガの代になり勢力を伸ばし、東は相模、西は九州島原までをマサナガの影響下に置いている。
- 尾張・マサナガ(おわり‐)(声:秋元羊介)
- フジヨシ(声:沢海陽子)
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- マサナガの部下で、六天魔軍の一人を務める女武将。尾張家の筆頭家老でもある。猿の面を常に付けている事から「猿女」という二つ名を持つ。
- もともとはマサナガの草履取りで、そこから手柄を立て出世していった。マサナガのためにありとあらゆる手段をとる。猿の面は「この顔では武将に見えない」とのことでマサナガから貰ったもの。
- モデルは豊臣秀吉。名前は秀吉が成人した時の名前である木下「藤吉」郎から。
- ミナル(声:高森奈緒)
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- フジヨシの部下で軍師見習いの少女。15歳。「察知」という二つ名を持つ。
- 計算的で冷静沈着な性格であるが、予想外の展開になると自分を見失いがちになる。
- カシン曰く「発育不足」である。
- ユキの夫ゴエモンの処刑を命じたのはミナル。
- モデルは石田三成。
- タケマス(声:鈴木正和)
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- ミナルの従者にして後見人の武将。まだ若いミナルを抑える役。
- ナカエ(声:田中敦子)
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- フジヨシに誘われてマサナガ軍に入り軍師として活躍する長寿族の女性。「聞き耳」という二つ名を持ち、後にエグザビアによって二つ名を「シメオン」に変える。シメオンとは、「聞く」の意味。
- 穏やかかつ理知的な物腰でフジヨシを輔佐するが、病魔に蝕まれ余命幾ばくもないため軍師の座をミナルに譲る。そして、フジヨシに「必ずや天下を」と言い残し亡くなるが後に糸グローブの真神器の使い手として呼び戻される。
- モデルは竹中重治。
- ランマル(声:加瀬康之)
- リカー(声:鈴木正和)
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- 六天魔軍の一人。51歳。「赤衣の槍手」という二つ名を持つ。
- 幼少期のムメイの小遣いを管理していた。
- モデルは前田利家。
- セイセイ(声:樫井笙人)
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- 六天魔軍の一人。53歳。キリューをマサナガ軍に招き入れた。「黒衣」という二つ名を持つ。
- 幼少期のムメイに馬術を教えていた。
- イラストでは分からないが三日月型の隠しハゲがある。しかもそれが露見すると逆上する。
- マサナガが魔神復活事業にフジヨシ一派やランマルばかり登用する事に不満を持っている。
- モデルは佐々成政。
- マスカー(声:高瀬右光)
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- 六天魔軍の中では最古参の武将。67歳の鬼族。北の庄城を拠点にしている。「鬼将」という二つ名を持つ。
- 幼少期のムメイに剣の稽古をつけていた。
- マサナガの妹であるシイヒメを嫁に貰っている。
- モデルは柴田勝家。
- 七曜・キリュー(しちよう‐)(声:伊丸岡篤)
- エヴァンデル・エグザビア(声:江川大輔)
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- 尾張家の食客。宣教師で、「宣教の拳」という二つ名を持つ。WBTヒスパニアジム所属。
- バスクの弟子で、大神写本所在調査のためバスクに先行して欧州からやってきたが、途中で裏切ってマサナガにつく。
- モデルはフランシスコ・ザビエル。名前の由来はザビエルのスペル"Xabier"から。
- タマヒメ(声:浅野るり)
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- アヅチヒメに拾われ養女として育てられた。血縁関係がないため義父マサナガへの政治的な発言力は希薄だという。
- ティエンとは共に槍を習った親友同士。情勢が変わったため尾張家に監禁されたティエンを逃がしたこともタマヒメの手によるものである。
- 物語終盤になってけじめがつき、名をグロリアと改めティエンと相対することになる。「恩寵」という二つ名を持つ。
- グロリアの意味が恩寵であることと、元の名前がタマヒメであることから
- モデルは恐らく明智光秀の娘の玉こと細川ガラシャ。
- マリア(声:沢城みゆき)
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- タマヒメの侍女で、彼女の護衛として銃を背負い戦場を駆け回る忍者。
- 気弱な性格から「能無し」のマリアと呼ばれているが、『当たってぇ~!』と叫びながら四方八方に銃を乱射する姿は恐怖。
- 主であるタマヒメの奔放ぶりに気苦労が絶えず、タマヒメがグロリアと改名した後もそれまでの癖で『タマヒメさま』と呼んで叱られることも。
[編集] 葵家
葵家は、江戸に拠点を置く大名。もともとはティエンの父が反マサナガ派として治めていたが、弟のカコウが謀殺、ティエンを尾張へ人質に送った。江戸市中は水路が整備されており、火事に対処しやすくなっている。
- 葵・カコウ(あおい‐)(声:江川大輔)
- 葵四天王(あおいしてんのう)
[編集] 相模家
相模家は、東西合戦の勝者である東家の流れを汲む長寿族の大名。当主のシセイが強硬な対外政策をとっていたが、ティエンの働きかけにより南総・奥州と対マサナガの軍事同盟を結んだ。しかし、マサナガ軍による水攻めに遭い最終的に相模は降伏する。
- 相模・シナオ(さがみ‐)(声:岡村明美)
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- 相模家の次期当主となる長寿族の姫。父親で当主のシセイを助けている。
- 自動人形の扱いに長けており、相模家の誇る自動人形軍団を統率していることから「人形姫」と呼ばれている。また自身も自動人形のものと同素材の鎧を着込んでいる模様。
- 風貌こそ女性のものであるが、長寿族の技術により子孫を残すための身体改造を受けているため、実は女性ではなく、さらには男性でもない。ティエン曰く、「伴侶を得た時に性別が決定される」。それが「人形姫」という二つ名の所以の一つでもあるようだ。
- 主人公と相対した後、主人公一行が戦乱の世に一石を投じるだろうと思うようになり一行に協力していく。
- モデルは北条氏直。
- コタロウ(声:田上由希子)
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- 相模家忍者軍団の若き頭目でありシナオに影の如く付き従っている。通称「風魔」のコタロウ。
- とにかく生真面目でまっすぐな性格であり、劇中でもその性格ゆえに色々苦労していることが伺える。
- モデルは風魔小太郎。
[編集] 霞家
霞家は、奥州の西側を治める鬼族の大名。東側を治める青葉家と長く争っていた。
- 霞・ギミッツ(かすみ‐)(声:加瀬康之)
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- 霞家当主の武将。「鬼斬り」という二つ名を持つ。妹のオニヒメを青葉家に嫁がせたため、マサヒメにとっては伯父に当たる。
- 豪快な性格で退く事を知らない。葵家攻撃の際に陽動として初めて退却という策をとった。
- 姪であるマサヒメの事を多少なりとも気遣っているようである。終盤では、将来オニヒメのよう何事にも動じず豪快な性格になるのではないかと心配する面も。(大洪水のための大雨なのにオニヒメは「私は台風は好きだ」と笑っていた)
- モデルは最上義光。
[編集] 六文家
六文家は、信濃の甲斐家に仕える大名。小国ではあるが、六文十勇士という忍者部隊がいる。
- 六文・シゲ(りくもん‐)(声:)
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- 六文家の当主。六文十勇士を率いる。主国であった甲斐家のマサライが滅びた後、マサナガに付く。「大和一」という二つ名を持つ。
- モデルは真田幸村として知られている真田信繁。
[編集] 郡山家
郡山家は、中国地方を治める大名。ガンツの代に勢力を一気に伸ばした新興勢力。欧州にも詳しい。
- 郡山・ガンツ(こおりやま‐)(声:鈴木正和)
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- 郡山家の当主。欧州にも詳しく、大神写本について主人公一行に警告する。
- モデルは毛利元就。
- 郡山・テルヒメ(こおりやま‐)(声:杉崎菜穂子)
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- 郡山家の次期当主の姫。25歳。気丈な性格。
- マサナガ軍入りした後には、主人公一行と対峙する事になる。
- 兄と弟がいたが、「テルヒメが一番弱いから」という理由で二つの仙玉「清流」と「濁流」に姿を変えている。
- モデルは毛利輝元。
[編集] 東家・西家関連
- 西・アラナカ(にし‐)(声:奥田啓人)
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- 西家の筆頭。「万咆将」の二つ名を持つ巨人族。東西合戦末期に壇ノ浦でクロウに討たれる。
- 江戸襲撃時はまともに話せなかったが、壇ノ浦での再戦の時には流暢に話す。
- 「カシンに気をつけろ」と言い残し二度目の人生を終える。
- 東・オニタケマル(ひがし‐)(声:?)
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- 東家の筆頭。「大将軍」の二つ名を持つ。西家を滅ぼし幕府を開く。クロウを暗殺しかけるが失敗、のちクロウにより暗殺。そしてマサナガらにより弓の真神器の使い手として復活。
- 小さくて元気な子供が好き。本人曰く「変な意味ではない」。
- モデルは源頼朝。
- 東・クオウマル(ひがし‐)(声:新垣樽助)
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- 東家の武将でオニタケマルの弟。木曽出身の豪族で、東家最強の武人と言われる。しかし東西合戦後に放蕩が過ぎた為クロウに暗殺される。そしてマサナガらにより復活。
- モデルは源義仲。
[編集] その他
- 帝(みかど)(声:田中敦子)
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- 大和を治める大精霊。京の御所にいる。
- 基本的には、人間の事に関しては不干渉であるが、魔神復活を阻止するために諸大名にマサナガ討伐令を出す。
- 鷹鏡で大神を斬ったのは帝。
- トウグウ(声:沢城みゆき)
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- 帝の子供で半精霊。ランマル曰く、「帝が人の世に関るために産んだ」。
- 精霊の力を抑える力を持つ。
- 名前の由来は、皇太子を指す「東宮」から。
- サアキ(声:幸田夏穂)
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- 堺に住む大賢者(弁士には「ぐうたら賢者」と言われている)。二つ名は”光の如し”。医療院を経営しており街の人々の治療に注力している。
- 当初、主人公一行に対し排他的な面を見せていたが、のちに和解し主人公一行の頼れる知恵袋となった。
- 始めから全ての事の真相を知っていたようにも見えるが、実際はあくまでも「幾つもの推測や連想の破片」が頭の中にあっただけだとシナリオ担当の川上は語る。また川上は「“さも始めから知っていたかのように言う”のが賢者のスキルではないか」とも言っている。
- 一人称は「お姉ちゃん」、語尾には「さね」をつけることが多い。
- 魔神
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- 大断裂に封印されているというが、マサナガが封印を解く。
- 大神
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- 欧州で、精霊たちの上にいるとされるが、最近その存在が怪しまれている。というのも、精霊たちはその存在を否定しているためである。そのため、大神と対話できるとされる「大神写本」の捜索が急がれている。
- 弁士(声:松岡由貴)
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- 壮大な物語の要所要所を軽妙な口調で演出する語り部。
- 条件を満たすと「挑戦状10」で弁士と戦うことも出来る。ラストボスよりも強く、この作品の最強の敵。
[編集] 歌
主題歌:「君のかけら」
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- 歌:後藤沙緒里(マサヒメ)(後藤のアルバム『f』1曲目、このゲームのサウンドトラックの1、31番目に収録[トラック31はアレンジVer.]。)
ED:「déjàvu」
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- 歌:後藤沙緒里(マサヒメ)(後藤のアルバム『f』12曲目、このゲームのサウンドトラックの2曲目に収録。)
[編集] 外部リンク
[編集] 伝説の真実(超ネタバレ注意)
物語ではマサナガが魔神伝説の真実を大和の人々にばらしてしまう。それによると、伝説の真実はこういうわけである。
大神は、世界を作っては、気に入らんとして破壊し続けてきた。そしてあるとき、のちに「大和」が生まれる世界を作ると同時に、人、という存在も作った。そうするとその人が大神を崇めるようになってくると、大神はうれしくなった。そうして、自分の代わりに大和をその大地から見守る存在として精霊を作ると、問題が生じた。人がいつしか精霊のみを崇め、大神を忘れかけたのである。そこで、精霊を滅そうとして大神は精霊に戦争を仕掛けた。しかしそれに負け、大神は自分を大断裂に封じ、同時に「大神写本」を残し、大神の存在を認めようとする人を待ち続けた。その人こそがマサナガであったのである。
ちなみに、鷹の剣霊(鷹鏡)にも過去があった。彼ははじめは戦いを拒否し自分らの集落の精霊たちに戦うなと伝えていた。しかし自分のいない間にその集落は全滅していた。そして恨みに駆られ戦いに参加した、というわけである。