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グラディウス (ゲーム) - Wikipedia

グラディウス (ゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

グラディウス
ジャンル シューティングゲーム
対応機種 アーケードゲーム基板(バブルシステム)[AC]
ファミリーコンピュータ[FC]
MSX
PC-8801
X1
X68000
PCエンジン[PCE]
プレイステーション[PS]
セガサターン[SS]
Windows95[Win]
携帯電話
プレイステーション・ポータブル
Amstrad CPC(日本未発売)
コモドール64(日本未発売)
ZX Spectrum (日本未発売)
開発元 コナミ
発売元 コナミ
人数 1~2人(交互プレイ)
メディア [FC]384Kbitカセット
[MSX]1Mbitカセット
[PCE]2MbitHuCARD
[PS],[SS]CD-ROM1枚
[PSP]UMD1枚
発売日 [AC]1985年
[FC]1986年4月25日
[MSX]
[PCE]1991年11月15日
[PS],[SS]1996年3月29日
[Win]1997年2月21日
[PSP]2006年2月9日
テンプレート (ノート)

グラディウス』(Gradius)(日本国外名Nemesis)は、1985年5月にコナミより発売されたアーケードゲーム。及びシリーズの総称。強制横スクロール(一部、任意縦スクロールも併用)のシューティングゲーム。全7ステージの無限ループ制。プロデューサーは町口浩康。

数多くのシリーズ作品(続編)がリリースされている。

目次

[編集] 解説

当時の革命的なシューティングゲームとして1980年の『ディフェンダー』と並び称される歴史的作品。惑星グラディウスを救うために、超時空戦闘機ビックバイパーを操りバクテリアン軍団と戦う。

ステージ毎の印象的な仕掛けと敵の多彩な攻撃を多種多様なパワーアップを使いこなして切り抜けるゲームデザインは、これ以降のゲームに絶大且つ決定的な影響を与えた。

コナミのアーケードゲーム基板バブルシステムの性能を遺憾なく発揮した美しいグラフィックときらびやかなサウンドは当時のゲームセンターの中で圧倒的な存在感を見せ、同社のシューティングゲームの代表的作品となった。

東野美紀による音楽も高く評価され、サウンドトラックやアレンジバージョン(果てには「交響詩GRADIUSIII」といったクラシックアレンジまで)も多数発売された。同時代におけるゲームミュージックの中心的存在のひとつ。

[編集] 概要

8方向レバーと3ボタン(パワーアップ・対空ショット・対地ミサイル、プラットフォームによっては対空ショットと対地ミサイルを1ボタンで併用)でビックバイパー (VIC VIPER) を操作。全7ステージの変化に富む世界を舞台にバクテリアン軍と戦う。

パワーアップボタン
赤いパワーカプセル取得後、パワーメーターが光っている箇所のパワーアップを装備する。
作品によっては、2段階パワーアップができるものもある。
ショットボタン
通常はノーマルショットを前方に発射。2連射可能。パワーアップすることでダブル、又はレーザーになる。併用はできない。
ミサイルボタン
パワーアップの「MISSILE」装備後に、ミサイルを発射。

[編集] パワーアップ

特定の敵を倒すことで出現する赤いパワーカプセルを取り、好きな装備でパワーアップさせるユニークなシステムが取り入れられた。画面下にゲージがあり、カプセルを回収するごとに左端から順番に点灯、パワーアップボタンを押した時に点灯しているパワーアップが装備される。

革新的なシステムだったが、シリーズ以外では同社の『魔獣の王国』の他、データイースト『サイコニクスオスカー』、東亜プランスラップファイト』『ヴイ・ファイヴ』に採用されているのみ。

[編集] パワーカプセル

パワーカプセルは4機以上の敵編隊を全滅させるか、赤い敵を倒すと出現する。赤と青の2種類がある。

赤カプセル
パワーアップに使用する。赤カプセルを1つ取るごとにパワーメーターのインジケーターが移動していき、パワーアップボタンを押すとパワーアップできる。
青カプセル
取った瞬間に画面上の雑魚敵(ノーマルショット1発で倒せる敵)を全滅させることができる。

[編集] パワーメーター

自機のパワーアップはパワーメーターによって行う。赤カプセルを集めることでパワーメーターのゲージを点灯させていき(セレクトサイン)、装備したいパワーアップゲージが点灯したときにパワーアップボタンを押せば、そのパワーアップを装備できる。パワーアップを果たすとゲージの点灯が解消され、メーターは初期状態に戻る。

パワーメーターが初期状態のときに赤カプセルを1つ取得すると、画面下部のメーターが以下のようになる。

パワーメーターの1番目(スピードアップ)のゲージが点灯

この状態でパワーアップボタンを押せば、「SPEED UP(スピードアップ)」を装備する。それと同時にメーターは初期状態に戻る。

「スピードアップ」を装備せずにさらに赤カプセルを1つ取得すると、以下のようになる。

パワーメーターの1番目のゲージが消灯し、2番目(ミサイル)が点灯

この状態でパワーアップボタンを押せば、「MISSILE(ミサイル)」を装備する。それと同時にメーターは初期状態に戻る。

あとは上記の繰り返しで、途中でパワーアップせずに赤カプセルを集めていくことで、「DOUBLE」、「LASER」、「OPTION」、「?」と順次点灯させていくことができる。その途中でパワーアップを行えば、そのパワーアップが装備されると同時にゲージの点灯は解消され、初期状態に戻る。ただし、そのとき装備したものが重複装備できないものであった場合は、ゲージが初期状態に戻ると同時にゲージ内の表記が消え、再び装備できる状態になるまでは再装備することができなくなる。

なお、メーターの右端に位置する6番目のゲージ「?」を点灯させた状態で、さらに赤カプセルを取得すると、メーターは左端1番目のゲージ「SPEED UP」に戻る。また、続編および派生作品の一部ではゲージの数が6つ以上存在するものもあるが、基本的な流れは同一であり、最後のゲージが点灯中にさらに赤カプセルを取るとやはり1番目のゲージに戻る。

ミス時にパワーメーターのどこかが点灯していた場合は、再スタート時には最初から一つだけ赤カプセルを持った(「SPEED UP」ゲージ点灯)状態から再開する(通称:保険カプセル)。初期状態の自機は装備が貧弱で移動速度も遅いため、なるべくゲージ非点灯時にミスしないことも攻略上重要な点となる。

[編集] パワーアップの種類と内容

パワーアップの種類とゲージの順番は以下のとおり。ただし、プラットフォームにより差異がある。記載内容はアーケード版に準拠。

1. スピードアップ
自機の移動速度が上がる。最高で5から14段階(作品により異なる)まで重複装備が可能で、装備の回数を増やすごとに自機の移動速度も上がっていく。ミス以外に移動速度を下げる方法はない。(作品によってはその方法があるものも存在する。)
2. ミサイル
自機から落下、地形に衝突すると地面にそって前方に移動する(登坂はできない)ミサイルを発射できるようになる。地表の敵を攻撃するほか、落下中に空中の敵に命中させることも可能。敵機が発進するハッチを一発で破壊できる。1発づつしか撃てず、また自機およびオプションから発射された全てのミサイルが消滅しない限り再発射できない。
3.ダブル
メインショットが前方と斜め上に同時にノーマルショットを撃つダブル砲になる。上方の敵を攻撃するのに便利だが、通常は2連射可能なショットが前方と上方に1発ずつしか撃てなくなるので攻撃力は低く、オプション無しでは使いづらい。レーザーとの併用は不可で、ダブル装備中にレーザーを装備するとダブルの効力は失われる。
4. レーザー
メインショットが前方に貫通力のあるレーザーになる。レーザーは自機のY座標に合わせて発射されるため、レーザー発射後に自機の高さを移動させることでレーザーを曲げることもでき、物陰に隠れた敵を攻撃することもできる。これを「レーザーワインダー」と呼ぶ。ダブルとの併用は不可で、レーザー装備中にダブルを装備するとレーザーの効力は失われる。
5. オプション
自機と同じ武装を持ち、自機を追うように動く無敵の発光体。詳細は後述。1回のパワーアップで1つのオプションが装備されるが、最高で4つまで装備可能。後の作品では、トレースではなくフォーメーションを組むものなどもある。
6. ? (バリア)
自機の前方に敵弾やザコ敵の体当たりを一定回数防ぐシールドを張る。地形や前方以外からの攻撃、耐久力のある敵の体当たりにはまったくの無力。また、効力を完全に失うまでは再装備できない。『グラディウスII』以降の「シールド」と同じであり、移植作では名前がシールドとなっていることもある。

後のシリーズ作品ではこれらをベースとして様々なバリエーションが登場している。詳細は各作品のページを参照のこと。

[編集] オプション

装備の1つであるオプションは、自機の軌跡を一定間隔で追従する無敵の発光体。自機と同じ攻撃を行ない、敵や地形に接触しても破壊されない。同社の『ツインビー』で採用された分身とは、自機の停止中はオプションも停止している点が大きく異なり、これが本作の最大の特徴の一つである。オプションの増加がそのまま武装の増強になるほか、画面上の配置によって自機では攻撃不可能な位置の敵が破壊可能となり、これが戦術的なゲーム性を生み出した。

シリーズ中の作品によっては、名称が『マルチプル』になる事もある。

このシステムはグラディウスシリーズのみでなく、後に多くのゲームに応用されている。

[編集] 主な敵キャラクター

ディー01
地形に固定された砲台。各所に設置されており、自機に向かって弾を発射してくる。
ダッカー
壁面を歩行し、いったん停止してから自機に照準を合わせ、弾を撃ってくる歩行型対空ロボット。
ジャンパー
ジャンプしながら弾を撃ってくる機動ロボット。難易度が上がると一度に複数の方向に、花火のように弾を発射してくる。
ウロス
地上を移動しながら弾を撃ってくる半球状の移動砲台。ダッカーと違いビックバイパーを追尾してくるわけではなく、同じ箇所を左右にうろうろしている。通称ハゲ頭。
ザブ
空間転移機雷。突如として出現し、自機に向かって移動してくる。
ダグム
スクランブルハッチ。地上に設置されており、中から戦闘機の編隊が出現する。ガオムカニムという形状の異なるハッチも存在する。
ラッシュ
ダグムなどのスクランブルハッチから発進する機体。ハッチから真上に発進し、自機のY座標と合うと角度を変えて突進してくる。
チルド
マザーから発射される小型円盤。一切の攻撃が効かない。
マザー
チルドを何体も搭載した中型円盤。チルドを3方向に発射して攻撃してくる。チルドとは違い破壊可能。
モアイ
巨大な石像。口を開けてイオンリングを吐いて攻撃してくる。通常の攻撃は通用しないが、口を開けた瞬間に中を攻撃することで破壊できる。
イオンリング
モアイが吐いてくるリング状のエネルギー体。ビックバイパーの攻撃で相殺できる。
アイアンメイデン
ゼロス傘型円盤。地形に沿って移動した後、ビックバイパーに向かって突進してくる。
触手
ぶよぶよとした球状の肉塊から細長い腕が何本も生えた生物。腕の先端から弾を出して攻撃してくる。球状の本体に攻撃することで破壊可能だが、耐久力が高い難敵。腕の中間部にある色の違う部分を攻撃すればその腕のみを破壊できる。
ビッグコア
ゼロスの大型母艦。卵形のフォルムをしており、外装は攻撃を受け付けない。4箇所の砲台から同時に短いレーザーを発射して攻撃してくる。中央部に丸い「コア」があり、それを守るように「遮蔽板」(しゃへいばん)が設置されている。コアを破壊することでビッグコア全体を撃破できる。

[編集] ステージ内容と周回

ステージ毎に特徴的な戦場が用意されている。

各ステージの開始時には、「空中戦」と呼ばれる比較的簡単な内容の準備エリアが用意されており、そこで容易にパワーアップを行なう事ができる構成になっている。ステージの最後まで到達するとスクロールが停止しBGMが変わり、敵の総攻撃タイムとなる。総攻撃を突破した後にボス(主にビッグコア)が出現するという構成をとるステージが多い。各ステージのBGMとは別に空中戦専用のBGMが用意されているのも特徴である。

内容 解説 使用曲 ボス
1 火山 洞窟の内部を進んでいくステージ。空中に浮かんだ岩が印象的。 Challenger 1985 火山弾、ビッグコア
2 ストーンヘンジ 破壊可能な石と破壊不能な石が並んでおり、砲台が多数配置されている。上下方向に無限スクロールする。 Beat back ザブ、ビッグコア
3 モアイ イオン砲台として改造されたモアイ像が立ち並ぶステージ。上下方向に無限スクロールする。 Blank Mask マザー、ビッグコア
4 逆火山 1面の天地が逆になり、攻撃も激しくなっている。中盤には火山があり、火山弾を噴出する。 Free flyer アイアンメイデン、ビッグコア
5 触手 地形はなく、宇宙空間を0~4本の触手を持つ細胞塊が漂い襲ってくる。 Mazed Music ビッグコア
6 細胞 巨大な細胞の内部。網目状の細胞を破壊しつつ前進する。 Mechanical Globule 細胞核
7 要塞 ゼロスの要塞内部。 Final Attack マザーコンピューター

プラットフォームによってステージ構成自体は多少異なる。また、オリジナルステージが加わる場合もある。一例としてMSX版の骸骨ステージ、PCエンジン版の砂漠の骨ステージ、などが挙げられる。

ステージ構成を多彩にすることを広く普及させた意味合いではシューティングゲームへの貢献度は大きい。ただ、ステージによって雰囲気が変わりすぎることに対して、逆にプレイヤーに受け入れられないのではないかと開発者は懸念していた。

7面の後短いエンディング画面を挟んで、難易度が上昇した次周回に突入する。3周目までは敵弾の数が増え、そこから先は敵編隊数の増加を主とした難易度上昇、7週目以降難易度は変化せず永久に繰り返される。

二周目以降、敵を倒すと同時に自機に対して一発の弾を撃たれる「撃ち返し弾」という攻撃がある程度の割合で加わるようになる。高次周になるほど撃ち返し弾の発生頻度が高くなるため、1周目とはまったくと言っていいほど攻略が変わってくる場面も出てくる。なお、撃ち返し弾の元祖はSNKから発売された「サスケVSコマンダ」だと言われている。

[編集] 復活パターン

各ステージは幾つかに区切られており、ミスした場合はすべての装備を失い区切り地点(復活地点)からやり直すことになる。非常に強力なパワーアップによってゲームが快適に進行するゲームバランスのため、ミスをした場所によってはパワーアップの立て直しは難しい。これは2周目以降になるとさらに顕著となる。

この絶望的な状況から復帰し、パワーアップを立て直すことに情熱を燃やした熱心なプレイヤーは復活パターンと呼ばれる緻密な攻略を体系化した。復活パターンなど難所に的を絞った攻略記事は、古くはゲーム攻略記事の同人誌などでしか目にすることができなかったが、アーケードゲーム専門誌(ゲーメストなど)の創刊により、攻略記事が人気の記事として掲載されるようになった。

高次周の逆火山ステージや要塞ステージなどでの復活は不可能かと思われていたが、結果としてそれらを含む全ての地点において復活パターンが確立され、熟練すればどこででもゲームを立て直すことが可能となった。単にクリアや高得点を目指す他に「立て直す」という遊び方(ゲーム性)を定着させた。

[編集] タイトル

グラディウスとは元来、ラテン語で「剣」の意の「Gladius」である。特に古代ローマ時代に兵士が用いた短剣をさすことが多い。

しかし、当作品の綴りは『GRADIUS』で、かつ武器でも自機でもなく、星の名前とされている。グラディウスポータブル攻略本でのデザイナーの中村健吾へのインタビューによると、前記の語とはたまたま発音が似ているだけの造語とされている。

ちなみに、本作の日本国外版タイトルは『NEMESIS』だったが、『グラディウスIII -伝説から神話へ-』からは日本国外版も「GRADIUS III」になっている。

[編集] 移植版

グラディウスは人気の高い作品であったため、家庭用ゲーム機やPCなどにも移植された。

ファミコン版
ハード性能上の制限から、オプションは2つまでしか装備できず、長いレーザーではなく連射可能な短いレーザーを装備したのが大きな相違点。ダブルやミサイルなどの各武装も、性能を再調整したものとなった。自機前方に装備されるシールドは、実際には耐弾数5発の全方位バリアとなっており、耐弾数が残り1発になると色が赤くなる。特定場面での上下無限スクロールや、各面の仕掛けがいくつか省略されている。また、各種のボーナス点、ステージを飛ばして先に進めるワープ、コンティニュー、そして有名な「上上下下左右左右BA」によるフル装備コマンド(コナミコマンド)といった、多数の「裏技」が実装されている。
当時のファミリーコンピュータマガジンにはオプションを6つまでつけられるウソ技が掲載された。
MSX版
MSX版もオプションは2つまでだが、FC版では不可能だった長く伸びるレーザーを実装している(ただし、レーザーワインダーは自機からレーザーが伸びている途中にしか使えず、単発での威力が強くない上アーケード版のようなショットボタンの押しっ放しによる発射では耐久力の高い敵にとても太刀打ちできないため連射を要する)。また、オリジナルステージとして骨のステージと、「エクストラステージ」と称したボーナスステージが追加されている。スクロールをハードウェアでサポートしていないため8ドット単位のカクカクとしたスクロールなのは以降のMSX版グラディウスシリーズ共通。
2スロット搭載のMSXで1スロットにグラディウス、2スロットにツインビーを挿入してプレイすると自機がツインビーになる(性能は変わらず)という裏技があった。これが後にパロディウスを生み出す元になった(当時のマイコンBASICマガジンの開発者インタビューより)。
デモ画面に本作のイメージイラストをCG化した場面があり、その画面では(アーケード版の)ネームエントリーのBGMが流れている。
X68000版
1987年に登場したPC、X68000の初代機に付属。本機の性能をデモンストレーションする役割を担っていた。当時のパソコンの付属アプリで、ゲームが付くというのは異例の出来事であった。処理速度や敵パターン、BGMなどで若干の差異があったものの、その完成度は高かった。移植を担当したのはSPSで、まだX68000がプロトタイプの状態で開発が進められた。SPSの社員はこの移植に対し「1ドットでも違っていたら腹を切る」とまで豪語していたという。単体発売はされず、初代以降のマシンには付属しなかった。但し補修部品として本作をメーカーに注文することは出来たので、初代機以降を所有している一部のX68ユーザーが購入する、というケースがあった。
PCエンジン版
初代グラディウスの家庭用ゲーム機への移植では、初めてオプション4個装備と長いレーザーを再現した。解像度の関係から、火山ステージなど本来上下スクロールしない箇所でもわずかに上下スクロールする箇所もある。PCエンジンオリジナルのステージとして逆火山ステージと触手ステージの間に新たに砂漠と骨のステージが追加されている。また、ステージ内の特定箇所からはボーナスステージにワープできる要素が追加されている。エンディングにスタッフロールが追加され、パロディウスだ!のBGMをアレンジしたものが流れる。
MSX版同様、デモ画面に本作のイメージイラストをCG化した場面があり、こちらは自機やレーザーが微妙にアニメーションするアレンジが施されている。

[編集] シリーズ作品

グラディウスは数多くの移植版、続編が作られたが、それらのベースになっているのは主に初代『グラディウス』もしくは『グラディウスII』で、以後の作品はこれらを下敷にして製作されているものが多い。

[編集] アーケード

アーケードゲームで登場したのは以下の7作。 (年月日は初登場した機種のもの)

初登場 タイトル プラットフォーム
1985年5月 グラディウス ACFCMSXPC-8801mkIISRX1X68000PCエンジンPSSSWin95携帯電話PSPi-revoWiiDS
1986年7月 沙羅曼蛇 AC、FC、MSX、X68000、コモドール64、PCエンジン、PS、SS、携帯電話、i-revo、PSP
1987年6月 ライフフォース AC、PS、SS、PSP
1988年3月 グラディウスII -GOFERの野望- AC、FC、PCエンジン、X68000、PS、SS、Windows 95、携帯電話、i-revo、PSP
1989年12月 グラディウスIII -伝説から神話へ- AC、SFCPS2、i-revo、PSP
1996年1月 沙羅曼蛇2 AC、PS、SS、PSP
1999年2月 グラディウスIV -復活- AC、PS2、PSP

なお、関連作品として3Dシューティングの『ソーラーアサルト』がある。

[編集] 家庭用オリジナル

家庭用オリジナル作品としては以下の通り。

初登場 タイトル プラットフォーム
1987年8月22日 グラディウス2 MSX、PS、SS、携帯電話、i-revo、PSP
1989年1月27日 ゴーファーの野望 EPISODE II MSX、PS、SS、i-revo、PSP
1990年2月23日 ネメシス GB
1991年8月9日 ネメシスII GB
1993年11月12日 NEMESIS'90改 X68000
1997年8月28日 グラディウス外伝 PS、PSP
2001年1月17日 グラディウスジェネレーション GBA
2004年2月2日 グラディウスNEO 携帯電話
2004年3月1日 グラディウスNEO -IMPERIAL- 携帯電話
2004年7月22日 グラディウスV PS2

さらに、2005年東京ゲームショウにおいて、プレイステーション3用ソフトとして最新作『グラディウスVI』の開発がアナウンスされた。詳細については続報が待たれる。

[編集] カップリング移植

プレイステーション以降の移植作品は複数のタイトルを1本に収録して販売されている。

グラディウスDELUXE PACK
グラディウスとグラディウスIIの2作セット移植。
PS、サターンで1996年3月29日に発売。Windows 95版は1997年2月21日発売。
沙羅曼蛇DELUXE PACK PLUS
沙羅曼蛇、ライフフォース、沙羅曼蛇2の3作セット移植。
サターン版1997年6月19日発売、PS版は同年7月3日発売。
グラディウス ポータブル
グラディウス、II、III、IV、外伝の5作セット移植。
PSPで2006年2月9日に発売。
沙羅曼蛇 ポータブル
沙羅曼蛇、ライフフォース、沙羅曼蛇2、XEXEXグラディウス2の5作セット移植。
PSPで2007年1月25日に発売。

[編集] パロディ作品

また、グラディウスシリーズのシステムを使ったパロディ作品として『パロディウス』シリーズや『オトメディウス』がある。詳細は各作品の項目を参照。

初登場 タイトル プラットフォーム
1988年4月28日 パロディウス タコは地球を救う MSX、PS、SS、携帯電話、PSP
1990年3月 パロディウスだ! 神話からお笑いへ AC、FC、GB、X68000、PCエンジン、SFC、PS、SS、携帯電話、PSP
2004年4月26日 極上パロディウス 過去の栄光を求めて AC、SFC、PS、SS、PSP
1995年12月26日 実況おしゃべりパロディウス SFC、PS、SS、PSP
1996年 セクシーパロディウス AC、PS、SS、PSP
2007年夏予定 オトメディウス AC

[編集] シリーズ系譜

  • 『沙羅曼蛇』に関しては、『沙羅曼蛇2』が発売された頃からグラディウスシリーズと分けて考える人が増えてきたが、その後コナミマガジンに掲載されたグラディウスの年表に『沙羅曼蛇』の各作品も加えられており、「沙羅曼蛇はグラディウスの正統な続編」であることがコナミにより改めて示された。
  • 初代グラディウスのファミコン版は、アーケード版に近いグラフィックに改造された改造ソフトが出回っている。改造版はX68000版にも存在し、サウンドなどがアーケード版に似せて修正されていたほか、雑誌で公開されたマップエディタもあった。
  • シリーズには「2」と「II」があり、それぞれは完全な別作品であるため、会話の際には明確な区別をすることが重要になる。よく見られる区別方法としては「2=に、MSX」「II=ツー、ゴーファー(GOFERの野望、から)」がある。
  • 『グラディウスIII』はスーパーファミコンにも移植されているが、ハードウェアの性能や、アーケード版と比べ対象年齢が低い事、アーケード版が不評だった事などから、難易度の低下をはじめ大幅なアレンジがなされており、アーケード版の移植と言えるかどうか意見が分かれていた。プレイステーション2において『復活の神話』としてアーケード版が『グラディウスIV-復活-』とカップリング移植される際に雑誌において開発者が『グラディウスIIIの家庭用初の移植版』と明言した事から、公式にはSFC版はアーケード版の移植作とは言えなくなった。
  • MSX版グラディウスシリーズはプレイステーションの「コナミアンティークスMSXコレクションVol.1~3」と、セガサターンの「コナミアンティークスMSXコレクション ウルトラパック」にも収録されている。
  • 家庭用オリジナルソフトでは外伝的なシリーズが展開されてきたが、2004年に正統続編としてプレイステーション2にて『グラディウスV』が登場。多彩なギミックを盛り込む事で知られるトレジャーにより製作されコナミが販売を行なった。「オプションコントロール」などシステムが大きく変更された。またPS2の性能を活かして大幅に演出の強化がなされ、シリーズの新たな地平を拓いた。
  • いくつかの作品に関しては携帯電話のゲームに移植された。また携帯電話用のオリジナル作品『グラディウスNEO』も登場し、グラディウスシリーズが携帯電話で手軽に遊べるようになった。
  • i-revo ゲームにてファミコン版、PCエンジン版、MSX版の3種類がWindows向けにダウンロード販売およびレンタル配信されている。またシリーズであるファミコン版『グラディウスII』、スーパーファミコン版『グラディウスIII』、MSX版『グラディウス2』、MSX版『沙羅曼蛇』、MSX版『ゴーファーの野望~EPISODE II~』もプレイ可能である。[1]
  • PS3の「ゲームアーカイブス」でコナミアンティークスMSXコレクションvol.1~vol.2がダウンロード販売されており、MSX版の『グラディウス』、『グラディウス2』、『ゴーファーの野望 エピソードII』がPSPでプレイ可能である。
  • Wiiのバーチャルコンソールでファミコン版の『グラディウス』がダウンロード販売されている。
  • ニンテンドーDSの「コナミ アーケード コレクション」に、初代のアーケード版が収録されている。2007年3月15日発売。開発はM2

[編集] ハードウェア

アーケード版の初代『グラディウス』は前述の通り、バブルシステム (GX400) と呼ばれるマザーボード(アーケードゲーム基板)を使用している。ソフトウェアは磁気バブルメモリを使った「バブルカセット」という形態で供給された。発表当時は1MビットのEPROMが非常に高価であったことから、大容量を省スペースで供給できるようにバブルメモリが選択されたようである。バブルカセットには富士通製のバブルメモリ素子が2つ入っており、容量は合計2Mビット。グラディウスでは別に64KビットSRAM (6264) が2つと、アドレスデコーダとして74LS157が載った小さな基板を拡張コネクタに取り付けないと起動しない。

このボードは電源投入時、バブルカセット内の抵抗器を発熱させ、バブルメモリを暖めるウォーミングアップを行う。気温が低いとカウントダウン画面が表示されるまでかなり時間がかかり、2度目以降は時間がかからないことから、実際に暖めていることがわかる。その後、画面に「99」からカウントダウン表示しながら、2分程かけてバブルカセットからメイン基板のDRAMへプログラムの読み込みを行い、起動する。このときに流れる曲は、開店直後にロケーションに入るなどしないと聞くことができない曲でありながら、よく知られており、当時はこの曲を聴くために勝手に電源を落とすプレイヤーが続出した。ちなみに『KEYBOARDMANIA』にこの曲をアレンジした『Morning Music』が登場しているほか、X68000版『出たな!!ツインビー』、ニンテンドーDS版『コナミ アーケード コレクション』の起動時の曲としても使用されている。

バブルシステムは、使用された磁気バブルメモリの特性によりデータ消失などの故障が頻発したほか、修理用の部品が入手できなくなったこともあり、修理対応で通常の1MビットEPROMが2つ載る専用基板に交換されたものが存在する。読み込みのシーケンスは残され、起動時の曲も流れるが、通常のROMから読み込んでいるため短時間で終わってしまう。曲は基板上のZ80が鳴らしているので、メインCPUである68000のHALT端子をアサートして止めてしまえばカウントダウンは進行せず、曲を聴き続けることができる。

この基板は沙羅曼蛇や、国外版であるNEMESISの基板とはまったくの別物である。NEMESISでは256KビットのEPROMが8つ並ぶ。なお下側の基板はバブルシステム・沙羅曼蛇・NEMESISで共通である。また、バブルシステムは−12Vの電源を必要とするが、このROM版バブルシステムでは必要ない。

[編集] その他

  • アーケード版『グラディウス』のBGMには、周波数がわずかに異なる音を重ね合わせて深みを出す、「コーラス効果」もしくは「ディチューン」と呼ばれる手法を用いている。これをコンピュータゲームで初めて使用したのはナムコギャラガ』とされるが、『グラディウス』ではステージBGMとして用いられた事でより印象的なものとなり、俗に『コナミ効果』と呼ばれる事もあった。
  • 同じ製作会社であるコナミの遊び心で、カードゲーム遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズのカードに、グラディウスの主人公機体「超時空戦闘機ビック・バイパー」や「オプション」、さらにグラディウスVに付属した小冊子、『ビックバイパー開発史』で紹介された「ビクトリー・バイパーXX03(ダブルエックスゼロスリー)」や「オプショントークン」、敵キャラの「巨大戦艦」シリーズ、「プロミネンス・ドラゴン」などが登場している。
  • コナミの家庭用ゲーム機向けにリリースするゲームの多くには、コナミコマンドという隠しコマンドが搭載されている。コマンドを入力することによって様々な効果が得られる隠し機能の一種で、一番初めにこのコマンドによる隠し機能を搭載された作品がファミコン版グラディウスである。
  • グラディウスをモデルにしたパロディやクローンがアマチュアによって多く作られている。以下に一例を示す。
    • GR3 - MSX版の続編を目指して作られた
    • ほうきでGO!(シューティングツクール95のサンプル)
    • ギコパロ、ギコパロ5 - モチーフはパロディウス。キャラクターを2ちゃんねるAAに置き換えている
    • Earth Breaker
    • マネシス

[編集] 関連ゲーム

[編集] 関連項目

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