ダイヤモンドは砕けない
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『ダイヤモンドは砕けない』(ダイヤモンドはくだけない、JOJO'S BIZARRE ADVENTURE Part4 Diamond is not Crash)は、荒木飛呂彦の代表作である大河漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』のPart4(第4部)。幽波紋(スタンド)シリーズ・第2弾。弓と矢シリーズ・第1弾。
『ダイヤモンドは砕けない』は後につけられた副題で、連載当時の副題は「第4部 東方仗助」。なお、文庫版で付けられた日本における公式な英語表記はDiamond is not Crashだが、英語としてはおかしな表現となっているため、英語圏ではDiamond is unbreakableのタイトルで発表されている。
目次 |
[編集] あらすじ
1999年、舞台は日本M県杜王町(もりおうちょう)。ジョセフ・ジョースターの息子(隠し子)で、空条承太郎の年下の叔父である高校生「東方仗助」(ひがしかたじょうすけ、ジョジョ、スタンド名:クレイジー・ダイヤモンド)が、「弓と矢」によって生み出されたスタンド使いの起こす事件に立ち向かう物語。
M県杜王町は作者出身地の宮城県仙台市を元にしており、「牛タン味噌漬け」「勾当台」などあちこちに仙台市のキーワードが現れる。杜王町の名産品である「牛タンのみそ漬け」のキャッチフレーズ『杜王に銘品あり』は、仙台名産のお菓子「萩の月」のキャッチフレーズ『仙台に銘菓あり』のもじりであると思われる。
なお、「S市杜王町」との表記がよくあるが、劇中の描写から察するにS市内にあるわけではない独立した自治体と思われる。ただ、後に吸収合併されたのか、『デッドマンズQ』に「S市杜王区」という地名が登場する(ちなみに、Part3の登場人物である花京院典明の苗字も、仙台市内の地名である)。
なお、劇中では、仗助が序盤で一度「ジョジョ」と呼ばれただけで、それ以降「ジョジョ」という言葉は用いられない。
限定された狭いエリア(杜王町)を舞台とし、平凡な日常に忍び寄る恐怖を描き出した物語である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
修正依頼 | この項目は、冗長でまとまりに欠けるため、修正・推敲を広く求めています。 |
[編集] 登場人物
[編集] 仗助たちの仲間
- 東方 仗助(ひがしかた じょうすけ)
-
- スタンド名:クレイジー・ダイヤモンド
- 高校生。ジョセフの隠し子で、血縁上は承太郎の叔父。本作の主人公。
- 詳しくは東方仗助を参照。
- 広瀬 康一(ひろせ こういち)
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- スタンド名:エコーズ(ACT1)、エコーズ ACT2、エコーズ ACT3
- 仗助の同級生であり、物語の語り部。1984年3月28日生まれ。両親と姉との4人暮らしで老犬ポリスを飼っている。虹村形兆にスタンドの矢で射抜かれスタンド使いとなる。どこか頼りない性格だったが、自分で窮地を乗り越えていく度に人間的に成長していく。誰からも好かれる性格で、特に承太郎や露伴から強く信頼されている。また玉美や間田といった悪人にも好かれる傾向がある。
- スタンド「エコーズ」、「エコーズ ACT2」、「エコーズ ACT3」を操る。成長をするスタンドでそれぞれ異なる能力を持ち、エコーズは擬音を人や物に貼り付け、同じ音を何度も繰り返し再生させる。エコーズ ACT2は擬音の表す効果を接触を通じて実感させる。エコーズ ACT3は一つの物質を地面にめり込む程重くする(エコーズ ACT3 FREEZE)。尚成長しても出すスタンドは自由に使い分けられる。ACT3は自意識を持ち会話が出来、口癖は「S・H・I・T(エス・エイチ・アイ・ティー)」で、意外と口汚い。パワーがそう強くはないACT1の有効距離は50m程だが、逆にパワーが強いACT3は5m程。「音のスタンド」だと周囲に認識されているがACT2とACT3では能力が大きく異なるため、「成長」のスタンドではないかと言う説も存在する。スタンド名の由来はPink Floydの楽曲「Echoes」。また、「魔少年ビーティー」に、彼の原型になったと思われる「麦刈公一」という人物が登場している。名字の由来は作者の故郷宮城県仙台市の地名「広瀬」より。
- 虹村 億泰(にじむら おくやす)
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- スタンド名:ザ・ハンド(手)
- スタンドの矢を持つ、虹村形兆の弟。てんびん座。仗助の同級生で家も近い。兄の手助けのため仗助と戦ったが、彼に助けられ改心、以降は親友となる。いつも兄を信じ頼って行動していたためか、決断が苦手。兄・形兆を「レッド・ホット・チリ・ペッパー」に殺害され、仗助と共に追うことに。単純で直情的だが気のいいおにいちゃん。
- 右手で掴んだ空間を削り取るスタンド「ザ・ハンド」を操る。これで削られたものがどこに行くのかは億泰自身にもわからず、クレイジーダイヤモンドの能力でも戻すことは出来ない。また、空間を削り取る能力の応用として、空間を削り、自分を相手の目の前に寄せたり物質を自分の手前に持ってくる等の瞬間移動が可能。スタンド名の由来はカナダのバンド「The Band」。
- 岸辺 露伴(きしべ ろはん)
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- スタンド名:ヘブンズ・ドアー(天国への扉)
- 杜王町に住む人気漫画家。20歳。「週刊少年ジャンプ」に『ピンクダークの少年』を連載。常に作品への刺激を探求しており、創作のためには他の迷惑を全く省みない。自身が重傷を負ったとしても作品のネタになれば喜びを感じる究極の芸術家気質。虹村形兆によりスタンドの矢で射抜かれ、スタンド使いとなる。対象を本にして、記憶を読んだり命令したりできるスタンド「ヘブンズ・ドアー」を操る。当初は不完全で、発動させるには対象に生原稿を見せなければならなかったが、徐々に、空中に描いた絵→人型のスタンドへと成長する。
- 過去に自分の命を守ってくれた杉本鈴美の幽霊と出会い、仗助らと共に吉良吉影を追うことになる。直情型の仗助とはウマが合わず、彼を嫌っている。対ハイウェイ・スター戦では珍しく仗助の危機を救い、また仗助も露伴の命を救ったが、結局友情は生まれなかった。ジョジョ以外の短編にも登場する(『岸辺露伴は動かない エピソード16‥懺悔室』、単行本『死刑執行中脱獄進行中』に収録)。スタンド名の由来はBob Dylanの楽曲「Knockin' On Heaven's Door」、名前は『幸田露伴』から来ていると思われる。
- 空条 承太郎(くうじょう じょうたろう)
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- スタンド名:スタープラチナ(スタープラチナ・ザ・ワールド)
- 詳しくは空条承太郎を参照。
- ジョセフ・ジョースター
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- スタンド名:ハーミットパープル(隠者の紫)
- 詳しくはジョセフ・ジョースターを参照。
[編集] 敵スタンド使い
- 片桐 安十郎(かたぎり あんじゅうろう、アンジェロ)
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- スタンド名:アクア・ネックレス(水の首かざり)
- 杜王町生まれの「日本犯罪史上最低の殺人鬼」。虹村形兆によりスタンド使いとなり、絞首刑を執行されるも生き延びて脱獄。その後杜王町で自分を逮捕した仗助の祖父を偶然発見し、私怨により殺害。仗助と承太郎にも襲い掛かるが、仗助によって粉々に粉砕した岩と融合させられ、「アンジェロ岩」と呼ばれる杜王町の観光名所になる。液体に忍び込み相手を攻撃するスタンド「アクア・ネックレス」を操る。スタンド名の由来はSantana-Aqua Marine[1]。[要出典]
- 虹村 形兆(にじむら けいちょう)
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- スタンド名:バッド・カンパニー(極悪中隊)
- 虹村億泰の兄。18歳。杜王町で「弓と矢」を使いスタンド使いを増やしていた。その目的は、元DIOの部下で肉の芽の暴走により不死身の化け物になってしまった父親を「普通に死なせてやる」ことのできる能力者を探す事。父親の家族を想う気持ちを仗助により知らされた直後、「レッド・ホット・チリ・ペッパー」から億泰を庇い、電線に引き込まれて命を落とす。歩兵、戦車、AH-64 アパッチで構成されているミニチュア軍隊のスタンド「バッド・カンパニー」を操る。スタンド名の由来はイギリスのバンド「Bad Company」。元ネタはスティーブン・キングの「戦場」か。
- 音石 明(おといし あきら)
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- スタンド名:レッド・ホット・チリ・ペッパー
- 虹村形兆を殺して「弓と矢」を奪った、ギターを愛するロッカー。19歳。電気を操り電気と同化することによって強くなるスタンド「レッド・ホット・チリ・ペッパー」を操る。形兆の「弓と矢」を奪い彼を殺害、その能力で5億円相当の窃盗を働いていた。仗助との戦いで、弱点の「海」に落ち再起不能となり、窃盗罪により(殺人罪はスタンドによる殺人なので立件不可能)逮捕された。尚、彼が奪った「弓と矢」は、スピードワゴン財団によって回収・管理されている。スタンド名の由来はアメリカのバンド「Red Hot Chili Peppers」。外見は(当時の)大槻ケンヂをモデルとしている。
- ネズミ(虫喰い、その他1匹)
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- スタンド名:ラット
- 杜王町に生息する2匹のドブネズミ。音石明によってスタンド使いとなり、生物や物を溶かしてしまう毒針を発射するスタンド「ラット」を操る。普通の鼠では考えられない高度な知能を持ち合わせており、仲間の鼠や人間を襲っていた。1匹は仗助によって仕留められるが、さらに奸智に長けたもう1匹は仗助と承太郎を苦戦させる。後者は耳たぶが虫喰い状にちぎれているため、承太郎が「虫喰い」という通称をつけた。スタンド名の由来はアメリカのバンド「Ratt」。
- 大柳 賢(おおやなぎ けん、ジャンケン小僧)
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- スタンド名:ボーイ・II・マン
- 小学生。吉良吉廣のスタンドの矢でスタンド使いとなり、その影響で左頬に穴が開いている。
- 能力はジャンケンで勝った相手のスタンド能力を、頬の穴から1/3ずつ吸収する「ボーイ・II・マン」。
- 岸辺露伴とのジャンケン勝負は有名。最後は改心し、本作では比較的珍しい「再起可能」な状態のまま出番を終えた。(ただ、露伴には「スタンドを悪用するな」と注意だけはされたが)
- スタンド名の由来はアメリカのコーラス・グループ「Boyz II Men」。
- 鋼田一 豊大(かねだいち とよひろ)
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- スタンド名:スーパーフライ
- 杜王町の鉄塔を買い取り、3年間その中だけで自給自足していた謎の男。素顔をマスクで隠し、名前も偽名。吉良吉廣にそそのかされ、仗助ら追跡者の誰かを鉄塔に閉じ込めるために敵対する。
- 能力は、1人が鉄塔に入ると誰かが入れ替わるまで脱出できない「スーパーフライ」。(一人歩き状態で操作できないため、彼も囚われている。)
- 様々な手法で鉄塔ライフを確立させている彼だが、塩や菓子類は手に入らないため、持って行くと喜んで写真撮影などに応じてくれるという。スタンド名の由来はCurtis Mayfieldの楽曲「Superfly」。
- 乙 雅三(きのと まさぞう)
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- スタンド名:チープ・トリック
- 一級建築士。吉良吉廣にスタンドの矢で背中を射抜かれスタンド使いとなる。しかしスタンド能力を認識できていない上にスタンド自体が自我を持っていたため、全く制御できていない。
- 能力は、宿主の背中にとり憑くスタンド「チープ・トリック」。宿主が誰かに背中を見られると、このスタンドは背中を見た者の背中へと移動してその者を新たな宿主とする。その際に元の宿主は背中を引き裂かれ、精気を吸われて干からび、死亡する(本体である乙 雅三もこの能力によって死亡した)。
- 本体である乙自身がチープ・トリックに宿主とされており、能力には最後まで無自覚だったものの「背中を見られたくない」「見られたらおしまいだ」という恐怖だけは感じていた。チープ・トリックは乙の背中を見た岸辺露伴に取り憑き、殺そうとしたが露伴が「ふり向いてはいけない小道」の連れて行きそこで広瀬康一にとりつこうとしてふり向いてしまい、あの世へと引きこまれてしまった。
- スタンド名の由来はアメリカのバンド「Cheap Trick」。
- ストレイ・キャット(猫草(ねこぐさ)、元タマ)
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- スタンド名:ストレイ・キャット
- 元はブリティッシュ・ブルー種の猫、タマ。スタンドの矢に貫かれた後、川尻しのぶに誤って殺される。その後、死体の埋葬場所から猫とも草ともつかない生き物が生えてきた。
- 能力は、空気を固めて発砲したりクッション代わりにして防御する「ストレイ・キャット」。これの能力を利用できると考えた吉良吉影によって川尻家の屋根裏部屋で飼われていた。
- 仗助との最終決戦時には「キラークイーン」の腹部に内蔵され能力を利用された。
- 一応草なので歩けず、日の当たらないところではほとんど活動しない。また猫なので性格は気まぐれ。戦いの後には虹村父と友達になった模様。スタンド名の由来はアメリカのバンド「Stray Cats」。
- 宮本 輝之輔(みやもと てるのすけ、エニグマの少年)
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- スタンド名:エニグマ
- 杜王町に住み、人が恐怖する姿を観察するのが好きな謎の少年。吉良吉廣によりスタンド使いになる。「恐怖のサイン」を示した者、または物質を紙に封印するスタンド「エニグマ」を操る(紙は折りたたまれており、開くことで封印された中身を取り出すことが可能)。人間を紙に封印する際の演出は、エッシャーの作品を参考にしていると思われる。康一や仗助の母・朋子を紙にして人質とし仗助をおびき寄せ、彼を追い詰め紙にするが、噴上裕也の協力もあり抹殺に失敗。最後は仗助によってシュレッダーの紙屑と融合させられて本にされ、生きた本として杜王町の図書館に寄贈される。劇中では本名が出ておらず、「エニグマの少年」と表記されている。スタンド名の由来はルーマニアのバンド「Enigma」。
- 吉良 吉影(きら よしかげ)
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- スタンド名:キラークイーン、シアーハートアタック、バイツァ・ダスト
- 手の綺麗な女性を48人殺してきた連続殺人鬼。女性の綺麗な手に異常な執着を示す性的嗜好の持ち主で、生まれながらにして「人を殺さずにはいられない」狂気を持つ男。1966年1月30日生まれ。切った爪の長さを計測し記録、保存する趣味がある。爪の伸びが早い時期には殺人衝動を抑えることが出来なくなる。平穏無事に生きる為に高い能力を隠し、出来うる限り目立たずに生きる事を生涯の目標としているが、殺した人間の手を偶然重ちーに目撃され、彼を爆殺した。その事で仗助らに追われることとなり、年頃・体格がほぼ同じ男「川尻浩作」になり変わるため、辻彩を脅迫して整形させた後、彼女を殺害する。
- スタンド「キラークイーン」は爆弾能力をもつスタンド。人間型のスタンドで、顔はネコとドクロが融合したような凶悪なデザインで身体の各部にドクロの模様がある。「第一の爆弾」は、キラークイーンの手が触れた物体を、外見を変化させず爆弾に変化させる能力。爆弾にした物体に触れるか、吉良自身が起爆させれば爆発させることができる。爆破したい対象については跡形もなく破壊できる程だが、爆発そのものは広範囲には及ばない。ただし、この能力で1度に爆弾にできる物体は1つだけである。キラークイーンの体内に「ストレイ・キャット」を収納することによりストレイ・キャットの「空気を操る能力」を利用して「空気弾」を作り出した。この空気弾は触れたものを爆破する「接触弾」と、好きなところでスイッチを入れて点火できる「着弾点火弾」とを使い分けることが出来る。また左手の甲に体温を感知して自動追尾する「第二の爆弾」である「シアーハートアタック」を搭載している。この遠隔自動操縦型スタンドである「シアーハートアタック」はほぼ無敵であり、スタープラチナのオラオラのラッシュでも破壊できなかったが、東方仗助のスタンド「クレイジーダイヤモンド」に対しては「直す能力」によって強制的にキラークイーンの左手に戻されてしまうため無力となる。物語終盤で再び『矢』に射抜かれ、「第三の爆弾」である「バイツァ・ダスト」も操るようになる。この能力は、吉良本人が激しく「絶望」するほど追い詰められることによって発動する。スタンド使いではない、吉良の情報を知る人間に憑かせて、吉良吉影についての情報を聞いてくる者を爆殺してから約1時間程度「時」を戻すことができる。吹き飛ばされた時間に何が起きたのか、何度吹き飛ばしてきたのかは吉良本人にもわからない。
- 仗助・早人・承太郎・康一らに追い詰められたところで救急車の後輪に顔を轢かれて交通事故死。地面とタイヤにはさまれて顔の皮膚が剥ぎ取られてしまっていたが、直前に救急隊員に自ら吉良と名乗ったことで死体は吉良として処理された。その後は魂だけとなるが、幽霊となった杉本鈴美とその愛犬アーノルドのいる「ふり向いてはいけない小道」に迷い込んでしまう。そこでふり向かされてしまい、謎のパワーによってキラークイーンもろとも「あの世」に引きこまれてしまった。荒木飛呂彦短編集『死刑執行中脱獄進行中』に収録されている外伝的作品『デッドマンズQ』の主人公でもあり、そこではスタンド能力と生前の記憶を失った幽霊となっている。スタンド名の由来はそれぞれQueenの楽曲「Killer Queen」、「Sheer Heart Attack」、「Another One Bites The Dust」。当時新要素が入りバカ売れだったスーファミのボンバーマン(おそらくスーパーボンバーマン)にはまっていたの(雑誌で好きなゲームと言及)が発想の始まりと思われる。ゲームにはダイヤモンド、どくろのマークなども出てくる。
- 吉良 吉廣(きら よしひろ)
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- スタンド名:アトム・ハート・ファーザー
- 吉良吉影の父親。吉影が21歳の時に癌により病死するが、自身の写真の中に自分や他人を入れ込むスタンド「アトム・ハート・ファーザー」により写真の中に入り込み、魂だけ現世に残る。「エンヤ婆」からスタンドの矢を譲り受け、その時点でスタンド能力を手にした。息子の異常な性癖を理解している唯一の人物で、スタンド能力を持つ者を増やして仗助を倒し、吉影を守ろうとする。仗助と吉影の最終決戦では、早人のポケットに隠れて息子を援護したが、仗助に気づかれ、『キラークイーン』の空気爆弾で爆破されてしまう。スタンド名の由来はPink Floydのアルバム「Atom Heart Mother」と、その収録曲「Father's Shout」。
[編集] その他のスタンド使い
- 小林 玉美(こばやし たまみ)
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- スタンド名:ザ・ロック(錠前)
- 仗助達の高校のOBで、ゆすり屋。20歳。虹村形兆のスタンドの矢で射ぬかれスタンド使いに。能力は、罪悪感の大きさがそのまま心と身体の重圧としてはね返るスタンド「ザ・ロック」。
- 康一とその家族をゆすり破滅させようとしたが、康一のスタンド「エコーズ」に倒されて改心し、彼の舎弟になる。その後、金融業者の取立人を始めた。スタンド名の由来はThe Whoの楽曲「The Rock」。
- 間田 敏和(はざまだ としかず)
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- スタンド名:サーフィス(うわっ面)
- 仗助達と同じ高校の3年生。虹村形兆のスタンドの矢で射抜かれスタンド使いとなった。かなり卑屈で陰険な性格。
- 能力は、等身大のポーズ人形に触れたものを姿、仕草、声紋から全てコピーして、コピーされた相手を影響下に置く「サーフィス」。敗北して入院後、仗助たちに「スタンド使いは無意識のうちに惹かれ合う」という物語の重要なテーマを初めて話した人物でもある。
最初は背が高くリアルな感じの人物だったが、やがて、顔はギャグ顔になり、身長も広一と同じ程度にまで縮んでしまった。 スタンド名の由来はアメリカのバンド「Surface」。
- 山岸 由花子(やまぎし ゆかこ)
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- スタンド名:ラブ・デラックス
- 康一を異常に愛する女子高生。高校では億泰と同じクラス。
- 能力は、髪の毛を自在に伸ばし動かす「ラブ・デラックス」。思いこみの激しさから、愛する康一を独占する為に監禁する。求愛を拒否され、逆上して暴走するが、結果として康一成長の転機となった。その後、敵でさえ気にかける彼の優しさに触れて改心(?)。やがて両想いの関係となった。スタンド名の由来はSadeのアルバム「Love Deluxe」。元ネタはスティーヴン・キングの「ミザリー」か。
- トニオ・トラサルディー
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- スタンド名:パール・ジャム
- 杜王町でイタリア料理店「トラサルディー」を営むイタリア人(ナポリ生まれ)。
- 能力は料理に混入し、食べた者の体の不調(虫歯さえも)をとんでもないオーバーアクションをさせつつ治すスタンド「パール・ジャム」。
- 自分の理想とする料理を求めて世界中を旅していた時にスタンド能力に気づく。故郷ではあまりの若さゆえ認められなかった為、杜王町に出店する。料理の才能は超一流な上に、手のひらを見ただけで相手の身体状況を一目で見抜く特技を持つ。非常にきれい好きで、手を洗わないまま厨房に踏み入ると烈火のごとく怒り、包丁を投げつけてくるという恐ろしい人。スタンド名の由来はアメリカのバンド「Pearl Jam」。元ネタは筒井康隆の「薬菜飯店」か。
- 静・ジョースター(しずか・ジョースター、透明の赤ちゃん)
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- スタンド名:アクトン・ベイビー
- 杜王町で迷子になってた所をジョセフ・ジョースターに保護された母親不明の赤ん坊。
- 能力はストレスを感じると、自分も周囲も透明化させる「アクトン・ベイビー」。
- 結局最後まで母親は分からず、ジョセフの養女となり静・ジョースターと名づけられた(細かいことに「静」の字は「じょう」とも読むので、彼女もまた”ジョジョ”である)。スタンド名の由来はU2のアルバム「Achtung Baby」。
- 矢安宮 重清(やんぐう しげきよ)
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- スタンド名:ハーヴェスト(収穫)
- 中学生。あだ名は「重ちー」。かなりの守銭奴。実年齢より精神年齢は幼く、口癖は「~だど」。
- スタンド「ハーヴェスト」は、約500体もの小さな群体型。遠隔操作が可能で、彼はこれを使い、町中から小銭を集めていた。
- 仗助と億泰とで宝くじで一悶着あった後、偶然にも殺人鬼・吉良吉影に出会い、彼の秘密を知ったために爆殺された。スタンド名の由来はNeil Youngのアルバム「Harvest」。苗字の「矢安宮」もNeil Youngに由来する。36巻と37巻の短い登場。
- 辻 彩(つじ あや)
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- スタンド名:シンデレラ
- 杜王町でエステ「シンデレラ」を営み、世界各国のエステティシャンコンクールで優勝した実力派。魔法使いを自称する。「フ~~」と息をつきながらの、低血圧っぽいしゃべり方が特徴。
- 能力は肉体のイメージを変換し、人相や運勢を固定するスタンド「シンデレラ」。
- 康一を振り向かせたい由花子の願いを聞き入れ協力するが、約束を破った自分のミスを棚に上げ逆恨みしてきた彼女に失望し、一生「顔の無い人生」を送ることを宣告。しかし彼女を追ってきた康一の真摯な態度を見て由花子を許した。その後、逃走中の吉良吉影に無理矢理、川尻浩作の顔と指紋を移植させられ、彼の仕掛けた「第一の爆弾」によって爆殺される。スタンド名の由来はアメリカのヘヴィメタルバンド「Cinderella」。名前については小説家の綾辻行人。
- 噴上 裕也(ふんがみ ゆうや)
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- スタンド名:ハイウェイ・スター
- 暴走族の高校生。取り巻きにヤンキー女3人をはべらせている。
- 能力は、足跡型に分離して標的を追跡、とり憑いて養分を吸い取る遠隔操作型の「ハイウェイ・スター」。
- 自慢は猟犬以上に良い鼻と、自称「ミケランジェロの彫刻のような」美貌。
- バイク事故での負傷を回復させるため、トンネルにワナを張り能力者を待ち構えていた。岸辺露伴と仗助との戦いの後、エニグマの回で仗助と奇妙な共闘をする。
- スタンド名の由来はDeep Purpleの楽曲「Highway Star」。また、噴上が所持しているスカーフに書かれている言葉の「SPEED★KING」の由来はDeep Purpleの楽曲「Speed King」。
- 支倉 未起隆(はぜくら みきたか、ヌ・ミキタカゾ・ンシ)
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- 能力名:アース・ウインド・アンド・ファイヤー
- 仗助の高校に転校してきた少年。宇宙人を自称し、年齢は216歳で、本名はヌ・ミキタカゾ・ンシだと語る。吉良吉廣の放った矢をはじき返すという、全シリーズ中でも彼にしか起きたことのない現象を見せた。
- ミステリーサークルの中央に倒れていたところを、仗助と億泰に発見される。
- サイレンの音が嫌いでジンマシンを起こす。
- 能力は、人間や複雑な機械以外なら何でも変身出来る「アース・ウインド・アンド・ファイヤー」(本人はスタンド能力ではなく宇宙人としての特殊能力だといっている)。仗助はこれを利用して、彼をサイコロに変身させ、イカサマ博打で岸辺露伴から金を巻き上げようと画策した。
- 彼の母親は「息子が『自分は宇宙人だ』と言って転校する先々の学校を混乱させて困る」と言うが、当の未起隆は彼女の事を「母親役を演じさせるために洗脳しているのだ」と言っていた。結局彼が宇宙人なのかスタンド使いなのかは最後まで明らかにされず、真実は謎のままとなっている。能力名は劇中には登場せず、画集『JOJO A-GO!GO!』でつけられた。能力名の由来はアメリカのバンド「Earth, Wind & Fire」。
[編集] その他・杜王町の住人
- 杉本 鈴美(すぎもと れいみ)
- コンビニ「オーソン」と薬局「ドラッグのキサラ」の間にある道(地図上にはない)に住む。15年前に自宅で吉良吉影に両親や飼い犬アーノルドと共に殺され、幽霊(地縛霊)となって現世に留まる。享年16。吉良吉影の危険性を街中の人に伝えるために死後ずっと留まっている。実は吉良吉影が杉本鈴美の家に現れた時に偶然幼少時の岸辺露伴を預かっており、自らの命を犠牲にすることによって露伴を逃がしていた。杉本鈴美が住む所から出る道に行くときには決して振り返ってはならず、振り返ると魂があの世に引きずり込まれてしまう。吉良吉影の死後、露伴・康一・そして杜王町の人々に見守られ、アーノルドと共に成仏する。
- アーノルド
- 杉本鈴美の飼い犬。鈴美と共に吉良吉影によって首を切られて殺され、地縛霊となる。死して尚、首からは血を滴らせている。吉良吉影の死後、鈴美とともに成仏。名前の由来はPink Floydの楽曲「Arnold Layne」。
- 億泰の父(本名不明)
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- スタンド名:不明 登場せず
- 虹村形兆・億泰兄弟の父親。元々は東京在住で会社を経営していたが、1987年には妻(形兆、億泰の母)を病で失い、その2年後にはバブル真っ最中ながらも莫大な借金を残し会社は倒産した。
- スタンドの才能があったらしく、その才能をDIOに見いだされDIOの部下になるが、肉の芽を頭に打ち込まれており、DIOが死亡したことにより肉の芽が暴走。醜い見た目になり知能が低下し、ただ生き続けるただの肉の塊となってしまう。しかし、こんな姿になっても家族を思う気持ちだけは残っていた。吉良吉影との決戦後、吉良が飼っていた猫草と仲良くなり一緒に暮らしているらしい。
- 川尻 早人(かわじり はやと)
- 川尻浩作の息子。11歳。登場時点では自分の両親の盗撮や盗聴が趣味という、母曰く「何を考えてるか分からない子」。盗撮の中で浩作の不審な行動に疑念を抱き、猫草の一件でそれが確信に変わった事から吉良吉影と戦う決心をする。後にはスタンド使いの仗助たちと共に吉良吉影を追いつめた。
- スタンド能力はないが、当初見せていなかった意志の強さと度胸は並のスタンド使い以上で、また偽の父との「戦い」の中で更なる成長を遂げた様子も垣間見え、仗助の対吉良戦でも彼の代わりに爆弾に変えられた億泰に触るなど大活躍。彼抜きでは仗助たちの勝利もなかった。スタンド使いでない彼が活躍した対吉良戦をベストバウトとして挙げるファンも大変多い。
- 川尻 浩作(かわじり こうさく)
- 会社員。クールな性格だがつまらない男。その割には出世欲が強い。家族の事は彼なりに愛していた。吉良吉影に「年齢と体格が似ている」為殺害され、成り代わられる。
- 川尻 しのぶ(かわじり しのぶ)
- 川尻浩作の妻。学生時代に浩作と付き合い、早人を身ごもったために「できちゃった結婚」したものの、結婚後の生活と平凡な夫がつまらないとずっと鬱屈した感情を抱き、また息子の存在を枷と考え内心では疎んじていた。だが、浩作が吉良吉影と入れ替わってからは、打って変わってスリルのある行動を取るようになった夫に対してときめきを感じ、愛情も芽生えた。最後の決戦では「吉良吉影」は事故死し、「川尻浩作」は失踪する形になるが、彼女は夫の帰りを待ち続けるであろうと思われる姿が描かれた。
- 東方 朋子(ひがしかた ともこ)
- 仗助の母で教師。大学在学中にジョセフと不倫をし、仗助を生む。仗助の母なだけあってキレやすい性格。今でもジョセフを愛している。承太郎が家を訪ねたときジョセフと間違えて抱きつき、勘違いと分かった後ものろけていた。
- 東方 良平(ひがしかた りょうへい)
- 仗助の祖父で警官。35年間杜王町を守ってきた正義感あふれる警官だった。普段はちょっとお茶目な姿も見せるが、時折見せる顔は紛れもなく「町を守る男」の顔。昔捕まえた片桐安十郎の逆恨みにより、アクア・ネックレスによって殺害される。
[編集] 関連項目
- 弓と矢(ゆみとや)
- 製作者不明の石矢と弓のこと。傷つけたものをスタンド使いにする特殊な能力がある。矢は50,000年ほど前に地球に飛来した隕石を加工したもので、確認されている矢の数は6本(多くの情報はParte5に登場)。
- スタンド使い(すたんどつかい)
- スタンド(幽波紋)能力者のこと。スタンド使いは、スタンド使い同士で知らずに惹かれ合う習性がある。作中の一部で、読みが「すたんどづかい」とされていた。
[編集] その他
- 登場人物やスタンドの名称は主に洋楽のバンド名や曲名をアレンジしたものが多い。サブタイトルに関しては三石由起子の小説『ダイアモンドは傷つかない』(田中美佐子主演により映画化)の引用(パロディ)であるといわれている。
- 主人公がジョセフの息子である事と、舞台が1999年の為、連載当初はPart2『戦闘潮流』最大の敵であるカーズの復活が囁かれたが結局そうはならなかった。
- 何故か物語の途中で杜王町内の一部の地名が変更されている。
- 「定禅寺」が読みはそのままで字が「浄禅寺」に変わっている(なお、元ネタである仙台市の地名は最初に使われていた「定禅寺」の字)。
- 「杜王駅」が「杜王町駅」に変わっている。
- 2002年に乙一が、読むジャンプ(集英社)に、『ダイヤモンドは砕けない』を題材にした小説作品『ジョジョの奇妙な冒険 テュルプ博士の解剖学講義』を発表した。これに大幅加筆した単行本が発売される予定だが、未だ発売にいたっていない。また、乙一の小説『GOTH リストカット事件』には、本作をモチーフとした描写がある。
- キャラクター設定やセリフまわしなどに作者が非常に好きだという『BE‐BOP‐HIGHSCHOOL』の色濃い影響を感じられる。
- ジョースター家の血筋の人間には左肩に星型のアザがある設定ができてから(第3部)、唯一主人公が星型のアザを見せていない。
[編集] 関連項目
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漫画: | ファントムブラッド | 戦闘潮流 | スターダストクルセイダース | ダイヤモンドは砕けない | 黄金の風 | ストーンオーシャン | スティール・ボール・ラン |
ゲーム: | コンピュータRPG| 対戦型格闘ゲーム(未来への遺産) | 黄金の旋風 | ファントムブラッド |
設定: | スタンド |
登場キャラクター: | ジョナサン | ジョセフ | 承太郎 | 仗助 | ディオ | エリナ | スピードワゴン | ツェペリ男爵 | ストレイツォ | シーザー | ポルナレフ | ディアボロ |
その他: | 荒木飛呂彦| 死刑執行中脱獄進行中 |ジョジョ立ち |
カテゴリ: 修正依頼 | 出典を必要とする記事 | ジョジョの奇妙な冒険