フラウ・ボゥ
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フラウ・ボゥは、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場する架空の人物。女性。また、続編の『機動戦士Ζガンダム』にもフラウ・コバヤシとして登場している。 なお、彼女のモデルはアメリカの女優・クララ・ボウという説(参照)もある。声を務めるのは鵜飼るみ子。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 機動戦士ガンダム
全話に登場。スペースコロニーのサイド7で、アムロ・レイの隣の家に住んでいた。アムロの幼馴染であり、父親が留守がちのため内気で趣味に没頭し自分の身の回りのことをほとんどしないアムロに食事を差し入れるなど、しょっちゅう彼の世話を甲斐甲斐しく焼いていた。またハヤト・コバヤシとも幼馴染であった。
アニメ第1話にて、サイド7へ侵入し偵察していたジーンが最初に発見したのが、アムロの家へ向かう彼女の姿である。その後、功を焦ったジーンのザクが強襲攻撃を仕掛けた事により、不安に駆られた近隣住民と共に退避カプセルを出て港へ避難している最中、流れ弾による爆発に巻き込まれて祖父と母を亡くす。悲しみに暮れる中、アムロに「君は強い女の子じゃないか」と叱咤され戦艦ホワイトベースに避難。艦内では怪我人の治療の手伝いや、孤児となった避難民の子供カツ、レツ、キッカ達の面倒を見るようになる。第3話以降は連邦軍のウェーブ用制服を自分で補正し首にスカーフをあしらったコスチュームを着用。連邦軍の軍人と一線を画しておきたいという彼女なりの意思表示と思われる(安彦良和の漫画版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、練習生の服と言う事になっている)。
その後も相変わらずアムロの世話を焼き続けるが、彼女の想いは一向に届かないばかりか、アムロは補給に来たマチルダ中尉に初恋とも言える淡い思慕を抱くようになり、思わず嫉妬心を露わにする場面も幾度か見られた。アムロが一時的にホワイトベースを脱走した際にはバギーで捜索、ランバ・ラル隊との接触によってアムロがハモンに気を取られたことも女の勘で鋭く察知している。ホワイトベースが激戦を潜り抜ける中、アムロがガンダムのパイロットとして常に戦場に出、そして成長していく事に対して置き去りにされていくような感じを受け、徐々に心は彼から離れていく。
アニメ後半の物語では、ホワイトベースの通信士だったセイラ・マスが爆撃戦闘機Gファイター(劇場版ではコア・ブースター)の搭乗員となったため、その代わりにホワイトベースの通信士として活躍する。28話では喋り方がセイラに似てきたとアムロから指摘されていた。第30話では遂に否応無く軍に編入され、辞令により上等兵となった。
地球連邦軍が宇宙要塞ソロモンを攻略した第35話にて、出撃していたハヤトが被弾して帰還するが、この時に彼の看病を担当したのをきっかけとして、ニュータイプに覚醒し常人を遥かに凌駕したアムロを「あの人は私たちとは違う」と評して完全に思いを断ち、むしろ平凡ながらもアムロに負けまいと必死なハヤトに自らの姿を重ねて共感を覚え、心惹かれていくようになる。42話では出撃前のハヤトと睦まじく話し込んでいる姿も見られた。
最終決戦となった第43話にて、アムロのテレパシー誘導を受け、ホワイトベースの乗組員やチビっ子トリオと共に彼女もア・バオア・クーを脱出、生還している。
[編集] 機動戦士Ζガンダム
先の戦い(一年戦争)の終結後ハヤトと結婚。名前もフラウ・コバヤシとなり、それと同時にカツ、レツ、キッカの3人を養子として引き取る。
『機動戦士Ζガンダム』作中では、夫であるハヤトが反地球連邦組織であるカラバに参加した事から、カツ、レツ、キッカと共に地球連邦政府の追手を逃れるために、第13話にてアムロの元を訪ねている。しかし、かつての英雄としての面影のないアムロに落胆するが、アムロがカラバに復帰する決意をすると、カツをアムロに託し、地球連邦政府の監視が緩い事を利用して日本に向かった。この時ハヤトの子を身籠もっていたが、間もなくグリプス戦役でカツを、第一次ネオ・ジオン抗争でハヤトを相次いで失う事になる。劇場版ではラストにアムロ達と合流し、グリプス戦役の終焉を見届けた。『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では日本に入国後、無事出産し静岡に住んでいる様子が描かれていた。
[編集] 小説版
サイド7でアムロの幼馴染だったが、ジオンとの戦闘で母と祖父を亡くして木馬(ペガサス)に避難民として乗り込み孤児カツ・レツ・キッカの面倒を見る。ここまではTV版とそう大差ないが、最初から軍属のアムロと違って民間人の彼女は間もなくルナツーで下艦させられてしまう。以後、彼女はアムロとの再会を夢見ながらひたすらルナツーでチビっ子三人組の相手を務めつつ下働きに明け暮れることとなる。が、土壇場で最大の見せ場が訪れる。戦死したアムロの跳躍する思惟が最後に選んだ相手こそ、ルナツー基地内のベッドで熱に浮かされる彼女だったのだ。想いが届いた喜びも束の間、彼女はアムロと永遠の別れを余儀なくされ号泣するのであった。
「アムロとの恋は成就するも死別」という小説版と、「アムロとの恋は成就せずハヤトと結婚するも、カツとハヤトを相次いで亡くし未亡人となる」というアニメ版のどちらが彼女にとって幸福と言えるのかは判断の分かれるところである。
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