ロバート (お笑い)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロバートは、日本のお笑いトリオ。1998年結成。吉本興業東京本社所属。
目次 |
[編集] メンバー
- 秋山竜次(あきやま りゅうじ)
- 山本博(やまもと ひろし)
- 馬場裕之(ばば ひろゆき)
[編集] 概要
- 吉本総合芸能学院(NSC)東京校の4期生。インパルス・森三中・POISON GIRL BAND・レギュラー(大阪NSC)などが同期。「華の4期生」と呼ばれている。
- コントが専門。独特のシュールさと明るいキャラクターは若者に多くの支持を集め、特に若い女性にはアイドル的人気を誇る。漫才は得意ではなく、M-1グランプリやオールザッツ漫才等に出場経験があるが予選で敗退。
- 秋山が様々な特異なキャラクターを演じ、北九州弁でボケまくる。その個性が「はねるのトびら」で特に活かされている。
- 山本はツッコミだが、力強く突っ込むタイプではなく、貧相ないじられキャラ。普通「ひろし」と呼ばれるのが一般的だったが、ピン芸人のヒロシがブレークした時期は「山本」と呼ばれることが多かった。
- 馬場は緑色の髪と笑顔が特徴の飄々としたキャラクターで、3人のコントではセリフが少ないにもかかわらず独特の存在感を発揮。そのせいかマシュー南には気に入られているようで、「Matthew's Best Hit TV+」にゲスト出演した時は3人のうち馬場だけがやたらひいきされていた。天然の不思議系キャラと思われがちだが、実は計算でキャラ作りをしている。実は料理上手。3人の中で唯一酒が得意であり、そのためロバートの社交担当でもある。今田耕司と毎晩のように酒席を共にしていることで知られる。
- トリオ名は「なんとなくダサいイメージのアメリカ人の名前」ということでつけた。ピン芸人と思われがち。結成当時、事務所内にもう2組「ロバート」がいたらしい。
- 全員が身長170cm後半以上というビジュアル系のお笑いで女性に人気がある。
- 三人共近視で視力が悪く、コンタクトレンズを使用している。
[編集] 来歴
秋山と馬場は幼稚園から高校まで同じの親友。秋山は当初、代官山でお洒落な雑貨屋をやりたいという夢をもって上京したが、その夢に破れ、馬場を北九州から呼び寄せて1998年4月に一緒にNSCに入学した。
NSC在学中、秋山・馬場のコンビはイベントに出るためのネタ見せの時だけ本気を出し、それ以外のネタ見せや演技・ダンスなどの授業は手抜き気味だったという。それでもイベントではトリを務めていた(同期生コンマニセンチの証言による)。
秋山・馬場のコンビで活動することに限界を感じ、ツッコミを探す。一時は同期の板倉俊之(現インパルス)を加えて「ゼナイル」というトリオを短期間組んでいたこともある。
山本は「山本山崎」というコンビを組んでいた。しかし、山本をNSCに誘った張本人の山崎が入学後2か月で辞めてしまったため、山本は「ネタの無いピン芸人」としてさまざまな同期生とコンビを組んでは解散してさまよっていた。NSC在学中、秋山・馬場はずっと「選抜クラス」だったが、山本はずっと「基礎クラス」だった。
1998年12月、卒業公演のオーディションを直前に控え、焦り気味でツッコミを探していた秋山が同い年の山本を加え、ロバートを結成した。このような関係性から山本はトリオ内で邪険に扱われることが多い。「余っていた奴らの中から選んだだけ。こいつが良かったというこだわりは一切ない」とは秋山の弁だが、「山本はいらない」はネタのひとつ。実際には、クレイジーな秋山・無邪気で未成熟な馬場の2人に普通人の山本が振り回されるというパターンにおいて、山本の人柄の良さが引き立て役・中和剤として効果的に働き、トリオの独特の味わいを醸し出しているといえる。プライベートでも3人とも非常に仲が良いことで知られる。
ロバート結成後まもなく、「トゥナイト」の「養成所特集」という企画に出演が決まった。初のテレビ出演、しかも、全国放送ということで張り切っていたが、遅刻癖のあった山本が収録日に寝坊をしたため出演を逃す。チャンスを潰されて激怒した秋山は、収録終了後「ごめん~」と言いつつやってきた山本をNSCの階段から突き落とした。その夜、冷静になった秋山が心配して山本の携帯に電話すると、バックグラウンドに波の音が。山本は夜中の2時、真冬の江ノ島に独りたたずんでいたという(『山本逃亡・自殺未遂事件』)。ただ、山本は翌日、普通どおりの顔で現れたという。
2000年5月、フジテレビの深夜番組「新しい波8」に出演。2001年4月、同番組に出演した若手芸人から選抜され、新番組「はねるのトびら」のレギュラーに抜擢される。この番組をきっかけにブレーク。本人たち曰く「あまり挫折を経験していない感じ」。
2004年10月から「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」にレギュラー出演し、「Qさま」の視聴率をアップさせるきっかけとなったチキンレースクイズも彼らが最初にプレゼン。馬場が毎回案内役を務めていたが、10m高飛び込みに挑戦すると番組初のリタイア、イノシシ大接写に挑戦しても最下位という成績になってしまい、レギュラーの中で最もチキンという汚名を着せられている。秋山は水中でサメを接写する企画で見事なパフォーマンスを披露し、番組内では「マーメイド秋山」(共演しているさまぁ~ず三村が付けた)の異名をとっている。また、潜水企画では非公式ながら日本男子歴代4位(当時)である75mという記録を出し、同番組の潜水企画が展開するきっかけを作った。
雑誌『ザテレビジョン』の『Qさま!!』特集(2006 9.8号)では、精神科医により3人のキャラクターが次のように分析された。
- 秋山: 行動力・判断力・集中力の強いアクティブタイプ(ただし典型的タイプではない)。目力が強く、理性的で意外に二枚目な”ハンター的な目”をしている。ハンターには所有欲が強い人が多い。
- 山本: 勉強家のシミュレーションタイプ。地味な努力を重ねて物事を計画的にやれるが、ハプニングに弱い。義務感や責任感が強く基本に忠実。地味なシミュレーションタイプは芸能人には珍しいが、山本はうまく中立の立場がとれるのでコンビでなくトリオで成功した。
- 馬場: 子供の部分が残るバランスタイプ。責任をもたされるとビビってプレッシャーに負けそうになる。自己陶酔的なロマンタイプが混じっているので、さらに精神的な弱さがある。
山本の車で3人一緒に仕事に行ったり、沖縄ロケの翌日がフリーになったときに3人で沖縄に残って一緒に遊ぶなど、芸人のコンビやトリオには珍しく非常に仲が良い。ちなみに山本は、このとき沖縄でグラスボートの底に潜ったところを撮影した3人の写真を持ち歩き、仕事で落ち込んだときに見て心の支えにしているという。
『はねるのトびら』で楽屋の様子を隠しカメラでモニターされたときも、鏡で髪型などをチェックすることもなく延々とお喋りに興じ、別室でモニターを見ていた塚地武雅や板倉俊之から「よぉ喋るなぁ」「友達んちだ」「仲良すぎるわ!」などとコメントされた。
芸能界での友達は非常に少なく、『ダウンタウンDX』での「数字で見る芸能界」では、馬場が20人、山本が2人、秋山にいたっては1人もおらず、弟とばかり遊んでいると発言した。
[編集] 芸能活動
[編集] TV番組
- 現在
- はねるのトびら(水曜19時57分~20時54分、フジテレビ系)
- ポケモン☆サンデー(日曜7時30分~8時30分、テレビ東京系)
- クイズプレゼンバラエティー Qさま!!(月曜20時00分~21時00分、テレビ朝日系)
- 過去
- ロンロバシリーズ(TBSテレビ2003年~2004年)
- B-1(2002~2003年、TBS系)
- 爆笑オンエアバトル(NHK)オンエア率1/1 441KB
- ワイ!ワイ!ワイ!(2003年10月~2004年9月、ヨシモトファンダンゴTV、第1期木曜MC)
など
[編集] ラジオ
[編集] 舞台など
- 現在、単独ライブ公演は年1回。
- ルミネtheよしもとに月数回のペースで出演。
- 「ヨシモト∞」に月1~2回のペースで出演。
[編集] DVD
- はねるのトびら
- はねるのトびらII
- ロバートライブ 楽しもうゼ!(YOSHIMOTO WORKS)
- はねるのトびらIII
- デジガールPOP! B面(ゲスト声優)
- ロバートLIVE! DVD 2005
- ウッチャンナンチャンのウリナリ!!芸能人社交ダンス部 2005春 大復活!新たなる挑戦スペシャル!!
- はねるのトびらIV
- 非売よしもと本物流 2005年7月号(レンタルのみ。「ネタ下ろし劇場」「ロンドンブーツの天下取り指南」に出演)
- スチーム係長 お笑い芸人VS係長編
- ロバートLIVE! 2006
[編集] CM
- マジックパーティー100(タカラ)
- エッグモンスターHERO(スクウェア・エニックスのニンテンドーDS用ゲームソフト)
- Goo(プロトコーポレーションの中古車情報誌。2002~2003年頃。乙葉と共演)
- uno(資生堂)
- 日産自動車(はねるのトびらとして参加)
- 「よしもと一人暮らし.jp」で東芝のノートPC Qosmio(コスミオ)をプロモーション。2006年4月~。(主演ショートムービー『引ッ越ス』、動画『ここがイチオシ!』を公開)
[編集] 映画
- 魁!!クロマティ高校THE★MOVIE(2005年 パシリの田中君たち 役)
- ポケモンレンジャーと蒼海の王子マナフィ(韓国版)(2006年 3人の老船乗り役で韓国語の台詞を披露)
[編集] 書籍・雑誌
- CUTIE(『ロバートわくわく新聞』を連載。「ひろし記者の漫遊記」「馬場研究所だぜ!」「旬な俳優インタビュー」などの記事あり)
- お笑いZOOM vol.1
- beepa! vol.1
- お笑いワイルドパーティー!
- シブスタ S.B.S.T. 若手芸人 edition
- Matthew’s best hit recipes 2(馬場のみ)
- お笑いスタイル LAUGH! vol.3
- 吉本(よしぼん)
- テレビぼうや(2006年9月。細川徹、五月女ケイ子と共著。雑誌「クイック・ジャパン」連載記事の単行本化)
- ガッチャガッチャ本(2006年11月。キングコング、インパルスと共著。ラジオのネタなど)
[編集] 関連項目
- ルミネtheよしもと
- インパルス(はねるのトびらで共演。板倉は秋山と馬場の元相方)
- キングコング(はねるのトびらで共演)
- ドランクドラゴン(はねるのトびらで共演)
- 北陽(はねるのトびらで共演)
- TIM (ポケモン☆サンデーで共演)
- 中川翔子 (ポケモン☆サンデーで共演)
- ベッキー (過去、ポケモン☆サンデーで共演)
- さまぁ~ず(Qさま!!で共演)
- 優香(Qさま!!で共演)
- アンタッチャブル(Qさま!!で共演)
- 青木さやか(Qさま!!で共演)
- 南海キャンディーズ(Qさま!!で共演)