大韓民国の鉄道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大韓民国の鉄道 | |
---|---|
画像 | |
KTX・東大邱駅 | |
各種表記 | |
ハングル: | 철도 |
漢字: | 鐵道 |
平仮名: (日本語読み仮名): |
てつどう |
片仮名: (現地語読み仮名): |
チョルト |
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
英語: | Railroad |
大韓民国の鉄道(だいかんみんこくのてつどう)は大韓民国(韓国)で運行されている鉄道について記す所とする。また、日本統治時代の朝鮮総督府鉄道についても記す。
なお、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)側については朝鮮民主主義人民共和国の鉄道を参照。
目次 |
[編集] 概要
2006年現在韓国の鉄道には私鉄が存在せず、「韓国鉄道公社」の運営する一般鉄道路線・広域電鉄(旧・韓国国鉄)と、各都市の公社・公団が運営する地下鉄に二分できる。地下鉄は第二次世界大戦・朝鮮戦争の後に建設されたものであるが、旧国鉄線の内京釜線・中央線など多くの幹線は、日本統治時代に建設された。これらの幹線が標準軌で建設されたため、独立後の韓国もそれを踏襲し、地下鉄を含む全ての鉄道を標準軌で建設することとなった。
[編集] 沿革
朝鮮半島での鉄道は、李氏朝鮮から日本が「日韓暫定合同条款」に基き鉄道敷設権を1894年8月20日に得て、鷺梁津(漢江西岸)~済物浦間の鉄道を1899年に開通させた事に始まる。これは後に京仁線となった。続く1905年にはアメリカ合衆国資本により京釜線が全通、そして翌1906年には日露戦争の軍事輸送を目的として京義線を日本が全通させた。京釜線・京義線は日露戦争後に日本が得た南満州鉄道への接続を図り、大陸進出の足がかりとしての役目を担うようになっていき、1910年の韓国併合で日本が朝鮮の統治権を得ると、京元線や中央線・湖南線などを敷設した。また路線数が少なかった1925年(大正14年)まで、朝鮮での鉄道経営を一体輸送を図る目的で南満州鉄道に委託したこともあり、その後は朝鮮総督府の直轄となった。だが半島北部の一部の鉄道に関しては、大陸との関係が強かったためその後も南満州鉄道の経営として残り、それが終戦まで続いた。
満州事変が勃発して満州国が成立すると、日本から朝鮮・満州への移動が活発になり、関釜連絡船を介して日本からの連絡を担った京釜線・京義線には特別急行列車「あかつき」、急行列車「ひかり」・「のぞみ」・「大陸」・「興亜」などといった優等列車が走った。この頃が、戦前の朝鮮鉄道の最盛期であった。
太平洋戦争で日本がポツダム宣言を受諾して降伏したのち、38度線を境に北部をソビエト連邦・南部をアメリカ合衆国が占領した事により、京義線・京元線は分断され、1948年の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)・大韓民国(韓国)の成立、1950年~1953年の朝鮮戦争による軍事境界線を挟んでの対峙によって決定的となった。朝鮮戦争で鉄道も荒廃したが、韓国側では1955年からは釜山~ソウル間に特急「トンイル号」を運転開始し、1960年には特急「ムグンファ号」も運転を開始した。
1965年には前年の日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約によって日韓に国交が樹立され、それに伴い1969年には日本から輸入された客車によって特急「観光号」が運行を開始、1974年に「セマウル号」と改称された(1980年~1984年は愛称なしとなった)。1984年には、それまでの「セマウル号」・「優等」・「特急」・「普通」が「セマウル号」(超特急相当)・「ムグンファ号」(特急相当)・「トンイル号」(急行相当)・「ピドゥルギ号」(普通相当)の体制となる。
また、1974年には北朝鮮の平壌地下鉄に1年遅れ、日本のODAでソウル地下鉄が開通、以後韓国各地で地下鉄の建設が進められていく事になる。
2000年に各駅停車「ピドゥルギ号」を廃止、2004年には紆余曲折がありつつも高速鉄道のKTXが無事に開通したが、同時に「トンイル号」を全廃した。2005年には国有鉄道の列車運営がそれまでの「鉄道庁」から公社の「韓国鉄道公社」に、施設の保有・管理は「韓国鉄道施設公団」に改められた。
[編集] 分類
[編集] 韓国鉄道公社
[編集] 地下鉄
- ソウル特別市 - ソウルメトロ・ソウル特別市都市鉄道公社の2公社によって運営。広域電鉄とも直通運転、詳しくは各路線記事、首都圏電鉄を参照。
- 仁川広域市 - 仁川広域市地下鉄公社が運営。
- 釜山広域市 - 釜山交通公社が運営。
- 大邱広域市 - 大邱広域市地下鉄公社が運営。
- 光州広域市 - 光州広域市都市鉄道公社が運営。
- 大田広域市 - 大田広域市都市鉄道公社が運営。
[編集] 関連項目
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 韓国の鉄道 | 朝鮮半島の鉄道 | 各国の鉄道