森永製菓
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
本社所在地 | 108-8403 東京都港区芝五丁目33番1号 |
電話番号 | 03-3456-0150 |
設立 | 1910年(明治43年)2月23日 (1899年(明治32年)8月15日創業) |
業種 | 食料品 |
事業内容 | 菓子、食品、冷菓の製造、仕入れ及び販売 |
代表者 | 代表取締役会長 森永剛太 代表取締役社長 矢田雅之 (2006年6月29日現在) |
資本金 | 186億1200万円(2006年3月31日現在) |
売上高 | 単体1517億5900万円 連結1709億2000万円 (2006年3月31日現在) |
従業員数 | 1871人(2006年3月31日現在) |
決算期 | 毎年3月31日 |
主要子会社 | 森永スナック食品株式会社 森永エンゼルデザート株式会社 森永フードサービス株式会社 |
外部リンク | http://www.morinaga.co.jp/ |
森永製菓株式会社(もりながせいか、MORINAGA & CO., LTD.)は日本の食品メーカーである。
目次 |
[編集] 概説
1899年創立のトレードマークに「エンゼル」を使ったキャラメルなどを製造している老舗メーカーである。「おいしく たのしく すこやかに」がコーポレートメッセージ。東証第1部に上場している(証券コード:2201)。本社は東京都港区芝5丁目33番1号にある。最寄り駅は山手線・田町駅。株主数は4万1890名(2006年3月31日現在)。
森永製菓のロゴは、「永」の上の「丶」が「一」になっている旧字体を使用している。実はロゴだけではなく、同じ社の商品に記されている「森永製菓(株)お客様相談室」の一文や製造者の欄にも同じ旧字体が使用されている。また、1986年秋のエンゼルマーク変更までは、社名ロゴの「株式会社」部分の「社」の字も「礻」の部分が「示」になっている旧字体を使っていた。(なお旧ロゴは現在「森永ミルクキャラメル」のパッケージ内部に印刷されている「森永製菓なつかしの広告」で「森永製菓」部分のみ使用されている)
余談だが、本社ビルである森永プラザビルにはかつて日本電気 (NEC) 本社も入っていた。1989年にNEC本社ビル「NECスーパータワー」が完成した後は日本電気ホームエレクトロニクスが2000年の解散までここを本社としていた。 俳優の故いかりや長介の長男の碇矢浩一や、「東京プリン」の伊藤洋介が宣伝担当主任として勤務している。
[編集] 特色
キャラメルやスナック菓子の製造、販売を基幹とする。スナック菓子の「おっとっと」や「チョコボール」は、子供を中心に人気である。なかでも「チョコボール」シリーズを買い、一定の条件を満たした応募者全員に贈られる「おもちゃのカンヅメ」キャンペーンは、菓子会社の懸賞の中でも歴史が古い。
戦後日本でバレンタインの習慣が広まったのは森永製菓の宣伝がきっかけ。なお、海外では「女性が男性にチョコレートを贈る」という決まった習慣は存在しない。
[編集] 主な製品
- チョコレート
- アッセ
- アンシス
- ベイク
- カレ・ド・ショコラ
- 刻みカカオ
- 栗
- 小枝
- ダース
- チョコボール
- フィンガーチョコ
- 森永ビターチョコレート
- 森永ミルクチョコレート
- ラドンナ
- ルネス
- キャラメル
- 森永ミルクキャラメル
- ハイソフト
- スナック
- キャンディ
- ビスケット
- ウェル
- エンジェリア
- シルフィ
- チョイス
- ディア
- ハーバード
- マリー
- ムーンライト
- リーフィ
- エンゼルパイ
- マンナ
- ケーキミックス
- ホットケーキミックス
- アイス
- ICE GUY
- ICE BOX
- クレープ屋さん
- コニーパフェ(コーンアイス)
- サンデーカップ
- チョコモナカジャンボ
- デリカ
- バニラエイト
- 飲料
- ウィダーinゼリー
- ダイエットウィダー
- プレミオココア
- ミルクココア
- 森永甘酒
- その他
- もっちり和ぽんの粉(静岡地区限定発売)
ほか、多数
[編集] キャラクター商品
- パックンチョ(ディズニーキャラクター)
- スーパー戦隊シリーズ - ウエファーチョコなど
- デジモンセイバーズ
- ドラゴンボールZ
- オシャレ魔女ラブandベリー
[編集] 過去に販売された主な製品
- チョコレート
- ソフトチョコレート
- パレードチョコレート
- スキップチョコレート
- エールチョコレート
- フラワーチョコレート
- ハイクラウン
- チョコベー
- カリンチョ
- ドーナッチョ
- くるみの森
- 森のどんぐり
- つくんこ
- さっチョコ
- チョコぼうし
- お菓子なお寿司屋さん(チョコスナック)
- ボクたち2軍だ(チョコスナック)
- こにゃんこクラブ
- ぬーぼー(エアインチョコ)
- ザギー(チョコレートバー)
- スプーナ(エアチョコ)
- キャンディ
- ピースリング
- ビスケット
- シンフォニー
- ケーキ
- 大納言ケーキ
- アイス
- アイスバーガー
- その他
- まんがココア
- つぶゼリーin
- ラブチャット
- ぬかよろこび(ぬか漬けの素)
ほか、多数
[編集] 沿革
- 1899年・前身の森永西洋菓子製造所を設立(創立者は森永太一郎:ビスケットの森永チョイスに「MT」とあるのはMorinaga Taichirohにちなむ)。マシュマロの生産販売を始める。
- 1905年、トレードマークにエンゼルマークを制定。マークの由来は、創業時の主力商品のマシュマロが英語で「エンゼルフード」と呼ばれていたことから。また、森永自身がキリスト教徒だったことも関係する。
- 1910年、会社設立。
- 1912年、社名を現在の森永製菓株式会社に改称
- 1914年、箱入りのキャラメルの製造販売を開始
- 1915年、ビスケットの生産販売を開始(当初は輸出向けで、国内向けは1923年から)。
- 1918年、ミルクチョコレートの生産販売を開始。
- 1919年、ミルクココアの生産販売を開始。
- 1921年、粉ミルクを国産化。
- 1931年、チューインガムの生産販売を開始。
- 1944年、ペニシリンの国産化に初めて成功。
- 1945年、終戦後から1952年の占領解除までの間、占領軍兵士向けの菓子類を生産納入。
- 1949年、森永製菓から森永乳業が独立。
- 1953年、東京・銀座に地球儀ネオンを設置。
- 1955年6月頃、森永乳業が所謂森永ヒ素ミルク中毒事件を起す。
- 1956年、アイスクリームの生産販売を本格開始。
- 1957年、ホットケーキの素を商品化。
- 1960年、日本で初めてインスタントコーヒーを製造発売。バレンタインデーの企画を大々的に展開。
- 1961年、森永エンゼルパイ発売開始。
- 1964年、清涼飲料、森永ネクター発売開始。
- 1967年、森永チョコボール、森永チョコフレーク発売開始。
- 1975年、ガム菓子、森永ハイチュウ発売開始。
- 1982年、スナック菓子、おっとっと発売開始。
- 1984年、グリコ・森永事件に巻き込まれ、多大な損害を出す。
- 1986年、エンゼルマークを現在のものに変更。
- 1994年、栄養補助食品、ウィダーinゼリー発売開始。
[編集] 主なCM
[編集] 現在のCM
CMの最後に流れるサウンドロゴは黒バックにエンゼルが踊り♪もりなが♪の優しい歌声で締める。この声は、シンガー・ソングライターの峠恵子である。
- 出演タレント
- キャラクター
- ブランドCM
- 森永エンゼルの歌
- 森永グループ(森永製菓・森永乳業)提供のミニ番組「エンゼルのいる星」(日本テレビ)の番組内で放送されている森永企業ブランドCM。エンゼルの歌に乗せて、世界の人々を映し出し、アニメのエンゼルが踊るもの。番組とCMの密接な関係を築くため、現在は「エンゼルのいる星」番組内で過去に放送した映像を使用している。これまでエンゼルの歌はアナム・マキ、広瀬香美らが担当してきたが、現在はおおたか静流&エレルヘイン少女合唱団が担当している。
[編集] 過去のCM
CM最後の表示は1967年から「ピ・ポ・ピ・ポ」のシグナル音とともに画面下隅でエンゼルがポーズをとっていたが、1986年のマーク変更とともにエンゼルマークが「ポ・ピ・ポ」(少し高い音)とともにフラッシュされてアップされる方式となり(商品の画とともに画面スペース半分のものもあった)以後シグナル音から出演タレントが「もりなが♪」と締める方式に変更された。
旧エンゼルマーク時代はCM冒頭の隅部分にエンゼルマーク(エンゼルが逆立ちしながらTM文字を持つ)を表示していた。
なお1984年10月17日から数ヶ月間はグリコ・森永事件の影響で、店頭での販売中止とともに、CM放送を自粛していた(事件の震源地となった関西地区では10月10日から数ヶ月間自粛)。
- 出演タレント
- ICE BOX
- 淡路恵子
- ウッチャンナンチャン
- Every Little Thing
- 大和田伸也
- 沖田浩之(故人)
- 荻野目洋子
- 小沢健二
- おニャン子クラブ
- 小山田圭吾
- 柏原芳恵
- カヒミ・カリィ
- 木村拓哉
- キャンディーズ
- 鈴木蘭々
- 田代まさし
- 田中星児
- とんねるず
- 仲村トオル
- Babe
- MAX
- 観月ありさ
- 森田剛
- 柳葉敏郎
- 山瀬まみ
- 山本直純(故人)
ほか
- ナレーション
- 小森和子(高原の小枝を大切に…)
- キャラクター
- ブランドCM
- 森永エンゼルの歌(ご声援ありがとうございますバージョン、30秒)
- 1985年、グリコ森永事件からの復活を果たすべく、全国のファンからの温かい支援・激励に感謝の意をこめて「エンゼルの歌」にのせて、夕焼けの海に佇むエンゼルと、森永製品を一つ一つずつ映し出し、締めにナレーションで「…ご声援ありがとうございます」、最後のテロップで「ご声援ありがとうございます。 森永製菓株式会社」を表示。なおCMではおなじみの「ピ・ポ・ピ・ポ」音とエンゼルアニメーションはなく、通常CM同様に冒頭下隅にエンゼルマークを表示していた。また、この特別版の企業CMは当時の提供番組内で放送された。
現在の「も・り・な・が」コールは、歌手峠恵子の声。
[編集] 番組提供
太字は単独提供番組。
- エンゼルのいる星(日本テレビ)- 森永グループ提供
- 中居正広の金曜日のスマたちへ(TBSテレビ系)
- エンタの神様(日本テレビ系)
- ちびまる子ちゃん(フジテレビ系)
- HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP(フジテレビ系)
- 新堂本兄弟(フジテレビ系)※諸事情によりクレジットなし
- ノイタミナ(フジテレビ) - 「ハチミツとクローバー」や「働きマン」などでウィダーinゼリーが登場することがある。
- スーパー戦隊シリーズ(テレビ朝日系)- 古くは「超電子バイオマン」(バイオマンの商品も発売していたが途中で中止に)。「恐竜戦隊ジュウレンジャー」以降、現在の「獣拳戦隊ゲキレンジャー」まで全作品で提供している。
など
- 過去の主な番組提供
- 森永エンゼルショー(日本テレビ系)
- キン肉マン(日本テレビ系)
- 木曜夜8時枠の連続ドラマ(TBSテレビ系、ビートたけしの学問ノススメまで) - エンゼルマーク付きの提供クレジット画面を使用
- クイズダービー(TBSテレビ系)- ヒッチハイク。森永ラムネなどのCMがよく放送された。
- 森永スパークショー(フジテレビ系)
- 天才・たけしの元気が出るテレビ!!(日本テレビ系)
- 夜のヒットスタジオ(フジテレビ系)- 1970年代中期からSUPERまで提供を続けた。
- オレたちひょうきん族(フジテレビ系)
- 夕やけニャンニャン(フジテレビ系)
- タモリのボキャブラ天国(フジテレビ系)- 第1期(1992年10月~1993年9月)のみ。
- 火曜夜9時枠の連続ドラマ(フジテレビ系、以前は筆頭スポンサーでした)
- 出没!おもしろMAP(テレビ朝日系)- 番組の1コーナーとしてムキムキマンによる『エンゼル体操』があった。
- 名古屋テレビ制作アニメ枠(テレビ朝日系、機動戦士ガンダム~勇者シリーズ)
- キョロちゃん(テレビ東京系)
- フジテレビ系土曜6時30分アニメ枠、フジテレビ系日曜6時00分アニメ枠
など
[編集] 不二家との関連
洋菓子などのメーカー「不二家」の第2位の株主(3.9%)。2007年1月に発生した、消費期限切れ原料の使用に始まる一連の諸問題で、大株主として、支援を検討し、トップ会談を行ったが「単独でやる」という返答を受けた。
しかし、後日、山崎製パンに支援を依頼するという報道がなされ、これが事実だとすれば森永としては裏切られた格好となるが、不二家側には事業の柱である洋菓子部門の再建にはノウハウをもつ山崎製パンを選んだ方が良い、という判断が働いたものと見られる(森永は洋菓子を製造していない)。2月2日、森永製菓は不二家への支援を現時点では断念せざるを得ないと発表した。[1]日本経済新聞の報道によれば、森永製菓は不二家株の放出を検討しているという。 [2]
[編集] 関連項目
- 森永乳業 - 兄弟会社
- サンキスト
- キン肉マン - キン肉マンの好物に森永ココアなどがある
- グリコ・森永事件
- 山瀬まみ - 実父は元森永製菓社員(現在は飲食店自営)で、自身もデビュー当初「チョコボール」のCMで田中星児と共演。
- いかりや長介 - 長男碇矢浩一は森永製菓の広告部の部長
- 東京プリン - メンバーの伊藤洋介が当社の広告部の課長を務める。
- 東京ディズニーリゾート - 公式スポンサー(東京ディズニーランド「キャッスルカルーセル」および東京ディズニーシー「キャラバンカルーセル」)だったが、2006年9月3日付で契約を解消した。
- 不二家 - 第2位大株主、持ち株比率約3.9%。再建支援の可能性が報じられたが、支援を断念することが発表。
[編集] 外部リンク
[編集] 出展・脚注
- ^ 株式会社不二家への支援について 森永製菓株式会社 2007年2月2日
- ^ 森永、不二家株の放出検討 NIKKEINET 2007年2月3日