舞鶴線
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舞鶴線(まいづるせん)は、京都府綾部市の綾部駅から京都府舞鶴市の東舞鶴駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(地方交通線)である。
日本海軍の舞鶴鎮守府が置かれ、軍港として発展した舞鶴への鉄道として建設された。かつて出征者や引揚者の輸送で賑わった路線も現在は舞鶴市などへのビジネス利用や丹後・若狭地方への観光路線となっている。
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[編集] 路線データ
- 管轄(事業種別):西日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)
- 路線距離(営業キロ):26.4km
- 軌間:1067mm
- 駅数:6駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:全線(直流1500V)
- 閉塞方式:単線自動閉塞式
※全区間とも西日本旅客鉄道福知山支社の直轄である(1991年4月から2006年6月までは、同支社舞鶴鉄道部の管轄であった)。
[編集] 運行形態
京都~東舞鶴間にJR西日本が担当する特急「まいづる」と北近畿タンゴ鉄道が担当する「タンゴディスカバリー」が上り7本、下り8本運転されている。なお、土曜・休日・夏季には「まいづる」のうち1往復が小浜線の小浜駅まで乗り入れ観光需要に応えている。
他の北近畿方面特急と異なり、大阪方面の列車は設定されていない(しかし過去に「エーデル北近畿」として東舞鶴駅まで乗り入れていた時期もあった)ちなみに東舞鶴~大阪間の距離は意外なようだが福知山経由 (152.9km) よりも京都経由 (145.4km) のほうが若干短い。
また多くの普通列車が福知山・綾部~東舞鶴間に運転され、一部は「特急リレー号」として綾部駅で山陰本線の特急列車と接続しており、対京都方面では毎時1本の列車頻度を維持している。また一部の列車が小浜線と直通運転をしているほか、西舞鶴~東舞鶴間の区間列車も1往復ある。全線でワンマン運転を実施しているが、一部列車には車掌が乗務することもある。
以前は、朝に東舞鶴発綾部着の快速列車(途中駅は西舞鶴のみ停車)が1本のみ運行されていたが、2006年10月21日のダイヤ改正以降、快速列車は設定されていない。
[編集] 使用車両
- 183系電車
- KTR8000形気動車(北近畿タンゴ鉄道宮津線乗り入れ)
- 113系電車
- 115系電車
- 125系電車(東舞鶴~西舞鶴まで小浜線乗り入れ・ワンマン車)
[編集] 過去の使用車両
- 9600形蒸気機関車(西舞鶴機関区(現・北近畿タンゴ鉄道西舞鶴運転区)所属)
- DE10形ディーゼル機関車
- キハ17形気動車
- キハ20系気動車
- 小浜線及び宮津線(現・北近畿タンゴ鉄道宮津線)・山陰本線と共通運用。
- キハ55系気動車
- 山陰本線乗り入れ準急(後に急行)「丹後」・「わかさ」でも使用、末期は宮津線(現・北近畿タンゴ鉄道宮津線)で運用された。
- キハ58系気動車
- キハ40系気動車
- キハ181系気動車
- 山陰本線乗り入れ、宮津線で特急「あさしお」を中心に、北近畿タンゴ鉄道宮津線に転換後も運用、1996年3月16日の廃止以後も臨時特急「たんご」(多客臨)として、運行していた。時折団体列車として乗り入れることがある。
(キハ181系気動車は向日町運転所(現・JR西日本京都総合運転所、キハ58・28系気動車の一部とキハ48形気動車は敦賀運転所(現・JR西日本福井地域鉄道部敦賀運転所派出)所属、他は福知山機関区(現・JR西日本福知山運転所)所属)
[編集] 利用状況
ほぼ全ての列車が全線を走破するが、その利用は京都府北部の中核都市である舞鶴市の代表駅である東舞鶴駅と西舞鶴駅が中心で、そのため西舞鶴駅をのぞく中間駅は利用が低調である。なお特急列車および特急に接続する普通列車(特急リレー号)は、舞鶴市に国や府の出張官庁、また企業の支店・営業所などが集中している事からビジネス利用が多いが、それ以外の普通列車は通学等の利用が多い。1999年(平成12年)10月に電化開業して以後、一貫して利用者数を増やしてきたが、近年は微減傾向である。
[編集] 歴史
元は阪鶴鉄道・京都鉄道が計画していた路線だが、日露戦争を控え着工を急ぐ必要性から1904年に官設で福知山~綾部~新舞鶴(現在の東舞鶴)間と支線が開通、阪鶴鉄道に貸与されて開業した。支線として舞鶴港線(西舞鶴~舞鶴港間)や、出征者や戦場からの引揚者を運んだ中舞鶴線(東舞鶴~中舞鶴間)などを有していたが、1985年までに全て廃止されている。
[編集] 年表
- 1904年(明治37年)11月3日 - 福知山~綾部~新舞鶴間が官設で開業。同時に阪鶴鉄道に貸与。現在の舞鶴線にあたる区間に、綾部駅、梅迫駅、舞鶴駅(現在の西舞鶴駅)、新舞鶴駅(現在の東舞鶴駅)が開業。舞鶴~舞鶴海岸荷扱所の軍用線も開業。
- 1907年(明治40年)8月1日 - 阪鶴鉄道が国有化。
- 1907年(明治40年)11月1日 - 舞鶴~舞鶴海岸荷扱所に営業マイル設定。舞鶴海岸荷扱所が正式開業。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定、神崎(現在の尼崎駅)~福知山~新舞鶴間、舞鶴~舞鶴海岸間などを阪鶴線とする。
- 1912年(明治45年)3月1日 - 綾部~新舞鶴間、舞鶴~舞鶴海岸間を分離し舞鶴線に改称。
- 1913年(大正2年)4月10日 - 舞鶴海岸荷扱所を海舞鶴駅に改称。舞鶴~海舞鶴間の旅客営業を開始。
- 1919年(大正8年)7月21日 - 新舞鶴~中舞鶴間の支線(中舞鶴線)が開業。東門駅(後の北吸駅)、中舞鶴駅が開業。
- 1924年(大正13年)4月12日 - 舞鶴~海舞鶴間の旅客営業を廃止。
- 1929年(昭和4年)6月1日 - 梅迫~舞鶴間に中筋信号場開設。
- 1930年(昭和5年)4月1日 - 新舞鶴~新舞鶴港間の貨物支線が開業。(貨)新舞鶴港駅が開業。
- 1939年(昭和14年)6月1日 - 新舞鶴駅を東舞鶴駅に、新舞鶴港駅を東舞鶴港駅に改称。
- 1941年(昭和16年)9月1日 - 東舞鶴~東舞鶴港間の貨物支線が廃止。(貨)東舞鶴港駅が廃止。
- 1944年(昭和19年)4月1日 - 舞鶴駅を西舞鶴駅に改称。
- 1946年(昭和21年)9月1日 - 東門駅を北吸駅に改称。
- 1951年(昭和26年)9月1日 - 中筋信号場を駅に格上げし真倉駅開業。
- 1960年(昭和35年)3月29日 - 淵垣駅開業。
- 1966年(昭和41年)10月1日 - 海舞鶴駅を舞鶴港駅に改称。
- 1972年(昭和47年)11月1日 - 中舞鶴線が廃止。北吸駅、中舞鶴駅が廃止。
- 1985年(昭和60年)3月14日 - 舞鶴港線が廃止。(貨)舞鶴港駅が廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。日本貨物鉄道が梅迫~東舞鶴間の第二種鉄道事業者となる。綾部~梅迫間の貨物営業廃止。
- 1991年(平成3年)4月1日 - 舞鶴鉄道部設置。ワンマン運転開始。
- 1999年(平成11年)4月1日 - 日本貨物鉄道の第二種鉄道事業(梅迫~東舞鶴間)廃止。
- 1999年(平成11年)10月2日 - 綾部~東舞鶴間が電化。特急まいづる(京都~東舞鶴)運転開始。
- 2006年(平成18年)7月1日 - 舞鶴鉄道部が廃止され、福知山支社の直轄に戻る。
[編集] 駅一覧
駅名 | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|
綾部駅 | 0.0 | 西日本旅客鉄道:山陰本線(京都・豊岡方面) | 京都府 | 綾部市 |
淵垣駅 | 5.3 | |||
梅迫駅 | 8.2 | |||
真倉駅 | 15.5 | 舞鶴市 | ||
西舞鶴駅 | 19.5 | 北近畿タンゴ鉄道:宮津線 | ||
東舞鶴駅 | 26.4 | 西日本旅客鉄道:小浜線 |
[編集] 廃止区間
駅名は廃止時点のもの。括弧内は起点からの営業キロ。