ウルトラの母
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ウルトラの母(ウルトラのはは)は、ウルトラシリーズに登場するキャラクター。『ウルトラマンタロウ』で初めて登場し、以後も数少ない女性型ウルトラマンのひとりである。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 特徴
年齢14万歳。彼女は戦闘行為を行うことはほとんど無く、ウルトラ戦士達の救護や看護活動を主な任務としている。ウルトラの星では救護部隊・銀十字軍の隊長職にあり、普段はウルトラクリニック78で働く。耳には数多くのウルトラ族を救った功績から与えられた銀十字勲章をつけている。頭の小さなトゲはマザーレッドと言い、夫であるウルトラの父[1]と連絡を取ったり、子供達(ウルトラ兄弟)の危険を知ることができる。子守唄は宇宙一上手いらしい。
ウルトラマンタロウの実母であることが良く知られているが、他のウルトラ兄弟達も血縁関係には無いとはいえ、ウルトラの父同様、大きな愛で兄弟たちを優しく見守る彼女を実の母親のように慕っているため、彼女を「母」と呼んでいる。なお、“ウルトラセブンの母とは姉妹関係にある”という設定も存在するが、実際に姉妹が映像作品において一堂に会したことはない[2]。
初登場は『ウルトラマンタロウ』[3]。地球での活動時には、人間体(東光太郎の亡き実母と瓜二つという設定)である交通誘導員(緑のおばさん)の姿になることもあった。
その後のテレビシリーズは“光の国”とは無関係な世界観を採用したこともあり長らく登場の機会が無かったが、2006年、『ウルトラマンメビウス』では復讐のために主人公・メビウスと敵対しつつも最終的には共闘し、命を落としたハンターナイト ツルギを本来の姿・ウルトラマンヒカリとして甦らせるために光の国で彼をアーブギアから解放。久々にその慈愛に満ちた姿をファンに見せた。
なお、当時の小学生らの記憶によると母のデザインは小学館の学年誌において公募された?「ウルトラの母の似顔絵予想コンテスト」(正確な表現不明)の最優秀作?をリファインしたものであるらしい。
[編集] 登場作品
- 『ウルトラマンタロウ』(1973年)- 第1話、第2話、第3話、第19話、第20話、第24話、第53話
- 『ウルトラマンレオ』(1974年)- 第39話
- 『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』(1979年)
- 『ウルトラマン怪獣大決戦』(1979年)
- 『ウルトラマン物語』(1984年)
- 『新世紀ウルトラマン伝説』(2002年)
- 『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』(2003年)
- 『ウルトラマンメビウス』(2006年)- 第10話、第11話、第27話、第29話
[編集] 人間体
- 緑のおばさん(演:ペギー葉山)
[編集] 声の出演
[編集] ウルトラの母のデータ
[編集] 能力
- マザー光線
- 瞬間治療光線。左腕にはめてある青いブレスレット・マザーブルーのエネルギーを右腕に移して発射する。『ウルトラマンタロウ』第3話と第19話でタロウに、映画『新世紀ウルトラマン伝説』ではウルトラマンゼアスとウルトラマンナイスに使用している。
- マザーシャワー
- 再生エネルギーの雨を降らせて死者を蘇えらせる技。『ウルトラマンタロウ』第19話で、バードンに倒されたタロウに使用。『ウルトラマンメビウス』第11話でハンターナイト ツルギを甦らせる際にも良く似た技を用いている。
- マザー破壊光線
- 右腕から発射する破壊光線。タロウのストリウム光線に負けない威力を持つ。『ウルトラマンタロウ』第3話で、ストリウム光線との同時発射でライブキングを倒した。
- パワービーム
- 映画『ウルトラマン物語』で、タロウの角にエネルギーを集める特訓で使用した光線。両手から放射する。
- 銀十字光線(本編未使用)
- 両手から放射し、子供の傷をたちまち治すらしい。
- マミィ光線(本編未使用)
- 胸から発射する光線で、子供を育てるらしい。
- リライブ光線(本編未使用)
- 死んだ生物を甦えらせる。
- 母の愛
[編集] 脚注
- ^ 初登場当時、各種書籍においては“エンペラ星人(エンペラー星人)率いる怪獣軍団と光の国で繰り広げられた戦争の際、負傷したウルトラの父(当時は大隊長でなかった)の看護を担当し、それがキッカケで恋愛関係になり結婚した”という馴れ初めが語られている。
- ^ 書籍によってはセブンの母はすでに故人ということになっている
- ^ 『タロウ』第1・2話時点では着ぐるみが未完成で、急遽ウルトラマンの着ぐるみを改造して黒塗りしたものが用意され、太陽を背にしたシルエットとしての登場となった。着ぐるみが登場するのは同第3話からであるが、このシルエット映像の出来がイメージシーンとして秀逸だったため、着ぐるみ登場後の話にも度々バンクとして使用されている。