オープン戦
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オープン戦とは、様々な競技大会において、公式の試合の前後、合間などに行われる非公式の試合のこと。その目的は、親睦や交流、調整、場合によっては興行など、様々である。"オープン戦"は和製英語で、英語では"exhibition game"または"pre-season game"と言う。他競技で用いられる「プレシーズンマッチ」とほぼ同義。なお、韓国語では示範試合と訳されている。
ゴルフやテニスなどのトーナメント大会などの名称につく「オープン」は、オープン・トーナメント、つまり参加資格を問われない公式大会であることを示し、ここでいうオープン戦とは意味が異なる。
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[編集] プロ野球のオープン戦
日本のプロ野球におけるオープン戦は、公式リーグ戦の開幕前の調整試合として、セ・パ両リーグ間の交流試合が積極的に実施されている。通常オープン戦は平日・休日を問わずデーゲームで行われているが、ドーム球場が全国に誕生した1990年代以後、一部のドーム球場での試合ではナイターで行われている。また、公式戦で行われる延長戦は殆どの試合では行わず、9回での打ち切りが多い。現在は公式戦開幕前に行われるのがほとんどだが、かつてはシーズン後の秋にもオープン戦が行われていた。
なおオープン戦期間中にはトーナメント大会が実施された例もある。
[編集] 過去のプロ野球トーナメント大会の事例
- 1988年 「サッポロビールプロ野球トーナメント」(東京ドーム完成記念として12チーム総参加)
- 1993年 「JCBセ・リーグビッグトーナメント」(東京ドーム開場5周年記念としてセ・リーグ6チーム参加)
- 同上 「パ・リーグトーナメント大会」(福岡ドーム完成記念としてパ・リーグ6チーム参加)
- 1994年 「JCBセ・リーグビッグトーナメント」(読売ジャイアンツ球団設立60周年記念としてセ・リーグ6チームが東京ドームに集結して開催)
- 同上 「パ・リーグ東西対抗戦」(福岡ドームで東日本の3チーム=西武ライオンズ、千葉ロッテマリーンズ、日本ハムファイターズと西日本の3チーム=近鉄バファローズ、オリックス・ブルーウェーブ、福岡ダイエーホークスとに分かれて、それぞれ3チームずつと対戦する形式を行った)
- 1995年 「オートバックス・セ・リーグビッグトーナメント」(阪神タイガース球団設立60周年と倉敷マスカットスタジアムの竣工記念としてセ・リーグ6チームが倉敷に集結して開催)
- 1996年 「JCBセ・リーグビッグトーナメント」(中日ドラゴンズの球団設立60周年を記念してナゴヤ球場にセ・リーグ6チームが集結して開催)
- 1997年 「コナミ・プロ野球トーナメント」(大阪ドーム竣工記念大会として12チーム総参加)
- 同上 「サークルK・プロ野球トーナメント」(ナゴヤドーム竣工記念大会として12チーム総参加)
- 1999年、2000年 「プロ野球サントリーカップ」(日本版交流試合の開催実現に向けたメリットを探るという名目で、各リーグの6チームずつが互いに別リーグの6チームずつと対戦する形式で行われた)
- また戦前や戦後初期には「読売杯」「大毎杯」などといったトーナメント大会や、2リーグ以後は毎年必ず行う定期戦も組まれたこともある。最近では「ABCカップ争奪 阪神vs近鉄定期戦」がある。
[編集] 2軍のオープン戦
また同じく日本のプロ野球の2軍チームでは、教育リーグ(秋季に行われる黒潮(よさこい)リーグ、コスモスリーグ、ハイサイリーグ、フェニックスリーグを含む)という大会名でプロチーム同士の試合だけでなく、社会人チームとの対戦も近年積極的に実施されるようになった。
[編集] アメリカ大リーグのオープン戦
アメリカのプロ野球の場合は、主にフロリダ州でキャンプを張るチームによる「グレープフルーツ・リーグ」とアリゾナ州でキャンプを張るチームでの「カクタス・リーグ」とに分かれて、3月にメジャーリーグチーム同士、あるいは対マイナーリーグのチーム、大学チームという対戦形態がとられることも多い。
[編集] 競馬に於けるオープン戦
一般に競馬では獲得賞金に応じて出場できるレースクラスが定められているが、オープンクラスは基本的には未出走・未勝利の競走馬以外なら賞金の獲得額に関係なく出走できるという意味があるが、中央競馬の場合は実際のところは賞金獲得額1601万円以上クラス(上半期4歳以上・下半期3歳以上で収得賞金1601万円以上)の競走馬の事をさしている。(競走馬の賞金クラス体系の項参照)
[編集] オートレースに於けるオープン戦
オープンレースを参照すること。