クマネズミ
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?クマネズミ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Rattus rattus (Linnaeus, 1758) |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
クマネズミ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
black rat pinkroof rat ship rat, house rat |
クマネズミ(熊鼠、Black Rat)は、 ネズミ目(齧歯類) ネズミ科 クマネズミ属 に属する大型のネズミ類の1種である。学名は Rattus rattus。
同属のドブネズミ、小型のハツカネズミと並んで、人家やその周辺に棲息するネズミ類(家ネズミ)の一つ。世界各地に棲む。日本にもほぼ全域に棲息するが、人間とともに大陸から渡ってきた史前帰化動物と考えられる。
東南アジアの森林地帯が原産で、あたたかく比較的乾いた場所を好み、人間生活への随伴性を身につける前は樹上生活が生活の中の重要な要素であったこともあり、高所への上り下りが得意。英名に roof rat(屋根ネズミ)ともいうように、天井裏を騒々しく駆け回るのは、このクマネズミであることが多い。近年、都会のビル街で増えている。一方、中央アジア原産のドブネズミは湿った場所を好み、高所との行き来がやや不得意なので、建物内でも地階以下に多い。
目次 |
[編集] 形態
- 頭胴長: 146~240mm
- 尾長: 150~260mm
- 後足長: 22~40mm
- 体重: 150~200g
クマネズミの尾長は、頭胴長と同じか、それよりやや長い傾向がある(これに対して、ドブネズミは、尾長が頭胴長よりやや短い傾向がある)。背面は褐色ないし灰褐色で、腹面は淡黄褐色や黄色みを帯びた灰色または白色。
耳は比較的大きく、前に倒すと目が隠れる。これにより、ドブネズミ(耳が比較的小さく、前に倒しても目に達しない)と区別することができる。乳頭数は10~12。
染色体数は、ドブネズミと同じく 2n=42。 ただし、染色体、生化学的・形態的特徴から、オセアニア・ヨーロッパの R.Rattus と、アジアの R.Tanezumi に分けられるという見解がある。前者は染色体数 2n=38,後者は 2n=42 であるという。
[編集] 生態
[編集] 生息地
クマネズミの多くは建物内に棲むが、伊豆諸島、小笠原諸島、南西諸島では、畑の周辺や森林内などでも見られ、半樹上性生活をするものもあり、無人島にも分布する。
建物内で暮らすクマネズミは、ビルや天井裏など、比較的乾燥した高いところに生活する。高さと幅が10cmくらいの空間を好む傾向がある。手足の肉球に滑り止めとなるヒダがあって登攀(とうはん)力にすぐれ、電線や水道管などもたくみに渡ることができる。
小笠原諸島など温暖な島では昼間も見られる一方で、都会では夜間に活動する。「ネズミ道」と呼ばれる壁づたいの通路では、毛皮がこすりつけられるため、壁に黒または灰色のサインが残る。
[編集] 食性
雑食性で、種実類(穀物や果実、またはその加工品)が食物の過半量を占め、動物質は比較的少ない。動物の肉や魚介類はあまり好まないが、ゴキブリなど昆虫類は好んで食べる。水分補給のため、柔らかい茎や葉なども摂取する。
[編集] ビルでの増殖
日本では、大型ビルの増えた1970年代から、主要都市のビル内にクマネズミが増えている。ビル内は一年中温度が一定に保たれているため、冬でもさかんに繁殖するが、東京では特に夏期に繁殖活動が上昇する。ただし例外的に北海道の札幌市では衰退しつつあり、日本の他の都市と比べて道路幅が広いことから都市の区画間の移動が阻まれ、遺伝的な交流が妨げられているのではないかという仮説が提唱されている。
[編集] 生活環
妊娠期間は21~24日。胎児数は2~18子で、平均5.5子を産む。子は生後20日ほどで離乳し、12~16週で性成熟する。寿命は、野外で1~2年。
[編集] 天敵
捕食者は、ネコ、イタチ、フクロウ、ノスリ、アオダイショウなど。イエダニはクマネズミに多く寄生する。伊豆諸島ではツツガムシとペストノミの主要寄主、小笠原諸島や南西諸島ではカントンジュウケツセンチュウの主要寄主である。