クリといつまでも
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クリといつまでも | ||
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SUPER CHIMPANZEE の シングル | ||
リリース | 1991年9月26日 2001年6月25日(再発) |
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録音 | - | |
ジャンル | J-POP | |
時間 | 8分28秒(オリジナル盤) 13分4秒(再発盤) |
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レーベル | ビクタータイシタ | |
プロデュース | SUPER CHIMPANZEE | |
レビュー | ||
チャート順位 | ||
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ゴールド等認定 | ||
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売上枚数 | ||
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SUPER CHIMPANZEE 年表 | ||
クリといつまでも (1991年) |
クリといつまでものカラオケ付き (1991年) |
目次 |
[編集] クリといつまでも
クリといつまでもは、SUPER CHIMPANZEE名義のシングル。1991年9月26日発売。発売元はビクターTAISHITAレーベル。
[編集] 概要
1作を発売するためだけに集められたメンバーによるバンドSUPER CHIMPANZEEの1stシングルにして、事実上ラストシングル。形式上は同年11月にカラオケンバージョンが加えられた「クリといつまでものカラオケ付き」が発売されている。バンドの概要や活動形態についてはSUPER CHIMPANZEEも参照のこと。
タイトルは桑田も敬愛し、桑田と同じ海・湘南のイメージを持つ加山雄三のヒット曲、「君といつまでも」をもじったものであることは想像に難くない。楽曲としては歌詞など極めてコミカルなものになっており、完全に意識したコミックソングである。サザンオールスターズとしてデビューした当時、「勝手にシンドバッド」の痛快かつ理解不能ともいえる奇抜な歌詞やその風貌などからコミックバンドとのレッテルを貼られた時期があったが、この作品はむしろ自らコミックソング、コミックバンドを演じて見せたものである。
何といってもタイトルの意味するものは、「クリとリス」の歌。クリとトリとリスの歌とも言われる。当時既にサザンオールスターズとして不動の人気と地位を築き上げ、「真夏の果実」「いとしのエリー」など現在でも高い人気を誇るバラードソングを作り続けており、そういったカリスマやアーティストとの名声を吹き飛ばすような、全く非なる作品になっている。アルバム曲などでは社会風刺や、男女間の性関係などを連想させた楽曲、英語との独自の言葉遊びでいわゆるエロティックなワードを組み合わせた楽曲は存在したものの、ここまでストレートで強烈なタイトルや歌詞の楽曲を作ることにより、ある意味桑田のセンスと才能をおおっぴらに表現させたものであるとも言える。
名曲であり迷曲と知る人の中でこそ呼ばれる作品だが、セールスとしてはオリコンシングルチャートで10位、累計売上も7万枚とほとんど振るわず、桑田自身あまりのセールスの低さに落胆したと語っている。
[編集] 再発盤について
2001年には桑田の7年ぶりのソロシングル「波乗りジョニー」リリースにあわせ12cmシングルとしてリマスタリングを施し再発されたが、その際はタイトルこそ「クリといつまでも」としながらも、内容は「クリといつまでものカラオケ付き」になっている。そのため、厳密に再発されたのは「クリといつまでものカラオケ付き」であり、「クリといつまでも」単体での再発盤は存在しない、という何ともややこしい状態になっている。ちなみに、再発の際ジャケットは「クリといつまでも」のものである。
ただ、どちらも後者がカラオケバージョンが追加されジャケットのデザインと表記を変更したものであるため、「クリといつまでも」と別々に再発する需要が低く、両方を統一した形で再発されたものであると考えられる。実際「クリといつまでも」にしかない楽曲や仕様は存在しないため、発売時に追って発売された「クリといつまでものカラオケ付き」は本作の改訂版といえる。
歌詞カードには振り付けを南流石、絵コンテ(マンガ)をしりあがり寿によって描かれた振り付けのイラストが付いている。本作収録曲は2曲とも翌1992年の企画盤アルバム『フロム イエスタデイ』に収録されており、音源の入手は当初から比較的容易であった。そのことからオリジナルシングル盤としての必要性は、強いて言えばこのイラストのみになってしまっている。セールスが低かったものの桑田が大変気に入っている作品であり、セールスが低迷したことのショックも大きかったということが理解できる。
作品及びバンドのクレジットとしては桑田の担当楽器がボーカルとギターとなっているが、楽曲のクレジットではどちらもボーカルのみになっている。
[編集] 収録曲
- クリといつまでも
歌詞カードには記載されていないが、イントロから全体を通して歌われているコーラスの「クリクリクリッ」のフレーズで始まりなんともインパクトのある楽曲。他にも「世の中はトリ」「リスの体操」という歌詞があり、まさにまんまクリとトリとリスについて歌われている。
この曲のボーカルは桑田だが、ボーカルの再生速度を1.5倍速にして桑田の声に聞こえないようにされている。そのため初めて聞いた人にとっては、ファンでも桑田ボーカルの楽曲とは思えないほどである。ボーカルレコーディングの途中、桑田が笑ってしまい(あるいは「あっ、間違えた」と言ったとも)、その後笑い含みで歌っていたが、意図的なのか事故なのかは定かではない。桑田独特の歌い方も際立ってされていないことも影響していると言える。
PVも存在しており、女装姿の桑田が登場し、曲同様ナンセンスな世界感となっている。このPVはソロライブ『桑田佳祐 Acoustic Revolution Live at Nissin Power Station』の再発版DVDにボーナストラックとして収められている。
あまり知られていないが、実は「希望の轍」(稲村オーケストラ名義)も桑田のボーカルスピードを僅かに上げて収録しており、少し桑田らしくない声質になっているのはそのためである。 - 北京のお嬢さん
テーマはタイトル通り北京の女性についてであり、歌詞の最後にも中国の著名政治家毛沢東の名前が登場している。読みとしては現地の読み方である「マオ・ツォートン」と歌われている。この曲は同年6月に北京旅行に行った事がヒントとなっている。
こちらはA面と違いボーカルスピードなどは弄られておらず、大分ロック色の強いものになっている。A面が意図的にボーカルを弄ってあるため、同じ人物の同じ作品の楽曲とはいえ双曲は全く別人の声である。桑田本人が出演したCanon『VIDEO i』CMソング。
- 作詞・作曲:桑田佳祐(#1,2)
- 編曲:SUPER CHIMPANZEE(#1,2)
[編集] 参加ミュージシャン
- 桑田佳祐:Vocals(#1,2)
- 小林武史:Keyboards(#1,2)
- 小倉博和:Guitars(#1,2)、桶tion, Back Vocals(#1)、12 Strings Electric Guitar(#2)
- 佐橋佳幸:Ukulele(#1)、Electric Guitar(#2)
- 角谷仁宣:Computer Operation(#1,2)、Backing Vocals(#1)
[編集] クリといつまでものカラオケ付き
クリといつまでものカラオケ付き | ||
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SUPER CHIMPANZEE の シングル | ||
リリース | 1991年11月21日 |
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録音 | - | |
ジャンル | J-POP | |
時間 | 13分3秒 | |
レーベル | ビクタータイシタ | |
プロデュース | SUPER CHIMPANZEE | |
レビュー | ||
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SUPER CHIMPANZEE 年表 | ||
クリといつまでも (1991年) |
クリといつまでものカラオケ付き (1991年) |
クリといつまでものカラオケ付き(-つ-)は、SUPER CHIMPANZEE名義のシングル。1991年11月21日発売。発売元はビクターTAISHITAレーベル。
[編集] 概要
9月に発売された「クリといつまでも」にカラオケバージョンが加えられ、ジャケットを微妙に変更して発売された作品。収録曲としてはインストが追加されただけのため需要が薄く、セールスが低迷した「クリといつまでも」の改訂版であるためにセールスとしては全く振るわず、オリコンシングルチャートでも100位以内にチャートインすることはなかった。ビクターからも具体的な売り上げ枚数は発表されておらず、どれくらい売り上げたかは不明である。
上記で再発の形態について述べたとおり、再発盤での収録曲はこの“カラオケ付き”の物である。
[編集] 収録曲
- クリといつまでも
- 北京のお嬢さん
- クリといつまでも (オリジナル・カラオケ)
桑田関連の楽曲としては初のカラオケバージョンとなる。
1983年のサザンでのアルバム『綺麗』に「ALLSTARS JUNGO'」が「ALLSTARS JUNGO' (Instrumental)」として収録された例や、
1990年の映画『稲村ジェーン』サウンドトラック『稲村ジェーン』にインスト曲「美しい砂のテーマ」が収録された例はあったが、
単なるカラオケバージョンでの収録はこの作品が初である。
この後は様々な形態でカラオケバージョン曲が収録されているが、桑田のソロ作品では2006年現在でも存在していない。
- 作詞:桑田佳祐(#1,2)
- 作曲:桑田佳祐(#1~3)
- 編曲:SUPER CHIMPANZEE(#1~3)
[編集] 参加ミュージシャン
- 桑田佳祐:Vocals(#1,2)
- 小林武史:Keyboards(#1~3)
- 小倉博和:Guitars(#1~3)、桶tion, Back Vocals(#1,3)、12 Strings Electric Guitar(#2)
- 佐橋佳幸:Ukulele(#1,3)、Electric Guitar(#2)
- 角谷仁宣:Computer Operation(#1~3)、Backing Vocals(#1,3)
[編集] 外部リンク
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