ジャコウウシ
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?ジャコウウシ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ジャコウウシ Ovibos moschatus |
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Ovibos moschatus (Zimmermann, 1780) |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャコウウシ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Muskox |
ジャコウウシ(麝香牛、Ovibos moschatus)は、哺乳綱偶蹄目ウシ科ジャコウウシ属に分類されるヤギ。本種のみでジャコウウシ属を形成する。
目次 |
[編集] 分布
カナダ北部、デンマーク(グリーンランド)に自然分布。アメリカ合衆国(アラスカ州)、ノルウェー、ロシア北部等に移入。
[編集] 形態
体長170-230cm。肩高110-150cm。体重200-400kg。メスよりもオスの方が大型になる。オス、メス共に頭頂部を覆う湾曲した角を持つ。眼の下には臭腺(眼下腺)を持つ。全身は黒や灰色、褐色の長い毛で覆われ、厳しい寒さにも耐えられる。属名はヒツジ属Ovisとウシ属Bosの複合語。
[編集] 亜種
- Ovibos moschatus moschatus Zimmermann, 1780
- Ovibos moschatus wardi Lydekker, 1900
[編集] 生態
ツンドラ地帯に生息する。夏は単独もしくは小規模な群れを形成し水辺で生活するが、冬になると100頭以上もの群れを形成する。オス同士では突進して角を突き合わせて激しく争う。外敵に襲われると幼体の周りを囲むようにして円陣を組み、外敵から幼体を守る。
食性は草食性で草、ヤナギ等の木の葉、果実、コケ、地衣類等を食べる。
繁殖形態は胎生で、4-6月に1回に1匹の幼体を出産する。繁殖期にあたる7-9月になると眼下腺から匂いのある分泌液を出す。この行動が名前の由来で、種小名のmoschatusは「麝香の香のする」の意。これは他のウシ科の構成種にも持つ種(ニホンカモシカ等)がいるため本種固有の特徴ではない。平均寿命は15年程だとされる。
[編集] Status
LEAST CONCERN(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
[編集] 人間との関係
食用とされることもあり、皮が防寒具に利用されていた。食用や皮目的の乱獲により一時は生息数が激減した。現在は生息地で保護されている。
世界最長寿記録は日本にある日本カモシカセンターで飼育されていた個体で、23歳7ヶ月。
[編集] 関連項目
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