バラック・オバマ
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バラック・フセイン・オバマ(Barack Hussein Obama Jr, 1961年8月4日 - )はアメリカ合衆国の政治家。現在イリノイ州選出のアメリカ合衆国上院議員である。政党は民主党。2004年、対立候補を得票率70%対27%の大差で破り上院議員に初当選した。現在、唯一のアフリカ系アメリカ人の上院議員であり、選挙により選ばれた歴代3人目のアフリカ系上院議員である。
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[編集] プロフィール
[編集] 生い立ち
ハワイ・ホノルル生まれ。父親はケニア生まれのイスラム教徒であり、母親はカンザス州出身の白人である。本人は現在キリスト教徒(プロテスタント)である。コロンビア大学を卒業後シカゴに渡りNPOに勤務した後、ハーバード大学ロースクールに入学。アフリカ系として史上初のHarvard Law Review編集長を務めた。
[編集] 政界に
卒業後シカゴに戻り、有権者登録活動(voter registration drive)に関わった後、弁護士として法律事務所に勤務。またシカゴ大学ロースクール講師(lecturer)として合衆国憲法を講じていた。1997年にイリノイ州議会上院議員に選出され、2004年まで務めた。
2004年のアメリカ大統領選挙では、ジョン・ケリー上院議員を大統領候補として選出した民主党大会で「リベラルのアメリカも保守のアメリカもなく、ただアメリカ合衆国があるだけだ。黒人のアメリカも白人のアメリカもラテン人のアメリカもアジア人のアメリカもなく、ただアメリカ合衆国があるだけだ」。「イラク戦争に反対した愛国者も、支持した愛国者も、みな同じアメリカに忠誠を誓うアメリカ人なのだ」との基調スピーチを行い、その模様が広く全米に中継されるとともに高い評価を受けた。
[編集] 大統領候補
2004年以降、2008年アメリカ合衆国大統領選挙の候補として推す声が地元の上院議員や新聞などを中心に高まっていった。本人は当初出馬を否定していたが、2006年10月、NBCテレビのインタビューに出馬を検討すると発言。翌2007年1月、大統領選出馬へ向けた準備委員会設立届を連邦選挙委員会に提出、事実上の出馬表明となった。そして2007年2月、イリノイ州スプリングフィールドにて正式な立候補宣言を行った。有権者に対し、建国当初のフロンティア精神へ回帰することを呼びかけ支持を集めている。
出馬の演説で彼は「ここ6年間の政府決定や放置されてきた諸問題は、われわれの国を不安定な状態にしている」と述べ、医療保険制度や年金制度、大学授業料、石油への依存度を、取り組みが必要な問題として挙げた。外交政策ではイラク戦争を、「実施するべきではなかった悲惨かつ高い代償を払う戦争」と主張しているが、自らはイラク政策に対し具体的な代案は示していない。
彼が大統領に就任すると、アメリカ合衆国建国以来初めてのアフリカ系アメリカ人の大統領となる。ヒラリー・クリントンと並んで大統領候補として知名度が高い。
保守系メディアでは、オバマの報道をするときには必ず名前にフセインを付ける。これは、サダム・フセインを連想させ、オバマがイスラム教徒であるかのように誤解させる(実際はキリスト教徒)ためであると思われる。
また、保守系テレビ局・フォックス・テレビがイスラム神学校で教育を受けたと報じたが、後にCNNの現地取材によって否定された。(最終2段落出典・新潮社 Foresight3月号)
[編集] 家族
シカゴ生まれのミシェルと結婚しており、2人の娘を持つ。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- アメリカ合衆国元老院 イリノイ州選出バラック・オバマ(英語) - 上院議員としての公式サイト。
- Biographical Directory of the United States Congress - アメリカ合衆国議会の人名辞典サイト[1]内の、オバマの項目(英語)
- バラック・オバマ 大統領選挙検討委員会公式(英語) - 大統領選挙専用サイト。