ミラクルジャイアンツ童夢くん
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『ミラクルジャイアンツ童夢くん』は、石ノ森章太郎原作の、いわゆるスポ根野球漫画。テレビアニメ化されて、1989年4月2日から1990年3月25日まで、日本テレビ製作・日本テレビ系列で放映された。全49話。
子供達のプロ野球離れが話題になっていた当時、子供達の人気を呼び戻すために、子供がプロ野球選手として活躍する作品として作られた。読売ジャイアンツとセントラルリーグの全面バックアップを受けており、読売巨人軍のみならずセントラルリーグの各球団に当時在籍していた選手や監督だけでなく、東京ドームをはじめとする各球団のフランチャイズ球場、そして、当時の巨人軍北海道シリーズの舞台、札幌円山球場が実名で再現され登場する。番組の終わりには読売巨人軍の選手・コーチによる野球指導のコーナーもあった。
目次 |
[編集] ストーリー
プロ野球選手となるためには年齢制限があるが、優秀な才能を持つ子供達を発掘するために、年間出場回数や出場可能時刻など多くの限定付きながら年齢制限が撤廃された。各球団は優秀な才能を持つ子供達の発掘に努め、並み居るプロ野球選手に勝るとも劣らない子供達がプロ野球界で活躍し始めた。
[編集] 登場人物
- 主人公の小学生。読売巨人軍の投手、背番号1/2。4年生のときに江川卓に才能を見出され入団を要請されるが、父を巨人軍に酷使され殺されたと信じている童夢は頑なに拒否する。母から父の死の真実を告げられ、父の願いを叶えるために巨人軍に入団する。
- 新城夢人 (声優:梅津秀行)
- 童夢の父。元読売巨人軍の投手で、1981年に27人連続三振・81球で完全試合を達成した。背番号42。童夢にも巨人軍のユニフォームを着て貰いたい願いを持つが、若くしてこの世を去る。
- 新城まゆみ (声優:井上喜久子)
- 夢人の願いを叶えるべく、童夢を支援する母。
- 新城あかね (声優:久梨原れな)
- 童夢の姉。童夢と口ではよくけんかをするが、弟思いの姉でもある。
- 元巨人の投手。童夢の才能を見抜き入団を説得する。夢人の願いを知っていたらしい。童夢が巨人入団後も、壁にぶつかるとアドバイスを与える。
- 巨人の内野手。兄貴分として童夢を指導する。実在の人物どおり、チームのムードメーカーとして描かれた。
- 巨人の内野手。
- 巨人の捕手達。童夢の開発した200km/h超の剛速球「サンダーバキュームボール」は速過ぎて捕手に大ダメージを与えることが分かり、一時童夢は魔球封印も考えたが、プロの捕手の誇りをかけて捕球すべく特訓を重ねる。
- 巨人の監督。童夢を子供扱いせず、チームプレーの大切さを熱心に指導する。童夢の父をよく知っている。
- ヤクルトの監督。「スノーミラージュボール」は反則投球だとして審判団に執拗に抗議する。もとより抗議が通るとは思っておらず、童夢のペースを乱そうとしたもので、老獪な一面を見せた。
- ヤクルトの打者。童夢の消える魔球「スノーミラージュボール」で討ち取られる(第5話)。
- 中日の監督。童夢の才能を見抜き「スノーミラージュボール」はペナントレースの脅威になるとして、あらゆる手を尽くして魔球の解明に努力する。
- 中日の強打者。星野監督からの魔球解明情報を受け取らず、自ら童夢の消える魔球「スノーミラージュボール」の謎を解き打ち砕く(第9話)。
- 広島の監督。カルロスの野球に対する態度を好ましく思っていないが、ペナントレースを戦い抜くためにカルロスは必要だとして目をつぶる。
- 通天閣虎夫 (声優:太田淑子)
- 大財閥の御曹司。阪神の小学生選手、背番号007。落合博満も打てなかった童夢の魔球「レインボースパークボール」をバットに当てたことに満足して球界を去り、財閥の総帥として帝王学を学ぶため米国留学する(第17話)。
- アンディ(メロディ) (声優:佐久間レイ)
- 広島の小学生選手、背番号101。打者の心を幻惑する「メロディボール」と呼ばれる魔球を投げる投手であるとともに「リズム打法」により打撃も好調。女性であることが判明し球界追放の危機に立たされるが、才能を惜しむファンの声が高まったことでコミッショナー裁定により特例が認められた。以降は女性選手メロディとして活躍するが、ピアニストになる夢を実現するためウイーンへ去る(第25話)。
- ドード (声優:安西正弘)
- 相撲取りになるため来日したが、大洋で強打者としての才能を発揮する。背番号9999。メロディのアドバイスを受けて童夢が完成させた「ニューレインボースパークボール」を簡単に打ち砕く(第29話)。一度は200km/h超の剛速球「サンダーバキュームボール」に敗れるが再び粉砕(第37話)し、相撲取りの夢を叶えるために球界を去る。
- カルロス (声優:速水奨)
- 広島の打者、背番号101。メロディ退団後に登場。童夢の魔球「ハイパー・スピン・ブラックホール・ボール 」をあっさり破る。打者としてのパワーは感じられないが「悪魔的な」何かを持ち、対戦した投手を破滅に追い込む。童夢も投手としての自信を打ち砕かれ引退の際に追い込まれるが、家族やこれまでのライバルに支えられてカルロスを倒す。童夢の父夢人とも何か因縁があったらしい。
[編集] 登場する球場
- 東京ドーム(読売巨人軍)
[編集] エピソード
- 童夢の魔球は、東京ドームの特質を利用したものが多い。そのため、他球場ではまったく通用しない。
- 星飛雄馬の消える魔球「大リーグボール2号」は縦に変化するカーブ「魔送球」により土埃の中にボールを隠すものであったが、童夢の消える魔球「スノーミラージュボール」はナックルにより縦に落ちたボールを東京ドームの通風により浮き上がらせ打者の目の錯覚を誘うものであった。
- メロディは水原勇気と同じく左アンダースローの女性投手であり、特徴のある球を投げるのであればプロで通用するのでは、との点で一致する。
- 主人公が巨人軍に反感を持っている点では、侍ジャイアンツと共通するものがある。
- 捕手山倉和博のリードにより、童夢に初登板の初球をバックネットに暴投させた(第4話)。これは、堀内恒夫の初登板の際のエピソードを元にしたものと思われる。
- 1989年の現実のペナントレースの状況が作品に反映されつつ放映回数を重ねていった。この年の後半にリハビリから復帰した吉村禎章の姿も描かれ、早々に引退を考えた童夢に再び闘志を燃え上がらせた(第46話)。
- メロディの背番号「101」は、現実の広島東洋カープでは、現役選手の背番号が「00・0~99」に限定される以前の1992年にはドミニカ共和国に同球団が開設した「広島東洋カープ・アカデミー・オブ・ベースボール」(通称カープアカデミー)から来日して支配下登録されたバウチスター投手が、また、1996年には前年にダイエーで現役を引退した直後だった矢野未乗投手コーチが付けていた。2007年現在は、山下直明打撃投手の背番号となっている。
- 1989年の巨人優勝直前には、スペシャル番組が制作され、週末午後に放映されたが、広島テレビ放送では、同年7月に同局制作、日本テレビ系列で放送した「広島平和音楽祭」の再放送に差し替え、優勝決定後の遅れ放送となった。ローカルセールス枠だった事や、広島東洋カープの本拠地という地域性も考慮したものと考えられるが、理由の詳細は不明。
- CSなどで再放送されない作品の一つ。理由として2000年の東海豪雨により、マスターテープが流失したという噂も。
- 1イニング中に選手・監督が何度もマウンドに集まる(本来は、監督およびコーチが1イニングに二回以上ラインをまたいだ時は、必ず投手交代をしなければならない)など、ルールを無視した設定が多々見られる。
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
- OP『ボクらの夢によろしく』
- ED『やさしくされた、あの気持ち』
(作詞:平出よしかつ 作曲:多々納好夫 編曲:鷺巣詩郎 歌:CHA-CHA)
日本テレビ 日曜10:30枠 | ||
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