ロングビーチ (カリフォルニア州)
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ロングビーチ(Long Beach)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州南部の港湾都市。ロサンゼルスの南郊約30kmに位置し、太平洋に面する。人口1600万人を超えるロサンゼルス大都市圏の一角をなしている。市域人口は476,564人(2004年推計)。カリフォルニア州ではロサンゼルス・サンディエゴ・サンノゼ・サンフランシスコに次いで5位、全米でも34位の都市である。また、郊外都市としては全米最大で、ルイジアナ州ニューオーリンズ(462,269人)やオハイオ州クリーブランド(458,684人)といった、大規模な都市圏の中心都市をしのぐ。このほかに規模の大きい郊外都市の例としては、アリゾナ州メサ(437,454人)やテキサス州アーリントン(359,467人)などの例が挙げられる。
治安が悪いというイメージがあるが、実際には犯罪発生率はさほど高くない。モーガン・クイットノー社(Morgan Quitno)の「全米の危険な都市」ランキングのワースト25には1度も登場したことがない。2001年の全327都市の犯罪率ランキングにおいても、ロングビーチは122位であり、治安が良いとされるサンフランシスコ(116位)よりも下位にある。[1]
ロングビーチは古くから若者文化で知られ、ジャズ歌手ナット・キング・コール、ハリウッド俳優ニコラス・ケイジ、女優キャメロン・ディアスなど多数の有名人を輩出してきた。カリフォルニア州立大学ロングビーチ校にはスティーブン・スピルバーグが在籍していた。Sublime, Long Beach Dub Allstars, L.B Short Bus, Dub Catなどのアーティストも同市出身である。映画史の初期においてサイレント映画が多く撮影されたのも、このロングビーチである。
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[編集] 歴史
19世紀、この地域にはネイティブ・アメリカンのトンヴァ族がいくつかの村を形成し、住みついていた。これらの村々は1800年代中盤にはすべて消滅した。東部からの入植者がこの地に足を踏み入れたのは1827年のことである。1888年に正式な市となり、市名が「ロングビーチ」と定められた。
初期から1960年代までは海岸のリゾート地として成長した。アイオワ州をはじめとする中西部諸州からの移民が多かったことから、「海岸のアイオワ」と呼ばれた。やがて油田が見つかり、軍事、港湾都市として発展した。
1933年にマグニチュード6.3の地震が一帯を襲い、市は壊滅的な被害を受けた。学校をはじめとする建物が多数倒壊し、120人もの死者を出した。
[編集] 地理
ロングビーチは、北緯33度48分15秒西経118度9分29秒GR1、ロサンゼルスの南約30kmに位置している。
アメリカ合衆国統計局によると、ロングビーチ市は総面積170.6 km² (65.9 mi²) である。このうち130.6 km² (50.4 mi²) が陸地で40.0 km² (15.4 mi²) が水地域である。総面積の23.42%が水地域となっている。
[編集] 産業と交通
ロングビーチ港はアメリカ合衆国と環太平洋地域を結ぶ重要な港湾である。貨物取扱量はロングビーチ港のみでも全米第2、隣接するロサンゼルス港を合わせると全米一となる。
重要な港湾と油田を有するロングビーチは工業都市としての地位が高く、ボーイング社をはじめとした航空・運輸・貨物産業が発達している。トヨタ自動車の在米子会社TABC社や、セイコーエプソンの在米拠点もロングビーチにある。また、医療も充実しており、市の重要な雇用主となっている。
ロングビーチにも空港はあるが、都市の規模の割には空港の規模が小さいため、ロサンゼルス国際空港を利用するのが一般的である。アムトラックの連絡バスがロサンゼルスのユニオン駅まで走っており、そこから各方面への長距離列車や近郊電車に乗ることができる。ダウンタウンにはグレイハウンドのバスターミナルもあり、主にロサンゼルスとサンディエゴを結ぶバスが停車する。
ロサンゼルス大都市圏を縦横に走るフリーウェイはロングビーチにも通じている。サンディエゴ・ハイウェイと呼ばれる州間高速道路I-405は太平洋岸を南北に貫くI-5の支線で市内を東西に走り、ハイテク地帯サンフェルナンドバレー、リゾート地サンタモニカ、ロサンゼルス国際空港に通ずる。ロングビーチ・ハイウェイ、I-710は大陸を横断してフロリダ州へと通ずるI-10の支線で市内を南北に走り、ロサンゼルス東郊でI-10に合流する。
ロングビーチは1990年に完成したロサンゼルスの地下鉄、ブルーラインの終点である。駅はダウンタウンの市庁舎付近にあり至便である。ただし、スラム街であるワッツやコンプトンを通るため、治安に注意が必要である。終点でレッドラインに乗りかえると、ユニオン駅やハリウッドに行くことができる。また、途中のインペリアル・ウィルミントン駅ではロサンゼルス国際空港に通ずるグリーンラインに乗りかえることができる。ちなみに、グリーンラインにはロングビーチ駅という駅が存在するが、これは「ロングビーチ大通り」(Long Beach Boulevard)のことであり、ロングビーチ市内ではないので、混同しないよう注意が必要である。
市内の交通としては、ロングビーチ交通局が運営する路線バスが市内を縦横に走っている。
[編集] 人口動静
以下は2000年現在の国勢調査における人口統計データである。
基礎データ
- 人口: 461,522人
- 世帯数: 163,088世帯
- 家族数: 99,646家族
- 人口密度: 3,532.8人/km²(9,149.8人/mi²)
- 住居数: 171,632軒
- 住居密度: 1,313.8軒/km²(3,402.6軒/mi²)
年齢別人口構成
- 18歳未満: 29.2%
- 18-24歳: 10.9%
- 25-44歳: 32.9%
- 45-64歳: 18.0%
- 65歳以上: 9.1%
- 年齢の中央値: 31歳
- 性比(女性100人あたりの男性の人口)
- 総人口: 96.6
- 18歳以上: 93.5人
世帯と家族(対世帯数)
- 18歳未満の子供がいる: 35.0%
- 結婚・同居している夫婦: 39.2%
- 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 16.1%
- 非家族世帯: 38.9%
- 単身世帯: 29.6%
- 65歳以上の老人1人暮らし: 7.4%
- 平均構成人数
- 世帯: 2.77人
- 家族: 3.55人
収入と家計
- 収入の中央値
- 世帯: 37,270米ドル
- 家族: 40,002米ドル
- 性別
- 男性: 36,807米ドル
- 女性: 31,975米ドル
- 人口1人当たり収入: 19,040米ドル
- 貧困線以下
- 対人口: 22.8%
- 対家族数: 19.3%
- 18歳未満: 32.7%
- 65歳以上: 11.0%
[編集] 人種
ロングビーチは全米で最も人種の多様性に富んだ都市である。[2]同市の人口構成を人種別に見ると、以下のようになっている。
- 白人: 45.16%
- アフリカン・アメリカン: 14.87%
- ネイティブ・アメリカン: 0.84%
- アジア人: 12.05%
- 太平洋諸島系: 1.21%
- その他の人種: 20.61%
- 混血: 5.27%
- ヒスパニック・ラテン系: 35.77%
同市にはパリに次ぐ世界第2の規模のカンボジア人コミュニティが存在する。メキシコ人、エルサルバドル人といった中米系や、フィリピン人、ベトナム人、サモア人も多い。
かつてはロングビーチ港に隣接する人工島ターミナル・アイランドの缶詰工場で働く日系人も多かったが、国際結婚などにより現在では人口の1%未満に減少した。しかし、現在でも市内には日系人コミュニティ・センターや仏教の寺院が存在する。
[編集] ゲイ・レズビアン
ロングビーチは同性愛者にも寛大で、ゲイやレズビアンが多い。毎年5月か6月には、The Long Beach Lesbian & Gay Pride Parade & Festivalと呼ばれるパレードが行われる。1984年に始まったこのイベントは2日間で125,000を集め、ロングビーチで第2の大イベントである。また、このパレードは、ゲイ・パレードとしては全米第3の規模である。
[編集] 姉妹都市
[編集] クレジット
翻訳/ en:Long Beach, California 2/9/2006 23.21 (UTC)の版。
編集者/
[編集] 外部リンク
- City of Long Beach(英語版)
- Historical Society of Long Beach(英語版)
- Port of Long Beach(英語版)
- Aquarium of the Pacific(英語版)
- Grand Prix of Long Beach(英語版)
- Long Beach Ice Dogs(英語版)
- Long Beach Congressional Cup(英語版)
- Long Beach Report.com(英語版)
- Catalina Ski Race(英語版)
- Long Beach Museum of Art(英語版)
- Museum of Latin American Art(英語版)
- Long Beach Symphony Orchestra(英語版)
- KJAZZ 88.1 FM(英語版)
- CSULB Widescreen Film Festival(英語版)
- Long Beach Lesbian & Gay Pride Parade & Festival(英語版)
- Long Beach Public Transit(英語版)
- Los Angeles Metropolitan Transit Authority(英語版)