単糖
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単糖(たんとう、monosaccharide)は複数の糖が結合(脱水縮合)してさらに大きな糖(多糖、オリゴ糖、二糖)を形作る際の構成要素となるような小さな糖である。一般的に水溶性で結晶性の無色固体である。
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[編集] 構造
単糖のほとんどは環状構造であり、水中では分子内ヘミアセタール、ヘミケタール構造を取りやすい。この時の各構造を特にそれぞれアルドース、ケトースと呼ぶ。この構造変化は平衡反応であり、平衡を通して起こる立体異性化を変旋光と呼ぶ。具体例はグルコースの項を参照。
単糖はヒドロキシ基を多数持っており、同じ化学式を持つものにおいても多数の異性体が存在する。これらの異性体は全く異なる性質を示す。デオキシリボース (C5H10O4) など一部の例外はあるが、概ね組成式 CnH2nOn で表され、n = 5 のものを五炭糖(ペントース、例:リボース、デオキシリボース)、n = 6 のものを六炭糖(ヘキソース、例:グルコース、フルクトース、ガラクトース)と分類する。
[編集] 生体内での利用
特にグルコース(ブドウ糖)は生体にとって重要なエネルギー源である。
[編集] 分類
[編集] C6までの単糖一覧
(以下のものにはD体およびL体が存在する)
[編集] アルドース
- アルドトリオース
- アルドテトロース
- アルドペントース
- アルドヘキソース