大栃線 (JR四国バス)
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大栃線(おおどちせん)は、高知県香美市土佐山田町東本町1丁目の土佐山田駅から同市物部町大栃の大栃バスストップに至る、JR四国バスのバス路線である。
国鉄バスからJRグループに引き継がれ現存する四国地方のバス路線は、松山高知急行線(松山駅-落出間)とこの大栃線のみになった。
高知県の代表的な観光施設である香美市立やなせたかし記念館(愛称名:アンパンマンミュージアム、1996年開館)が沿線に存在することから、近年では観光客の取り込みに力が注がれている。
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[編集] 停留所
沿線には難読地名が大変多い。停留所名で特に難読と思われるものには、括弧囲みで読み方を付した。
- 土佐山田駅-山田駅前-山田高校前-東町-古町通-百石-山田農協前-楠目(くずめ)-平田口-貴船前-山田堰-談義所-神母の木(いげのき)-神母の木北-工科大西口-夢野温泉前-宮の口-北の山-下杉田-杉田(すいた)-杉田発電所前-杉田ダム-川奈路-橋川野-岩改口-太郎丸-釈迦堂前-大堀谷-美良布(びらふ)-アンパンマンミュージアム前-韮生野-香北橋-土佐小川-朴の木口-青少年の家前-土佐吉野-吉野発電所前-小吉野-在所-府内-永瀬発電所前-清瓜口-土佐白石-蕨野(わらびの)-中谷川-臼杵隧道口-土佐高尾-東高尾-大比-大栃
[編集] 運行形態
平日と休日でやや運行が異なっているものの、ほとんどのバスが土佐山田-大栃を通じて運転される。ただし、平日の朝1本に限り美良布行きとして運転される。2006年3月18日付のダイヤ改正では、ローカルバスとしては珍しく増便がなされている。(香美市発足に伴うものか?)
[編集] 平日
- 土佐山田発大栃行き15本、美良布行き1本
- 大栃発土佐山田行き16本、美良布発土佐山田行き1本
[編集] 休日
- 土佐山田発大栃行き12本
- 大栃発土佐山田行き12本
- 休日は平日の美良布行きが大栃行きとして運転される。
[編集] 主な利用者
ローカルバス路線であり、沿線のご老人が多い。しかし、途中に高知工科大学があることから、土佐山田駅-工科大西口間においては学生の利用も相当ある。特に朝の通学時間帯は同大学の教員も利用し、結構な利用がある。ただ、それを過ぎると利用者がゼロとなってしまう便もある。夕方はまた逆に、工科大西口から土佐山田駅までの区間が混雑する。また、沿線にある山田高校と大栃高校の生徒の利用もある。
[編集] 運賃
最近わずかだが値下げされた。
[編集] 主な区間の運賃
(2006年3月18日現在) 土佐山田-楠目(初乗り)150円、土佐山田-工科大西口230円、土佐山田-美良布660円、土佐山田-大栃940円
[編集] 回数券
回数券は、区間式と金券式の両方が発売されている。
- 区間式 JR四国バスの営業所などで購入可能。10回分で11回乗車可能。車内での購入はできない。
- 金券式 車内でも購入できる。金額は1000円で1100円分使用できる。金券式は、JR四国直営時代の末期に発売中止され、上記の区間式のみとなっていた が、分社化されてから復活した。(ただし、数が少ないのか車内販売分はしばしば売り切れとなっている)
[編集] 車両
松山高知急行線などと共に、比較的遅くまで富士重工3Eボディを架装したバス(いすゞK-CJM470型)が走っていたことで知られるが、1996年から順次東京都交通局より中古購入した車両(いすゞP-LV214K型)へと交替し、側面方向幕位置を変えずに中乗り・前降り方式で使用された。2001年頃からアンパンマンシリーズの主要キャラクターをあしらったボディラッピングが一部車両に施されるようになり、観光シーズンには特に注目を浴びた。
2004年以降は南海バス及び神戸市交通局からの中古購入車(三菱ふそうU-MP218K型、またはいすゞU-LV218K型)が使用されている。旧都営バス車両使用時代に始まったアンパンマンラッピングは全車に及び、車体色も各車ごとに変えられている。
[編集] かつての路線(国鉄バス時代を含む)
かつては現在の香美市内に網目のように路線があった。また、大栃線も高知市内から直通運転されていた。
[編集] 高知市内からの路線
かつての土讃線は、高知市近郊でも普通列車の運転本数が少なかったことから、大栃線のバスが高知市街まで直通運転を行っていた。高知・南国両市間では土佐電気鉄道の電車(後免線)やバスと大栃線バスとの競合が長きにわたり見られたが、後に土讃線普通列車のダイヤ改善が進んだことにより、大栃線の高知方面乗り入れは中止された。2004年10月には土佐電鉄グループも安芸線バスの経路の一部を国道195号から南国バイパス(古川・中野団地北口方面)に変更、介良通~鹿児~小籠通間からは路線バスが完全に姿を消した。
なお正式な代替路線ではないが、後免西町~土佐山田駅間はかつて競合路線だった土佐電鉄バス神母木線(10・11系統、はりまや橋~神母木・高知工科大学間)にて辿ることができる。
[編集] 旧土佐山田町内
[編集] 龍河洞線
- 土佐山田駅-龍河洞
代替路線として土佐電鉄バスが運転されている。(1日5往復)
[編集] 旧土佐山田町-旧香北町
[編集] 大栃線支線(通称北岸線)
- 談義所-有谷(あらたに)-白川-五百蔵(いおろい)-美良布
代替路線 香美市営バス(旧香北町営バス、白川-美良布間のみ)
※現在、談義所-白川間にはバス路線がない。
[編集] 旧香北町内
[編集] 岩改線
- 美良布-岩改
代替路線なし
[編集] 千萱(ちがや)線
- 美良布-土佐小川-千萱
代替路線 香美市営バス(旧香北町営バス)
[編集] 永野線
- 美良布-永野
代替路線 香美市営バス(旧香北町営バス)
[編集] 旧物部村内
JRバスとしての末期には、前後扉小型バス(いすゞP-MR112D型)の運行が見られた。
[編集] 影線
- 大栃-安丸-五王堂-沼井(ぬるい)-影
代替路線 香美市営バス(旧物部村営バス)
※影線は“影”という地名が印象深いからなのか「国鉄(JR)の路線はこんな山の中まで」というカタチなどでしばしばマスコミに取り上げられ、また毎日朝晩にバスを利用する利用者を送り迎えする犬がいたことでも一時期話題になった。
[編集] 別府(べふ)線
- 大栃-岡の内-別役(べっちゃく)-土佐別府
代替路線 香美市営バス(旧物部村営バス)
[編集] 久保線
- 大栃-久保
代替路線なし
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