小坂製錬小坂線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
小坂製錬小坂線（こさかせいれんこさかせん）は、秋田県大館市の大館駅から秋田県鹿角郡小坂町の小坂駅に至る小坂製錬が運営する貨物鉄道路線である。小坂鉄道とも呼ばれる。1994年までは旅客営業も行っていた。
目次 |
[編集] 歴史
- 1908年（明治41年）9月15日 - 藤田組（同和鉱業の前身）が大館～小坂間に小坂鉱山専用鉄道を開設。軌間762mm。
- 1909年（明治42年）1月25日 - 小坂鉄道株式会社設立。
- 1909年（明治42年）5月7日 小坂鉄道小坂線として一般営業開始。
- 1915年（大正4年）10月20日 - 小雪沢駅開業。
- 1927年（昭和2年）12月25日 - 新沢駅開業。
- 1928年（昭和3年）1月15日 - 茂内～小坂間電化。
- 1949年（昭和24年）12月10日 - 小雪沢～茂内間電化。
- 1954年（昭和29年）8月1日 - 雪沢鉱泉駅開業。
- 1958年（昭和33年）2月1日 - 同和鉱業（株）へ吸収合併、小坂鉄道事業所と改称。
- 1961年（昭和36年）10月1日 - 小雪沢駅廃止。
- 1962年（昭和37年）10月1日 - 全線を1067mm軌間に改軌。電気運転廃止。
- 1971年（昭和46年）10月1日 - 雪沢鉱泉駅を雪沢温泉駅に改称。
- 1985年（昭和60年）10月1日 - 古館駅開業。
- 1988年（昭和63年）12月1日 - 旅客列車ワンマン運転開始。
- 1989年（平成元年）10月1日 同和鉱業から小坂製錬（株）に分離別会社となる。
- 1994年（平成6年）10月1日 - 旅客営業を廃止し、貨物専業の鉄道となる。
- 2004年（平成16年）11月9日 - 14:20頃、大館市の旧雪沢温泉駅付近で13両編成の濃硫酸を積んだ大館行き貨物列車が左カーブを走行中に3両が脱線横転。濃硫酸の漏れもなく、負傷者もなし。
- 2006年（平成18年）1月14日 - 10:30頃、12両編成の濃硫酸を積んだ貨物列車が線路上に積もった雪に突っ込み、先頭の機関車が脱線。濃硫酸の漏れもなく、負傷者もなし。
[編集] 路線
小坂町にある小坂製錬所で製造される濃硫酸を秋田市にある秋田製錬飯島製錬所まで輸送している。1日2往復の貨物列車が設定されているが、土・日・祝日や荷が少ない日は運休となる。
[編集] 路線データ
[編集] 駅一覧
大館駅 - （小坂鉄道）大館駅 - 岱野駅 - 東岱野駅 - 小雪沢駅 - 雪沢温泉駅 - 新沢駅 - 深沢駅 - 茂内駅 - 篭谷駅 - 古館駅 - 小坂駅
- 旅客営業時のもの。1994年の旅客営業廃止後は大館駅、茂内駅、小坂駅を除いて廃止。
- 大館駅から（小坂鉄道）大館駅までは当時、旅客輸送は行っていない。利用する場合はJR大館駅より徒歩連絡。
- 岱野、新沢、茂内、小坂の駅舎は現在でも残っている。ホームは岱野、小雪沢、雪沢温泉、茂内、篭谷、小坂で残っている。
[編集] 接続路線
- 大館駅：奥羽本線
[編集] かつての接続路線
- 大館駅：花岡線
[編集] かつての旅客列車運行状況
1984年6月1日当時
- 運行本数：日4往復（学校の開校日は、下り1本増発）
- 所要時間：全線36～38分
