必殺仕置長屋
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『必殺仕置長屋』(ひっさつしおきながや)は、必殺シリーズ初の漫画オリジナル作品。作画:木村和夫、脚本:山田誠二(協力:朝日放送、松竹)。1999年に第3話までが「サスペリア増刊 ZOKUZOKU」(秋田書店)に掲載され、2004年から2006年にかけて第4話以降が「コミック時代活劇」(ホーム社)にて連載された。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 物語
表向きはあってはならぬ「仕置長屋」。その住人たちは奉行所お抱えの賞金稼ぎ。しかし、彼等にはもう一つ、裏の顔があった。それは、金で悪を裁く「仕置人」である。罪無き人々の金と苦しみを受け取り、仕置人は法の網を逃れてはびこる悪を自らの手で裁くのである。
[編集] 概要
初期案では過去のシリーズの漫画化が考えられていたが、著作権や肖像権の問題から断念。朝日放送と松竹の承諾を得た上で、オリジナル作品として発表されることになった。
そして1999年、「ZOKUZOKU」にて連載開始。元締の鈴木主膳に「三年前に消息を絶った中村主水の親戚」という設定を与えるなど過去のシリーズとの接点も語られ(本作が最初に発表されたのは、主水の最期を描いた映画『必殺! 主水死す』(1996年)の三年後である)、仕置の技も映像では難しい描写を取り入れるなど意欲的な内容だったが、雑誌の休刊によって3話で終了することになる。
2004年、「コミック時代活劇」の創刊に合わせて連載再開が決定。創刊号から第3号までは発表済みの3話分を再掲載、第4号から本格的に再開された。
しかし、2006年、同誌が第22号を最後に休刊。再び打ち切られてしまった。
[編集] 仕置長屋
奉行所お抱えの賞金稼ぎが住む長屋。役人の手に負えない罪人を確実に捕らえる(あるいは殺す)ためのシステムだが、その存在自体が「賞金稼ぎの手を借りなければ罪人を捕らえられない」ということを意味し、奉行所の面目に係わるため、公にはされていない。そのため、住人たちにとって、賞金稼ぎは「裏の顔」という形になっている。だが、彼等に「仕置人」というもう一つの裏の顔があることは奉行所には知られていない。
[編集] 登場人物
- 鈴木主膳
- 北町奉行所同心。七年前、捕物の際の不手際で先輩同心を死なせたことから出世コースを外され、仕置長屋の番所詰めに左遷された。しかし、その真相は「無実の男に罪を着せて自分に討たせた先輩に怒り、自ら仕置した」というもの。以降、普段は昼行灯を装いながら、仕置人の元締として暗躍する。三年前に消息を絶った南町奉行所同心・中村主水の親戚。
- 剣術の達人。普段は滅多にその腕を見せることは無いが、仕置の際には如何無く実力を発揮する。
- 市太郎
- 表の顔は仕掛け蝶々売り。元はただの賞金稼ぎだったが、ある事件を切欠に主膳に認められ、仕置人になった。
- 仕置の際は鋼板製の仕掛け蝶々を投げ、研ぎ澄まされたそのエッジで相手の身体を切り裂く。
- 岩鉄
- 表の顔は染め手ぬぐい売り。無類の女好き。
- 仕置の際は濡らした手ぬぐいを相手の顔に巻きつけ、悲鳴を上げる隙も与えず首をへし折る。
- お京
- 表の顔は知恵の輪売り。
- 仕置の際は輪の先に針が付いた知恵の輪を自在に操り、相手の急所を刺す。
- 三次
- 主膳の使い走り。そのため奉行所に顔を出すことも多く、裏社会にも精通している。
- 自ら仕置に参加することは無いが、仕置人の情報源として重要な存在。
- 伊八
- 元締・聖五郎の配下の仕置人。主膳チームの仕置に参加することも多い。
- 仕置の際は格闘術を使う。
- 主膳の母
- 息子が仕置人であることを知らず、仕置長屋の番所に左遷されたことを日々嘆いている。
- 事あるごとに流行りものにハマる。
[編集] 単行本
2006年12月現在、コンビニ用レーベルからの発売のみ。一般書店向けの単行本化はされていない。
- 命が的の裏稼業編(2005年3月28日発売)
- 殺しの掟他言無用編(2005年12月17日発売)
- 悪事千里の地獄道編(2006年2月28日発売)
- 血染めの裁きは修羅の道編(2006年12月18日発売)
[編集] 関連項目
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