日本鉄道建設公団
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日本鉄道建設公団(にほんてつどうけんせつこうだん、略称JRCC)は日本国有鉄道(国鉄)の鉄道敷設を担っていた特殊法人である。
報道等で鉄建公団(てっけんこうだん)と略される事が多いが、公式には鉄道公団(てつどうこうだん)である。
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[編集] 概要
1964年、日本鉄道建設公団法(昭和39年法律第3号)に基づき、国鉄建設局建設線課の業務を引き継いで設立された。設立にあたっては当時自由民主党の有力議員であった田中角栄が大きく関与したとされる。整備新幹線や都市部の民鉄線、第三セクター路線の建設なども行うようになった。
世界に誇る、新幹線開業、青函トンネル開通、本四連絡橋の調査設計(建設は本州四国連絡橋公団に移管)など、業績には事欠かない。しかし、累積赤字のかさむ国鉄の再建問題に絡み、ローカル線の廃止が論議される一方で新たなローカル線の建設を続行する[1]など、その体質は政治的なものを大きく反映し、いわゆる「我田引鉄」を体現したものであったことは否めない。しかしながら、「国土の均衡ある発展」のため、鉄道建設は重要であるという考え方もあるため、一概に「我田引鉄」というくくりをするのは早計である。という意見もある。 一方、会計検査院から工事に無駄があるのではないかと指摘を受けたこともあるなど、公団の工事コストが本当に経済的であったかについては当時から疑問が持たれていたことも事実である。
1998年に時限立法の期限切れによって解散した日本国有鉄道清算事業団の業務を継承(この際、債務は国の一般会計に組み込まれ、国自身の借金の一部となった)。その後、2003年10月1日に独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構に業務を継承させ、解散した。東京のほか、大阪、盛岡などに支社を置いていた。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 日本鉄道建設公団法(法庫.com)