東特前駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東特前駅(とうとくまええき)は1961年の3月から1969年4月19日の廃止まで設置されていた上田丸子電鉄丸子線の駅で、同線では最後に設置された駅である。
[編集] 概要
丸子線は丸子鉄道線として開業後、上田市街地乗り入れ実現までは駅をあまり設置していなかったが、上田丸子電鉄の路線となって以降は駅を追加設置していき1956年には一応一段落ついた。しかし上田市が工業誘致条例を施行した1960年に状況が一変する。東京特殊電線が上田市の大屋地籍、同線の岩下駅~大屋駅間の付近に工場を建設したことから、最寄の駅を設置する必要に迫られていた。そこで1961年の3月に設置されたのがこの駅である。
駅はホームと待合室があるだけの無人駅だったが、大きさは他の駅に比べて大型だった。乗降客は東京特殊電線の工場通勤客のために設置された駅だったから、会社が休日になる日は信濃国分寺の八日堂縁日のある日以外閑散としていた。
駅はホーロー看板(そのホーロー版とはダイヤ学生服と白元、ブラザー編機)が目印になっていて廃駅後はホーロー版だけが駅の名残として記憶されている。
ちなみに東特前は千曲バスの停留所名として残っている。