上長瀬駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
上長瀬駅(かみながせえき)は1934年4月15日から1969年4月19日の廃止まで設置されていた上田丸子電鉄丸子線の駅。同線では全通後に追加設置された初の駅だが、丸子鉄道線時代では唯一のケースである。
[編集] 概要
上田丸子電鉄丸子線の前身、丸子鉄道線を開通させた丸子鉄道は上田市近郊と小県郡丸子町以外は旅客駅設置にあまり力を入れていなかったため、1925年8月1日の全通当時は上記以外では4~5km間隔に1駅と少なかった。それ故上記以外の区間の住民は遠い距離を歩いて駅まで行かねばならないほどの不便を長らく強いられていたが、この駅の所在地である小県郡長瀬村では、開業当時設置されていた駅は村役場のある中心集落に設置された長瀬駅だけで、中心集落以外の村民は遠くても同駅(所によっては信濃石井駅までというケースもあった。)まで歩くという不便を強いられていたのだが、昭和初期、南部の大字上長瀬地区の人口が増加していた。そこで丸子鉄道は1934年4月15日に初の追加設置駅としてこの駅を設置したのである。
駅はホーム一面と待合室を持ち、大屋駅・上田東駅寄りに駅舎が設置されていて駅員が切符を販売していた。ちなみに旧小県郡長瀬村村域はもちろん開業時の区間は追加設置を含めてすべて駅舎をもっていた。
駅の廃止後は丸子町道(現在は上田市道)として整備されたが駅舎の所在地は今となっては不明である。