下長瀬駅
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下長瀬駅(しもながせえき)は1956年の3月12日に設置され、1969年4月19日の廃止まで設置されていた上田丸子電鉄丸子線の駅。上田市の旧小県郡丸子町地域の駅だが元々は長瀬村の地域で同村が丸子町に編入後に設置された唯一の駅である。
[編集] 概要
上田丸子電鉄丸子線が丸子鉄道線として開業した当時小県郡長瀬村に設置されていた駅は村の中心部に設置されていた長瀬駅のみであったが1934年4月に同村の南部。大字上長瀬地区に上長瀬駅が設置され2駅となるが同村の北部、大字下長瀬地区の住民は丸子鉄道線の電車に乗るのに長瀬駅か隣村の塩川村にある信濃石井駅まで歩いていかねばならず長らく不便を強いられていた。そこで住民は同線が上田電鉄と合併して上田丸子電鉄の丸子線となって以降(※ 実際は戦後間もない頃以降)新駅建設の猛運動を起こすが会社は地元が数百人もの労働奉仕の義務を負うならばとの条件で快諾。会社と地元の共同で建設され1956年3月12日に待望の新駅が設置された運びとなったのである。丸子線では神川駅と並ぶ請願駅であったのだ。
請願駅だったから駅はホーム一面と待合室のみの無人駅と思われがちだがこじんまりとではあるが駅舎も設置されていて駅員が一人常駐して切符を販売していたのである。
駅の廃止後は丸子町道(現在は上田市道)となっているが駅舎の所在地は今となっては不明である。