歯ブラシ
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歯ブラシ(は - )は、歯磨きもしくは入れ歯磨きに使用する小型ブラシである。
柄の先に数十本ごとに束ねられた繊維が複数植えつけられていて、それにより汚れを落とす。通常、そこに歯磨き粉を付けて磨くことが多いが、塩などを使う場合もある。長く使っていると繊維が曲がってくる。繊維を加工し歯と歯の間や奥歯の汚れを綺麗に取る為のものや、歯茎を刺激するものなど、多機能化が行われている。スイッチを入れるとモーターにより動作する「電動歯ブラシ」もある。
歯磨きに使用出来なくなると、身の回りの細かい所などの掃除に使用する場合もある。
家庭用品品質表示法の対象品目になっており、柄の材質、毛の材質、毛のかたさ、耐熱温度、表示者名の表示がされる。また日本工業規格(JIS S3016)において規定がある。
[編集] 歴史
アメリカ歯科医師会によると、1498年に中国の皇帝が豚毛を骨の柄に植えつけたものを歯磨きに使用したものが、最初の歯ブラシであるとしている。これは木の枝を除いた場合である。17世紀ごろからヨーロッパでも使用されるようになるが、19世紀に大量生産されるようになるまで一般的ではなかった。1903年(大正3年)に小林富次郎商店(現在のライオン)が「萬歳歯刷子」を発売。1938年2月24日にはデュポン社がナイロン製の歯ブラシを初めて売り出した。
[編集] 生産量
国内でおよそ4億5千万本/年が生産されており、国産歯ブラシは大部分が大阪府で作られている。中でも八尾市と東大阪市に集中しており国内生産の約6割を占めている。また近鉄八尾駅前には「生産高日本一」を記した歯ブラシ型のモニュメントが設置されている。