沙羅曼蛇2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャンル | シューティングゲーム |
対応機種 | アーケード[AC] セガサターン[SS] プレイステーション[PS] PSP |
開発元 | [SS][PS]:コナミコンピュータエンタテインメント東京 |
発売元 | コナミ |
人数 | 1~2人(同時プレイ可) |
メディア | [SS][PS]:CD-ROM [PSP]:UMD |
発売日 | [AC]:1996年 [SS]:1997年6月19日 [PS]:1997年7月6日 [PSP]:2007年1月25日 |
価格 | [SS][PS]:5,800円(税抜) [PSP]:4,179円(税込) |
対象年齢 | CERO:全年齢対象[PSP] |
『沙羅曼蛇2』(さらまんだつー、SALAMANDER 2)は、1996年にコナミが発売したアーケード用シューティングゲーム。『沙羅曼蛇』の続編である。
目次 |
[編集] 概要
全6面。前作『沙羅曼蛇』と同じ縦横混在スクロールだが、1・3・4・5面が横スクロール、残りの2・6面が縦スクロールと変則的になっている。2人同時プレイ可能。コンティニュー機能が追加されている。パワーアップはアイテム制だが、出現するアイテムの種類はアイテムごとに出現率が設定されており、一定の場面を除いてランダムとなっている(自機のパワーアップ状態にも左右される)。
前作には無いシステムとして、自機の分身であるオプションそのものを敵に飛ばす事で攻撃するオプションシュートという動作が追加され、各種レーザー武器に時限式の2段階目パワーアップなどがある(詳細は後述)。また10万点ボーナスなどの隠し要素もある。
2周エンドだが、2周目は敵の攻撃が飛躍的に上昇する上、コンティニューができない。
前作から10年の開きもあってグラフィックは非常に美しくなっているが、前作のようなプロミネンスなどの印象に残るような派手な演出は皆無。ランクの上昇がかなりピーキーだが、自機を潰す事でランクが急激に落ちたり、新システムのオプションシュートを使う状況が少ないなど、ゲームバランスはあまり良いものではなく、登場した年代のシューティング不人気の時代背景も手伝って、前作『沙羅曼蛇』のような人気が出る事は無かった。あらゆる意味で前作『沙羅曼蛇』を超える事が出来なかった作品である。
作曲は前田尚紀が担当し、高い評価を受けた。また、前作『沙羅曼蛇』やMSX版『グラディウス2』のBGMがアレンジされて使用されている。
[編集] 前作との主な変更点
- 自機 - 1P側は前作同様ビックバイパーだが、2P側がスーパーコブラ(前作ではロードブリティッシュ)。
- 武器のパワーアップ - レーザー系武器やミサイルにはそれぞれ2段階目が存在する。(詳細は「武器のパワーアップ」欄を参照)
- マルチプルの名称 - 『沙羅曼蛇』ではオプションは『マルチプル』という名称だったが、本作には引き継がれずに『オプション』となっている。
- オプションの種別 - オプションに種別があり、普通のオプションと小さいオプション『オプションシード』が存在する。
- オプションシュート - オプション自体を攻撃及び防御に使ってしまう。発動には専用のボタンを押す(詳細は後述)。
- アイテム - オプションシードのほか、ツインレーザーが追加されている。
- フォースフィールド - 自機が炎のようなものに包まれて全方位を防御するタイプに変更。
- エクステンド - 初期設定で20万点と50万点の2回。(前作では一切無しだがクレジットを増やすことで残機を増やせる)
この他にも、自機がやられると装備していたオプションが画面上に浮遊し続けたりと、色々細かい所で変わっている。
[編集] パワーアップの種類とアイテム
ミサイルとレーザー系装備に関しては、その取得状況によってタイプが切り替わる。その際の名称の違いも一緒に記しておく(前者が1段階目で、後者は2段階目)。
- アイテムとその効果
- スピードアップ
- 自機の移動速度が上がる。最大5速。
- ミサイル/ツインミサイル
- ミサイルを射出できるようになる。取得するごとにミサイルのタイプが切り替わる。(「武器のパワーアップ」欄を参照)
- レーザー/ハイパーレイ
- 前方に威力が高く、雑魚敵を貫通する螺旋模様のレーザーを発射。2段階目はレーザーが太くなり、また長時間射出できるようになる。
- リップルレーザー/バスターリップル
- 前方に徐々に拡大するリング状レーザーを発射。貫通力無し。2段階目はレーザーの広がりがさらにアップし、より広範囲を攻撃できるようになる。
- ツインレーザー/スピアレーザー
- 前方に徐々に判定が小さくなる2連の短いレーザーを発射。貫通力無し。2段階目は判定が大きくなる他に弾速がアップし、近距離での連射力に優れる。
- オプション
- 自機の分身を装備。自機の攻撃と同じ攻撃をする。最大4つ。(2人同時プレイ時はプレイヤー単体では最大4つまでだが、2人合わせて最大5つまで装備可能。)
- オプションシード
- 自機の周囲を回り続ける小さなオプションを装備。装備中はプレイヤーの操作に関係無く勝手にショットを撃ち続ける。
- オプションシードを2つ集めたり、オプションシード装着中にステージクリアすると通常のオプションに成長する(複数を同時に装備できない)。
- なお、通常オプションをオプションシュートすると、その攻撃終了後にオプションシードがアイテムとして残る。
- フォースフィールド
- 全方位に対して敵の攻撃を防ぐバリアを装備。耐久力は7発まで。全方位防御タイプの宿命か、地形に対して簡単に削られる。
なお、レーザー系武器はそれぞれ併用する事ができず、3種類の内どれか1つを選択して使い分けなければならない。
- 出現アイテムの調整
自機が丸腰のノーマル、もしくはそれに近い状態では、出現するアイテムが良いものに変化する場合がある。これを利用してアイテムをすぐに取らずに他のアイテムを出現させると、より有利なパワーアップができる可能性を高めるテクニックがある。
[編集] 武器のパワーアップ
- レーザー系武器
- レーザー系武器は装備しているレーザーと同じレーザーアイテムを取る事で、時限式で2段階目にパワーアップする。制限時間を超えると強制的に1段階目に戻される。ただし、装備中のレーザーと同じレーザーアイテムを取り続ける事で制限時間は延長される。
- なお、別のレーザーに切り替えた場合は取得したレーザーの1段階目になる。
- ミサイル
- ミサイルはパワーアップというよりも種類の切り替え式のような感じで、タイプが2種類存在する。時限式ではなく、ミサイルアイテムを取るごとにタイプが切り替わる。またスクロール方向によって性質も異なる。タイプ1は地形を滑走するタイプで、横スクロールでは『グラディウス』のように下方向のみに投下、縦スクロールでは前方向よりで左右に発射。タイプ2は地形に衝突すると消えるタイプで横スクロールでは上下に発射、縦スクロールでは左右に発射。となっている。
- なお、縦スクロール時には前作のように下方向(画面の奥)へミサイルを投下する事はない。
- フォースフィールド
- フォースフィールドは強化される事はないが、装備中のフォースフィールドの耐久力が落ちていた場合には、その耐久力が初期値まで回復する。
[編集] オプションシュート
本作のオプションには、前作のマルチプルやグラディウスシリーズのオプションには無い『オプションシュート』という攻撃が追加されている。発動にはオプションシュート専用のボタンを用いる。通常のオプションとオプションシードで攻撃方法が異なり、通常オプションは発動すると敵に向かって突進し続け、ある程度ダメージを与えたり一定時間経つ事で終了、オプションシードとなる。オプションシードは自機の周りで高速回転し、一時的なバリアとなる。
通常オプションの場合はボタンを押し続けている間はオプションが光るのみで発動せず、そのまま押し続けている事で装備中のオプションを1つづつ光らせる事ができ、ボタンを離すと光っている個数分のオプションをオプションシュートする事が出来る(ただし、ボタンを連打すれば連続してシュートできるため、ため撃ちを行う意味はほぼ全く無い)。オプションシードの場合はボタンを押した瞬間に発動する。 通常のオプションとオプションシードを同時に装備している場合は、通常のオプションシュートが優先される。
なお、オプションシュートを使っても攻略に貢献する事はごく稀で、オプションシュートした分だけ装備中のオプションをランクダウン(オプションシードになったり、オプションの個数が減る)させる事になり、逆に難易度を上げてしまう為に実戦中で使われる事はまず無い。
また、このオプションシュートを使用してオプションを増殖する方法があるが、それを考慮してもオプションシュートの利用価値はほとんどない。
[編集] ステージ構成
前作同様横スクロールと縦スクロールのステージが存在する。
Stage | 名称 | 解説 | 使用曲 | ボス |
---|---|---|---|---|
1(横) | 亜生命空間 | 腸内のような絨毛状の組織で覆われたステージ。 | SILVERY WINGS AGAIN(2週目はPower of Anger) | ゴーレム、 バイター |
2(縦) | プロミネンス要塞 | プロミネンスを出す小型人口太陽群のステージ。 | SENSATION | Hydra(ハイドラ) |
3(横) | バイオハザード | 細胞壁で覆われたステージ。 | ALL IS VANITY | カラブ、 アバドン |
4(横) | 巨大戦艦 | 戦艦群の間を縫って巨大戦艦と対決するステージ。 | SERIOUS!SERIOUS!SERIOUS!(2週目はLAST EXIT) | テニーロップ(テトラン2) |
5(横) | アステロイド | 小隕石群をかいくぐりつつ敵要塞を攻撃するステージ。 | SPEED(2週目はPLANET RATIS) | プレートコア + クラブレス + キャニコロ |
6(縦) | ドゥーム | 前半は敵構造物上空での戦闘。後半は要塞内部。 | DEAR BLUE、 PRELUDE OF THE LAST BATTLE |
ケルベロス、 ドゥーム |
[編集] ライフフォース2
プレイステーション版やセガサターン版では、設定で「LIFE FORCE2」モードにする事ができる。
タイトルロゴは当然「LIFE FORCE2」になるのだが、前作のリメイク版である『ライフフォース』のようにパワーアップがカプセルストック制になる訳ではなく、単純に難易度がアップするだけなので要注意である。
なお、本作の海外版が実際に「LIFE FORCE2」として出回ったかは不明。
[編集] 移植版
- セガサターン版(沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS) アーケード版をほぼ忠実に移植している。
- プレイステーション版(沙羅曼蛇 DELUXE PACK PLUS) セガサターン版とほぼ同じだが、こちらの方がSEの音質が良い。アーケード版と違い、ほぼ処理落ちしないため、2周目の難易度が高い。
- プレイステーション・ポータブル版(沙羅曼蛇 ポータブル)
[編集] 外部リンク
|
|
---|---|
本編 | グラディウス - グラディウスII - グラディウスIII - グラディウス外伝 - グラディウスIV - グラディウスV |
沙羅曼蛇 | 沙羅曼蛇 - ライフフォース - 沙羅曼蛇2 - 沙羅曼蛇 ポータブル |
MSX・X68000 | グラディウス2 - ゴーファーの野望EpisodeII - ネメシス'90改 |
携帯 | ネメシス - ネメシスII - ジェネレーション - NEO - NEO IMPERIAL - グラディウス ポータブル |
パロディウス | パロディウス - パロだ! - 極上 - 実況 - セクシー - 究極 - パロウォーズ - パロディウス ポータブル |
その他 | コズミックウォーズ - ソーラーアサルト(リバイズド) - オトメディウス |
関連 | ビックバイパー(開発史) - ロードブリティッシュ |