白川由美
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白川 由美(しらかわ ゆみ、本名;二谷安基子、1936年10月21日 ‐ )は、昭和・平成期の女優。頌栄女子学院卒業。東京都品川区出身。夫は俳優の二谷英明、娘は二谷友里恵。seventh avenue所属。
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[編集] 来歴・人物
1956年に東宝に入社、「ならず者」で映画デビュー。その後も「サザエさん」シリーズや特撮ものなど幅広い作品に出演。清楚・知的な美貌から広い人気を博した。1961年には小津安二郎監督の映画「小早川家の秋」にも出演している。1956年「空の大怪獣ラドン」のヒロインを初めとして特撮映画にも多数出演。聡明ながらも艶やかな色香を発揮するシーンも多く、ファンタジーの世界を彩りを添えた。特撮分野を代表する女優の一人であるが、ゴジラへの出演がなかったため、一般の認知度はあまり高くない。
1964年には結婚、長女・友里恵を出産。これを機に活躍の場をテレビドラマの世界にシフトし、40代に入ってからは「家族ゲーム」や「予備校ブギ」、「パパとなっちゃん」、「父母の誤算」、「新婚物語」と母親役を演ずる機会が増え、上品でありながらどこか抜けた雰囲気のあるコミカルな母親像が若年層の間でも広く支持され、雑誌の「母親にしたいタレント」ランキングでも長らく上位の地位を占め続けていた。
プライベート面や撮影所での様子に関しては、特に母親役を演じる機会が増えた1980年代以降、テレビ・雑誌で本人の口から語られることは殆どなく、ベールに包まれている部分も多いが、彼女が出演したドラマの関係者からはよく「アドリブが多い」との定評が語られることが多く、このことは、ドラマ内で演じるキャラクターと彼女の実生活での性格にほぼ大差がないことを裏付けるエピソードであるともいえよう。また、「家族ゲーム」等での共演により長渕剛とは深い親交があり、長渕は今も時折自身のコンサートに白川を招待していることがコンサートに行った一部の長渕のファンの間の証言で明らかとなっている。
2004年、就寝中にベッドから転倒し軽傷を負い、高齢であったこともあり関係者から復帰が危惧されたが、短期間で無事に仕事に復帰。現在も「ハケンの品格」「ダイヤモンドガール」など話題作に出演。1980年代~1990年代前半まではTBS系ドラマでの活躍が主だったが、近年はTBS系よりもフジテレビ系・日本テレビ系ドラマでの活躍が目立っている。
[編集] 主な出演作
[編集] 映画
- ならず者(1956年5月10日、デビュー作)
- 与太者と若旦那(1956年6月28日)
- ある女の場合(1956年8月22日)
- 婚約指輪(1956年11月20日)
- サザエさん(1956年~1961年)
- 空の大怪獣ラドン(1956年12月26日)
- 美女と液体人間(1958年6月24日)
- 愛情の都(1958年1月21日)
- 世界大戦争(1960年10月8日)
- 小早川家の秋(監督;小津安二郎、1961年10月29日)
- サラリーマン弥次喜多(1961年6月27日)
- 続サラリーマン 弥次喜多道中(1961年7月23日)
- 真紅の男(1961年9月12日)
- 地方記者(1962年10月13日)
- 乱れる(監督;成瀬巳喜男、1964年2月14日)
- 春らんまん(1968年1月14日)
- 兄貴の恋人(1968年9月7日)
- 若者よ挑戦せよ(1968年10月5日)
- コント55号 人類の大弱点(1968年8月13日)
- 喜劇 頑張れ!日本男児(1970年5月23日)
- 嵐を呼ぶ男(1983年8月4日)
- - すべて東宝系列
[編集] テレビドラマ
- 日産スター劇場・奥様はトップレディー(1965年、日本テレビ)
- 青春とはなんだ(1965年-1966年、日本テレビ)
- 東京バイバス指令(1968年、日本テレビ)
- 父母の誤算(1981年、TBS)
- 銀河テレビ小説・憤激の恋(1982年、NHK)
- 東芝日曜劇場・ああ定年(1982年、TBS)
- 野々村病院物語Ⅱ(1982年、TBS)
- 家族ゲーム(1983年、TBS)
- おヒマなら来てよネ!(1987年、フジテレビ)
- 新婚物語(1987年、日本テレビ)
- 親子ジグザグ(1987年、TBS)
- ポーラテレビ小説・一度はある事(1984年、TBS)
- 連続テレビ小説・はね駒(1986年、NHK)
- ママハハ・ブギ(1989年、TBS)
- 予備校ブギ(1990年、TBS)
- 火曜サスペンス劇場・フルムーン旅情ミステリー(1989~1994年、日本テレビ、夫・二谷英明と共演)
- パパとなっちゃん(1991年、TBS)
- 十年愛(1992年、TBS)
- もしも願いが叶うなら(1994年、TBS)
- 女にも七人の敵(1996年、NHK)
- 真昼の月(1996年、TBS)
- 南部大吉交番日記(1996年、NHK)
- 智子と知子(1997年、TBS)
- GTO(1998年、関西テレビ<フジテレビ系>)
- 海まで五分(1998年、TBS)
- 魔女の条件(1999年、TBS)
- 金田一少年の事件簿(2001年、日本テレビ)
- ビートたけし原作ドラマ"少年"・おかめさん(2002年、TBS、長渕剛と「家族ジグザグ」以来15年ぶりに共演)
- ダイヤモンドガール(2003年、フジテレビ)
- それは、突然、嵐のように…(2004年、TBS)
- 愛と友情のブギウギ(2005年、NHK)
- ハケンの品格(2007年、日本テレビ)